つい最近、Nvidiaの最新グラフィックボードである『RTXシリーズ』がリリースされました。
RTXの "RT" とはRay Tracing(レイトレーシング)の略で、ゲーム内における光の描写を今まで以上にリアルに表現することに特化したグラボです!
RTXシリーズのグラフィックボードを搭載することで、マイクラを含め、多くのゲーム内の光がまるで現実のように表現されるようになります。
▼RTXシリーズのグラボを用いた際のマイクラのイメージ。陰影がより現実的に表現されている。
めちゃくちゃリアルですね( ゚д゚)
しかし、この "レイトレーシング" を楽しむためには、RTXシリーズのグラボを購入する必要があるため、中々敷居が高いのではないでしょうか?
そこで今回オススメしたいのが SEUS PTGI シェーダー です!
『SEUS PTGIシェーダー』とは、マイクラの影MODで有名な "Sonic Ether氏" が開発しているプロトタイプのシェーダーです。
最大の特徴としては、RTX等のグラボを積んでいなくても、レイトレーシングを疑似体験することができる という点です。
▼『PATREON』にて開発中のシェーダーが配布されています(有料)。
恐らくマイクラで初めて『色付きの光』と『リアルな回折光』を実現した、まさに革命的なシェーダーです!(゚∀゚)
▼『SEUS PTGI』での描画の様子。光の立ち上がりがリアルに表現されており、色も付いている。
"バス・トレーシング" という技術により、RTXシリーズ等のグラボを積んでいなくてもレイトレーシングを体験することが出来る画期的なシェーダーです。
そこで今回は、この『SEUS PTGI』シェーダーについて、実際に使用してみた時の様子や、ダウンロード&導入方法などを紹介していきます!
リアルな光の回折と、色付きの光を描画する『SEUS PTGI』シェーダー
『SEUS PTGI』を導入すると、今までのシェーダー以上に光の広がり、光と影の境界線がリアルに描画されて驚きました!
※今回の例では、『SEUS PTGI E2』を使用して比較しています。
リアルな光のトレースを描画
まず光の広がり方について、旧シェーダーである『SEUS v11.0』と『SEUS PTGI E2』を比較してみました。
▼従来のシェーダーでは光が遮蔽物の後ろまで広がっているのに対し、『SEUS PTGI E2』ではきちんと影として描画される
▼同じく『SEUS PTGI E2』では光が変な回折をせず自然な広がりを見せる
▼足元に光源を置いた場合。『SEUS PTGI E2』では光源から直線上で死角になる部分はきちんと暗くなり、臨場感が増す
▼洞窟にて。同じく光の当たり具合が現実的に
▼v11.0では分散して面的に広がっていた光も、『SEUS PTGI E2』では光源から立ち上がるように光が伸びる
▼これが一番光の回折の違いが分かりやすいかも。v11.0では壁を突き抜けて光が伸びていたが、『SEUS PTGI E2』ではきちんと回折光の当たる部分のみ光るように
どうでしょうか。従来のシェーダーでは光源から出る光が遮蔽物を無視した広がりを見せていましたが、『SEUS PTGI E2』ではパストレース技術により、光がリアルな反射と回折を見せています。
これにより今まで以上に間接照明の臨場感が増したり、下から立ち上がるアッパーライトの演出が映えるなど建築物の景観に貢献することでしょう!(゚∀゚)
色付きの光を出す光源ブロックを実現
そして『SEUS PTGI E2』では、おそらくマイクラで初めて固有の色光を出す光源ブロックを実現しています。
『SEUS PTGI E2』はまだ開発中のため、色の付いた光を出すブロックは以下の3種のみとなっています。
- グロウストーンブロック
- ラピスラズリブロック
- レッドストーンブロック
※なお、各ブロックの発光色はブロックのテクスチャ色に依存します。
ここで、試しに3種類の光源について描画を比較してみました!
▼上から順に電球色・青色・赤色の光源(以下、同様)色によって全く異なった表現が可能。赤とかめっさホラーっぽい...(; ゚д゚)
▼洞窟内。青系はなんか神秘的な雰囲気になりますね
▼最後に間接光の比較。ホント赤怖い、絶対なんかいるヤツだこれ
同じ風景でも、光の色が違うだけで全く雰囲気が変わってきますね!色が調整できるようになったりすると、今までのマイクラでは考えられなかったような演出が可能になるでしょう。
ダウンロード&導入方法
※前提MOD:Minecraft Forge、Optifine(1.12.2_HD_U_D3以降)
※この開発中のシェーダーは有料(月額)です。ダウンロードしてもスペックの関係で動かない場合もあるので、購入は慎重に検討することをおススメします。
- 『SEUS PTGI E2』はまだ開発中のシェーダーのため、ダウンロードするには『PATREON』というサイトで、作者さんのパトロン(出資者)になる必要があります。
- 『SEUSのPATREON』にアクセスし、ページ右側の『BECOME A PATRON』をクリックします。すると以下のような画面が出現し、出資額(月額)を選びます。
- SEUSさんの開発中のシェーダーをダウンロードするためには『Gold(月額10ドル)』以上を選ぶ必要があります。なのでGoldの枠内の『SELECT』をクリックします。
- すると出資額の支払いの画面になるので、支払い方法を『PayPal』もしくは『クレジットカード』から選択し、支払い手続きを完了させます。
- 支払い手続き後、ログインしSEUSのPATREONページから、Sep 20 at 4:27amに追加された以下の投稿を見つけてください。
▼なお、E2以降の新しいバージョンのシェーダーも随時配布されていくので、最新版のシェーダーをダウンロードすることをオススメします。
上の投稿の赤枠で囲ったリンクをクリックすると、『SEUS PTGI E2.zip』がダウンロードできます。
※『SEUS PTGI E2』のみが目的の人は、この時点でPATREONの支払いを解約しても大丈夫です。でないと毎月10ドル取られ続けます。
ダウンロードした本体(.zip)を『.minecraft』内の『shaderpacks』フォルダの中にそのまま入れてください。
あとはマイクラを起動し『shader』の中から『SEUS PTGI E2』を選ぶだけですが、正常に動作させるには各設定を以下に合わせる必要があります。
SEUS PTGI E2用の設定:
- Options > Video Settings > Details > Alternate Blocks: OFF
- Options > Video Settings > Quality > Natural Textures: OFF
- Options > Video Settings > Shaders > Shadow Quality: 1x
- Options > Video Settings > Shaders > Old Lighting: DEFAULT
- Options > Video Settings > Shaders > Normal Map: OFF
設定を上の通りに合わせ、シェーダーが無事描画されれば導入は完了です!
更なるマイクラの進化が予想される
『SEUS PTGI E2』はマイクラにおける新たな光の描画方法を実現した、まさに革新的なシェーダーだと言えます。
今はまだあくまでプロトタイプの段階ですが、今後SEUSの開発が進み完成版の『SEUS PTGI』が一般リリースされる日も近いです。
また、上で述べたようにRTXシリーズのレイトレース技術を応用した『Continuum RT』も開発中であり、これらの次世代シェーダーがリリースされれば、マイクラの建築もまた大きく変わってくることでしょう。
マイクラはいつまでも進化を続けるので、ワクワクが止まりませんね!(゚∀゚) 今後もSEUSとContinuumの開発の動きは要チェックです。
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