次世代ゲーム機である『プレイステーション5(PS5)』が発売されてから、早半年が経過しました。
まだまだラインナップこそ少ないものの、PS5のスペックを活用した力作が数多く販売されています。
PS5の優れた点としては、"非常に美しい4K対応グラフィック" や "高速読み込み(ローディング)" などが挙げられます。
しかし、この2点以外にもあまり認知されていない魅力として『Tempest 3Dオーディオ機能』と呼ばれる技術が搭載されています。
『Tempest 3Dオーディオ』とは、無数のスピーカーが配置された球体の中に入るようなイメージで、360度全方位から音が聞こえてくる、という技術です。
この3Dオーディオのおかげで、今まで以上に没入感の高いゲーム体験が可能となっています。
▼PS5における3Dオーディオの公式紹介ムービー
今回は、このTempest 3Dオーディオ機能向けに最適化されたソニー製の『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』について紹介していきます!
公式サイト | https://www.playstation.com/ja-jp/accessories/pulse-3d-wireless-headset/ |
メーカー | ソニー |
発売日 | 2020/11/12 |
連続使用時間 | 最大12時間 |
給電方法 | USB Type-C |
対応デバイス | PS4, PS5, Windows, Mac, スマートフォン・タブレット端末 等 |
本製品は、ソニー(SONY)が開発した純正のワイヤレスヘッドセットです。
接続方法は有線・無線(Bluetooth)のいずれにも対応しており、ハンズフリーで様々な操作に対応しています。
▼完全ワイヤレス(コードレス)使用が可能。
そして何より、PS5のTempest 3Dオーディオ向けに最適化されており、ワイヤレスの快適な環境で次世代の3Dゲームサウンドを堪能することが出来ます。
▼全方向からのサウンドを体感し、今までにない没入感を味わえる。
もちろん、PS5だけでなく前身のPS4や、Windows・Mac OSのPCなどと接続して使用することも可能です。
今回は本製品について、提携先より提供していただいたので、実際に使用した感想を元に良かった点・悪かったなどを分かりやすく紹介していきます!
本製品および付属品について
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子。
▼中にはヘッドセット本体と付属品がスッポリ収まっています。
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧
- ヘッドセット本体
- 説明書一式
- 3.5mmオーディオケーブル
- USB Type-Cケーブル
- ワイヤレスアダプタ
▼ヘッドセット本体。他社製品と比べると若干大き目な印象ですが、重量自体は非常に軽いです。
▼側面から見た図。PS5本体のデザインとマッチした、白い流線形のデザインとなっています。なおアーム自体を伸縮できる機構にはなっていない。
▼下から見た図。イヤー部分は固定されているので、動かしたり折りたたむことは出来ません。
▼内側(頭頂にあたる部分)は伸縮性のあるゴム製ヘッドバンドとなっており、頭の大きさ・形に合わせてフィットします。
▼イヤー部分。耳全体をスッポリと包み込むために大きな空間が空いています。
搭載インターフェースおよび機能一覧
ヘッドセット本体の左耳側には、各機能を利用するためのボタン・スイッチ類がグルっと一周して搭載されています。
搭載インターフェースおよび機能は以下の通りです。
本製品にはマイクが内蔵されており、このヘッドセットだけでフレンドとボイスチャットを楽しむことが出来ます。
『CHAT/GAMEボタン』を押すと、ゲーム音声とチャット音声のどちらの声を優先(大きく/小さく)するかを調節出来ます。
また『MONITORスイッチ』を押すと、ボイスチャット中の "自分の声" をヘッドセット越しに聞くことが可能です。ゲームの生放送配信などで、自分の声がどのように聞こえているのか確認したい際などに便利な機能です。
『VOLUMEボタン』では、ヘッドセットのサウンドボリューム(音量)を調節出来ます。
『Muteボタン』を押すと、自分の声を他のプレイヤーに聞こえない(ミュート状態)ようにすることが出来ます。
