2022年2月、OPPOは同社タブレットの最新モデルとして『OPPO Pad』を発表、販売を開始しました。
Snapdragon 870搭載の11型ハイエンドAndroidタブレットであり、現時点(記事執筆時点)で以下の3モデルが販売されています。
- 6GB RAM + 128GBストレージ:$418.60(約53,500円)
- 6GB RAM + 256GBストレージ:$458.50(約58,600円)
- 8GB RAM + 256GBストレージ:$548.80(約70,000円)
※価格はAliExpress調べ
性能の高さに対して比較的リーズナブルな価格の、高性能かつ高コストパフォーマンスなモデルと言えるでしょう。
今回はこの『OPPO Pad』について、提携先より6GB RAM + 128GBストレージモデルを提供していただいたので、実際に使用した感想を元に良かった点・悪かった点などを紹介していきます!
▼Android 11搭載タブレット
ブランド | OPPO |
モデル名 | OPPO Pad |
OS | Android 11 |
CPU | Snapdragon 870 オクタコアプロセッサー |
RAM | 6GB/8GB LPDDR4X |
ストレージ | 128GB/256GB |
ディスプレイサイズ | 11インチ |
解像度 | 2560×1600(WQXGA) |
リフレッシュレート | 最高120hz |
SIMカード | 非対応 |
マイクロSDカード | 非対応 |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth |
搭載カメラ | フロント:8メガピクセル リア:13メガピクセル |
バッテリー容量 | 8,360mAh |
本体サイズ | 252.2 x 163.8 x 6.99mm |
本体重量 | 約507g |
今回紹介する『OPPO Pad』は、11インチ型のAndroid11搭載タブレットです。
2560×1600(WQXGA)解像度、最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しており、滑らかで美しい映像を楽しむことが出来ます。
CPUにはパワフルな "Snapdragon 870 オクタコアプロセッサー" を採用。大抵の作業を快適にこなせるパフォーマンスを発揮します。RAMは6GB/8GBの2モデルが用意されています。
▼計4基のスピーカー(Dolby Atmos対応クアッドスピーカー)を搭載しており、高音質かつ立体的なサウンドを楽しむことが可能。
ストレージ容量に関しては128GB/256GBの2モデルが用意。通信規格はWi-FiおよびBluetoothに対応しています。
一方で筐体にカードスロットが用意されていないため、マイクロSDカードやSIMカードの挿入に対応しておらず、GPSやLTE通信を行うことが出来ない点に注意が必要です。
筐体全面には800万画素のフロントカメラを、背面には1300万画素リアカメラを搭載しており、遠景から近景、自撮りに至るまで非常に綺麗で高精細な写真・動画を撮影することが可能となっています。
そして8,360mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、長時間の連続使用が可能。
▼外出先でも充電残量を気にせず、長時間利用し続けることが出来ます。
このように、カードスロットを搭載していないなど欠点もあるものの、全体的には高品質なスペック構成のタブレットとなっています。
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧
- タブレット本体
- USB Type-Cケーブル
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル
タブレット本体の外観
▼本体サイズは252.2 x 163.8 x 6.99mm。シンプルかつスタイリッシュなデザインです。
▼前面には8メガピクセルのフロントカメラを内蔵。
▼背面の様子。サラサラと手触りが良く、質感的にも高級感があります。
▼背面には13メガピクセルのリアカメラを内蔵。
▼背面素材は指紋が付着しづらく、汚れが目立ちづらいです。
▼本体重量は約507グラムと比較的軽く、持ち運びにも適しています。
▼厚みは約7ミリほどと非常に薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないでしょう。
本体インターフェース
続いて、インターフェース構成について紹介していきます。
▼本体右側面には『音量調節ボタン』を搭載。
▼本体左側面の様子。
▼本体上部には『電源ボタン』および2基の『Dolby Atmos対応スピーカー』が搭載。
▼そして下部には『Type-Cポート』と2基の『Dolby Atmos対応スピーカー』が搭載。
この通り、必要最低限のポート類のみが用意された、シンプルなインターフェースとなっています。
上下に計4基のスピーカー(クアッドスピーカー)が用意されていることで、高品質かつ立体的なサウンドを楽しむことが可能です。
AnTuTuベンチマークスコア結果
『OPPO Pad』の AnTuTuベンチマークスコア を計測してみました。
AnTuTuベンチマークとは?