そしてType-C端子は、付属のUSBケーブルを使用してヘッドセットをPS5へ、もしくはアダプタ経由でコンセントに接続することで、ヘッドセット本体の充電が可能です。
ポイント
『音声入力端子』では、付属の3.5mmオーディオケーブルを利用することで、Bluetooth非対応デバイスにも有線接続でヘッドセットを使用することが可能になります。
▼PS5のデュアルセンスコントローラに接続してサウンドを出力することも出来る。
そして『電源スイッチ』の横にはもう1つのマイクが内蔵。本製品ではマイクを2つ内蔵することで、より鮮明でクリアなボイスチャットを実現することが可能となっています。
このように、多くの機能をシンプルかつコンパクトな筐体に詰め込んだ、洗練されたデザインとなっています。
ほとんどの操作を片手で行うことが出来るため、極力ゲームに集中することが出来ます。
ワイヤレスアダプタで簡単接続
本製品はプラグアンドプレイに対応しており、付属のワイヤレスアダプタをデバイスに接続するだけであっという間に使用開始が可能となります。
▼Bluetooth接続を行うためのワイヤレスアダプタ。
▼PS5のUSB端子にアダプタを挿し込み、ヘッドセットの電源をONにするだけ。
WindowsやMac OSのPCなどでも、ワイヤレスアダプタを接続するだけであっという間に接続(ペアリング)が完了します。
▼自動で接続セットアップが完了する。
使用するにあたり専用ドライバやソフトウェアのインストールは不要です。
この手のデバイスの扱いに慣れていない方でも、まったく問題なくワイヤレス接続を行えるようになっています。
なお、上述したように3.5mmオーディオケーブルを用いることで有線接続による使用も可能です。
PS5接続後は3Dオーディオの調整を推奨
なお、本製品に限らず3Dオーディオ対応のサウンドデバイスをPS5に接続した場合、『設定』⇒『サウンド』⇒『音声出力』より、3Dオーディオに関する項目が選択可能となります。
ヘッドセットを接続したら、まず最初に "3Dオーディオを有効にする" の項目が ON(画像の状態)になっていることを確認しておきましょう。(デフォルトではONになっています)
もしもOFFになっていたら、折角の3Dオーディオを体験することが出来ないので要注意です。
また、”3Dオーディオを調整" を選択すると、3Dサウンドの聞こえ方を調節できます。
▼自身に最も適したタイプを選択しておきましょう!
実際に使用した感想
それでは、実際に使用した感想について紹介していきます。
サウンド品質自体は高い、低音も申し分なし
まず最初に、この『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』をPCに接続してみて、音楽や動画視聴時のサウンド品質を確認してみました。
結論としては、この価格帯のヘッドセットとしては十分に高品質なサウンドを実現できていると感じました。
中~高音域はクリアで奥行きのあるサウンドが実感でき、低音に関してもBose製品並みとまではいかないものの、ズンズンと迫力のある音を楽しむことが出来ます。
ネットフリックなどでの映画視聴時にも使用してみましたが、迫力のあるステレオ音声を体験することが出来ました。
約1万円ほどの価格帯のヘッドセットとしては、価格並みかそれ以上の音質を実現できていると個人的には感じました。
本製品の本領は3Dオーディオ対応ゲームで体験可能
そして肝心のTempest 3Dオーディオ技術を体験すべく、本製品を装着した状態で、3Dオーディオ対応タイトルである『デモンズソウル リマスター版』(PS5)をプレイしてみました!
数分ほどプレイしてすぐに、『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』の本領は、3Dオーディオ対応タイトルにおいて最大限発揮されると確信しました。
3Dオーディオ技術は従来のステレオサウンドとは異なり、ゲーム内空間に対する音の反響までもがリアルに再現されています。
たとえば、広い屋外空間において剣を振り回しても、そこまで音は反響しません。
しかし周囲にオブジェクトの密集する屋内空間においては、周囲のモノの配置に対応して音が響き渡るのです。
▼垂直に開けた場所の場合、縦方向に音が広がっていく様子が実感できる。
今までのゲームでは、単純にゲーム内空間において音源の方向に合わせてサウンドを出力するのみにとどまっていました
しかし3Dオーディオ対応タイトルでは、音源と自分(プレイヤー)とのあいだに広がる空間の広さや、オブジェクトの位置関係からも影響を受けたサウンドが伝わってくるのです!