スマートフォンやタブレットなどのデバイスの性能を測るための、標準的なベンチマークのこと。
結果は 約71.5万点 でした!
v9.3.4のベンチマークテストにおいて、70万点超えの点数を叩き出しました。さすがはSnapdragon 870を採用しているだけあって、ハイエンドモデルといって差支えのないスコア結果となっています。
ウェブサイト閲覧や高画質設定での動画視聴はもちろん、原神などの激重ゲームアプリでも快適にプレイできるでしょう。
5~7万円台で購入できるタブレットの中では、かなり優れたパフォーマンスだと言えます。
他機種とのベンチマーク比較
以下に、最新スマホ・タブレットの機種別ベンチマーク比較表を紹介します。【最新スマホ&タブレット 性能ランキング】
種別 | 機種名 | AnTuTuスコア | 価格 |
スマホ | moto edge X30 | 約 993,000点 | 6万円前後 |
スマホ | Xiaomi 12 | 約 943,000点 | 7万円前後 |
スマホ | Redmi K50 Gaming Edition | 約 852,000点 | 7万円前後 |
スマホ | OPPO Find N | 約 837,000点 | 14万円前後 |
タブ | Lenovo Xiaoxin Pad Pro 2021 | 約 720,000点 | 5万円 前後 |
スマホ | POCO X3 GT | 約 600,000点 | 4万円 前後 |
タブ | Xiaomi Pad 5 | 約 570,000点 | 4万円 前後 |
スマホ | POCO M4 Pro | 約 350,000点 | 3万円 前後 |
スマホ | Xiaomi Redmi Note 10 Pro | 約 330,000点 | 3万円 前後 |
タブ | Blackview Tab 13 | 約 257,000点 | 3万円 前後 |
タブ | ALLDOCUBE iPlay40 | 約 250,000点 | 3万円 前後 |
タブ | Teclast T40 Pro | 約 244,000点 | 2.7万円 前後 |
タブ | ALLDOCUBE iPlay40 Pro | 約 244,000点 | 3.3万円 前後 |
タブ | ALLDOCUBE iPlay40H | 約 240,000点 | 2.6万円 前後 |
スマホ | moto g50 5G | 約 238,000点 | 2.3万円 前後 |
タブ | Teclast T40 Plus | 約 234,000点 | 3万円 前後 |
タブ | BMAX MaxPad I11 | 約 216,000点 | 3万円 前後 |
タブ | Teclast M40 | 約 200,000点 | 2.3万円 前後 |
タブ | BMAX MaxPad I10 | 約 190,000点 | 1.7万円 前後 |
タブ | TECLAST M40SE | 約 188000点 | 1.8万円 前後 |
タブ | VASTKING KingPad K10 | 約 159,000点 | 1.6万円 前後 |
タブ | New Fire HD 10 Plus | 約 155,000点 | 1.9万円 前後 |
ぜひ参考にしてみてください!
実際に使用した感想
それでは、『OPPO Pad』を実際に使用した感想について紹介していきます。
美しく滑らかなWQXGA + 120Hzリフレッシュレート
上述した通り、本製品の11インチディスプレイは2560×1600(WQXGA)解像度、および最高120Hzの高リフレッシュレートに対応しています。
これにより、実に綺麗で滑らかな映像を楽しむことが出来ます。
▼リフレッシュレートは設定アプリより切り替えることが可能。
▼細部までクリアに描画されるため、ウェブサイト閲覧時でも小さな文字まで読みやすいです。
▼発色も良好であり、ゲームから動画サイトの映像まで、非常にカラフルに描画されます。
また120Hz高リフレッシュレートのおかげで、ページスクロール時や映像視聴時には、とても滑らかで気持ちよく描画されます。
動画視聴やゲーミング目的にタブレットを購入した方でも、間違いなく満足できる映像品質であると言えます。
あらゆる作業を快適にこなせる性能
タブレットを様々な用途に利用した際のパフォーマンスを確認してみました。
まずはブラウザアプリを用いて複数のウェブサイトを閲覧してみましたが、いずれの場合もスムーズかつ迅速にページが表示されました。
▼画像多めのサイトでもスピーディーに読み込まれる。
表示速度はWi-Fiの通信品質に依存するものの、格安タブレットと比較すると、ページが表示される(読み込まれる)速度が体感的にも圧倒的に早いです。
どんな重いページでもキビキビと瞬時に遷移してくれるため、ストレスのないウェブブラウジングを楽しむことが可能です。
続いて、YouTubeやネットフリックス、ニコニコ動画などで動画を視聴してみました。
結果として4K画質の映像を再生した場合でも、スムーズに動画を再生することが出来ました。
▼最高画質設定でも再生中に動画がストップしたり、ラグったりすることもなく、安定した再生が可能。
▼映像もカラフルで綺麗!実車映画からアニメまで、満足度の高い視聴体験が可能です。
以上の通り、ウェブサイト閲覧や動画視聴など、大抵のタブレット用途を快適にこなせるだけの性能となっています。
趣味目的だけでなく、リモートワークやオンライン授業、ウェブ会議用などあらゆる作業に対して、とても快適にタブレットを利用できるでしょう!