▼近くの敵から聞こえてくる音と、奥の敵から聞こえてくる音が明確に差別化されて伝わってくる(水平方向の距離感が感じられるほどリアルに音が伝わる)
つまり、今まで以上に本当の意味で "現実的(リアル)" なゲームサウンド体験が可能となっています。このスゴさは、恐らく実際に体験しないと、口だけで言っても伝わらないと思います。
▼ほかにも、ステージ上のちょっとした効果音(火の燃える音)などもクリアに聞き取ることが可能。
この迫力と没入感は、一度味わうと普通のゲーミングに満足できなくなるほどの体験です。
3Dオーディオの凄さを実感したい方は、ぜひ対応のヘッドセットを購入後、ゲーム内にて音の "反響"・"回折"・"残響" などを意識して聴いてほしいと思います。
従来のゲームサウンドと3Dオーディオの違いをすぐに理解することが出来るでしょう。
3Dオーディオ非対応タイトルでも活躍
また、『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』は3Dオーディオ非対応タイトルでも十分に活躍してくれます。
例えば、人気FPSゲームシリーズの『バトルフィールド5』をプレイした場合では、3Dオーディオ対応タイトル並みとまではいかないものの、十分に高品質なサラウンドサウンドを体験することが出来ます。
プレイヤーの動く音や銃声の響く方向などを立体的に把握できるため、普通にプレイするよりも遥かに有利に立ち回ることが可能となります。
そして、爆発音なども通常より数段も迫力の増した音で体験できるため、ゲームへの没入感がかなり増します。
▼サウンド体験のクオリティアップで、同じゲームでも数段楽しくなること間違いなし!
PvPゲームで優位に立ち回ったり、純粋に迫力の増したゲーム体験を楽しみたい場合にも、『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』はオススメのヘッドセットです!
長持ちするバッテリー
本製品はヘッドセット自体にバッテリーを内蔵しており、メーカー公称では最大で連続12時間の使用が可能です。
実際に数日ほど使用し続けてみたところ、大体10~11時間ほどで充電タイミングが訪れる感覚でした。
私の使用頻度では3~4日に1回程度充電すれば良いので、普段は充電残量を気にせずにゲームへ没頭することが出来ました。
完全ワイヤレス対応のヘッドセットとしては、かなり長持ちする部類ではないでしょうか。
頭の締付け具合が気になる
上述した通り、本製品はヘッドセット上部のヘアバンドが頭部の形に合わせて伸縮することで、アタマにフィットする設計となっています。
▼ヘッドセットのアーム部を伸縮して長さを調節することは出来ない。
そのため、使用者によっては頭上に対する締付け感が気になってくる方も多いと思います。
また、長時間にわたって強く頭頂を押し付けることで、髪が蒸れてきたり、髪型が崩れてしまうこともあるでしょう。
いちいちヘッドセットのアーム長を調節する必要が無いのはラクですが、その一方で、もう少し万人の頭の大きさにフィットするようなユニバーサルデザインの方が好ましかったのではと思います。
次世代のゲームサウンド技術を体験!
今回紹介した『PULSE 3D ワイヤレスヘッドセット』について、特長をまとめると以下の通りです。
良かった点
- 軽量かつスタイリッシュなデザイン
- Bluetooth接続による完全ワイヤレス使用が可能
- プラグアンドプレイ対応で簡単接続
- 片手で多くの機能を利用することが出来る
- 圧倒的な没入感を実現する3Dオーディオに対応
- 長持ちするバッテリー
- 機能性に対してリーズナブルな価格(約1万円前後)
悪かった点
- 頭上のヘアバンド部の締付けが気になる
- 搭載ボタンが多くて、最初の内は誤操作を起こしやすい
- 内蔵マイクは若干こもった感じがする
この通り、PS5のTempest 3Dオーディオ技術を体験するには、価格的にも まさにうってつけのワイヤレスヘッドセット となっています。
根本的なサウンド品質が良く、ゲーム目的だけでなく、PCに接続して映画などのメディア視聴用途にも適しています。
また、マイクも内蔵されているため、これ1台でマイク・スピーカーの両機能を利用できる点もGOOD。
ただし、頭頂へのヘアバンドの締付けに関しては、アタマの大きさによってはかなり気になる方もいると思うので購入時には注意が必要だと思います。
それでも、本製品を用いた3Dオーディオ対応タイトルのゲームプレイは、ゲーム好きであれば一度は体験する価値があります。
次世代のゲームサウンドを体験してみたい方は、ぜひ購入を検討してみてはいかがでしょうか!
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