画面分割(Display Split)機能にも対応
本製品は画面分割(Display Split)機能に対応しており、複数アプリを起動中に画面をスワイプすることで、ディスプレイを2分割して同時表示することが出来ます。
▼表示割合も自由に調節可能
複数作業を並行して行いたい場合や、攻略サイトを参考にしつつゲームを進めたい場合など、幅広く応用できる便利な機能となっています。
立体的で高品質なサウンドを楽しめる
本製品には上述した通り、計4基のDolby Atmos対応スピーカー(クアッドスピーカー)が内蔵されています。
実際にいくつかの音楽を再生してみましたが、非常にクリアで品質の高いサウンドを楽しむことが出来ました。
特に中~高音域に関してはかなり綺麗に響き渡ります。
低音こそやや響きが弱めなものの、クアッドスピーカーから出力される音圧は十分高く、映画視聴時やゲームプレイ時にも迫力のある立体的な音を楽しむことが出来ました。
同価格帯のAndroidタブレットの中でも、かなり優れたサウンドを実現できていると感じます。
実用的なカメラ性能
また、前後のカメラ性能について確認してみました。
まずは前面(フロント)カメラについて。
▼実際に撮影した画像
画質自体は実にクリアで明るく、人物の輪郭から表情、背景にいたるまで明瞭に映し出すことができていました。発色も肉眼で見た場合に近く、カメラを大きく動かしても気になる残像は発生しませんでした。
続いて背面(リア)カメラについて。
▼実際に撮影した画像(遠景)
▼実際に撮影した画像(近景)
画像を見ても分かる通り、リアカメラに関しても実に品質の高い写真を撮影することが出来ました。
遠景撮影時には遠くの建物までクリアに映し出すことが出来ており、近景撮影時には葉の表面の葉脈に至るまで、詳細に撮影できていました。
発色も良好であり、コチラも肉眼で見た場合に近い色合いを表現できています。
以上の通り、リア・フロントともに優れたカメラ性能であると言えます。
ウェブ会議やオンライン授業にはもちろん、旅行時などの記念撮影用端末としても活躍できるでしょう。
ゲーミング性能について確認
最後に、いくつかゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスを確認してみました。
『PUBG』プレイ時
まずはオンラインバトルロワイヤルゲーム『PUBG』プレイ時について。
▼グラフィック品質は "FHD" まで、フレーム設定は "ウルトラ" まで設定可能でした(※現時点でUHD対応デバイスは存在していないため、FHDが実質的に最高設定となります)。
実際にいくつか試合に参加してみましたが、プレイヤーの密集する場所などでもカクつきを感じることはなく、全体的に快適なゲームプレイが可能でした。
▼FHD画質プレイ時。光や影の表現が美しく、遠くの景色もクリアに描画されます。
▼11インチの大きめな画面で、遠方の敵も狙いやすい!
▼色合いもカラフルでキレイです。
120Hz高リフレッシュレートのおかげで、素早く動いたり視点移動を行った場合にもラグや酔いを感じることが無く、終始快適なゲームプレイが可能でした。
『マインクラフト』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト』(旧マイクラPE)プレイ時について。
ワールドを作成した入ってみましたが、こちらも『PUBG』の場合と同様、快適にプレイすることが出来ました。
▼遠くのチャンクまで瞬時に読み込まれます。
▼負荷の重くなりがちな森林バイオームでも、フレームレート低下やカクつきなどは一切感じられません。
ちなみに、グラフィックを大幅に向上させる "影MOD" を導入した場合でも問題なく動作しました。
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『原神』プレイ時
そして最後に、激重ゲームとしても有名な『原神』をプレイしてみました。
『原神』はかなり重めのゲームアプリであり、下手なスマホ・タブレットでは起動すらできません。
しかし『OPPO Pad』では画質設定がデフォルトで "中" に設定されており、カクつくこともなく快適に遊ぶことができていました。
▼ちなみに、画質設定を "最高" まで上げるとデバイス負荷が "非常に高い" となりますが、この状態でもフレームレート低下をほとんど感じることなくプレイすることが可能でした。
▼画質を "最高" に設定したときの様子。まるでゲーミングPCでプレイしているかのような美しさで楽しめます!
通常移動から戦闘時のアクションにいたるまで、遅延やフレームレート低下を感じることも無く、スムーズに遊ぶことができました。
最も重いゲームアプリの1つである『原神』がこれだけ快適に遊べるのであれば、大抵のゲームアプリは問題なく動作するでしょう。
以上の通り、ゲーミングに適したタブレットを探している方にも、迷うことなくオススメできるモデルとなっています!
ゲーミングに便利なゲームスペース機能
ちなみに本製品には "ゲームスペース機能" が用意されており、ゲームアプリプレイ中のパフォーマンス最適化や、画面録画などを行うことが出来ます。
▼ゲームアプリプレイ中、画面をスワイプしてゲームスペース機能を呼び出す。
通知OFFや画面録画、パフォーマンス最適化、FPS値の確認など、ゲーミングに関する多数の機能にアクセスすることが可能です。
バッテリー持ちが良い
本製品には8,360mAhのバッテリーが搭載されており、バッテリーの持ちは良好です。
公式はゲームプレイの場合で連続10時間以上の稼働時間を謳っています。実際にバッテリー残量100%の状態からゲームを3時間ほど連続プレイしてみたところ、まだ65%以上の充電残量がありました。
外出先でゲーミングなどでタブレットをヘビー利用したい場合にも安心の、大容量バッテリーとなっています!
出来るだけリーズナブルで高性能なタブレットが欲しい方にオススメ!
- 性能:(☆5)
- デザイン:(☆5)
- 扱いやすさ:(☆5)
- 価格(コスパ):(☆4.5)
- 総合評価:(☆5)
今回紹介した『OPPO Pad』について、特徴をまとめると以下の通りです。
良かった点
- ほとんどの作業を快適にこなせるスペック構成
- 高級感のある筐体素材
- WQXGA + 120Hz対応のディスプレイ
- 優れたカメラ性能
- 高品質なDolby Atmos対応クアッドスピーカー
- 『原神』など激重ゲームアプリもスムーズにプレイ可能
- 性能に対してリーズナブルな価格
悪かった点
- SIMカード非対応
- マイクロSDカード非対応
以上の通り、5~7万円台という価格に対して、iOSのハイエンド機種に負けずとも劣らない性能を発揮する、高性能・高コストパフォーマンスなAndroidタブレットとなっています。
基礎性能が優れており、大抵の作業を快適にこなすことが出来るほか、『原神』などの激重ゲームアプリすらスムーズに動作させることが可能です。
WQXGA解像度、120Hz高リフレッシュレート対応のディスプレイで描画される映像は実に美しく滑らかであり、ゲームスペース機能も用意されているため、ゲーミング目的にタブレットを探している方にもうってつけ!
一方で、SIMカードやマイクロSDカードの挿入に対応しておらず、LTE・GPS通信を行うことが出来ない点には注意が必要です。あくまでWi-Fi環境下でのゲーミングや映像視聴、自宅での作業用タブレットとして用いると良いでしょう。
何はともあれ、価格に対して全体的に優れた品質のAndroidタブレットとなっています。
iPad Proなどのハイエンド機種は高すぎて買えないけど、出来るだけ性能の高いタブレットが欲しい... という方々には、ぜひオススメしたい一品です!
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