2019年9月12日(木)に任天堂スイッチ版が発売開始された、PS4, Nintendo Switch, Xbox One, PC向けアクションアドベンチャーゲーム『シンキング シティ / The Sinking City』。
※今回はSwitch版のレビューとなります。PS4版の国内版発売日は2019年10月31日(木)となっており、PC版(Epic Gameストア)およびXbox One版は2019年6月に発売を開始していますが、海外版のみとなっています。
まるでクトゥルフ神話のような世界観を冒険する、3人称視点のオープンワールド型ホラーアドベンチャーゲームとなっています。洪水によって水没してしまった『オークモント』の街に赴き、異形の怪物と戦いながら謎を明らかにしていきます。
ハード | PS4, Nintendo Switch, Xbox One, PC(Steam)※PC版、XB1版は日本語未対応 |
メーカー | Frogwares |
価格 | Switch版:4,980円(税込)※デジタル版のみ
PS4版:7,800(税抜) Xbox One, PC版:59.99ドル(約6,000円) |
ジャンル | アドベンチャーゲーム |
プレイ人数 | 1人 |
リリース日 | 日本語版
Switch:2019年9月12日(木) PS4:2019年10月31日(木) 海外版 PS4, Xbox One, PC:2019年6月27日(木) |
対象年齢(CERO) | A(全年齢対象) |
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あらすじ:
シンキング シティはH.P.ラヴクラフトの世界にインスパイアされたオープンワールドのアクション・探偵ゲーム。 君は私立探偵のチャールズ W. リードとして1920年台のアメリカ合衆国を舞台に新しいタイプの探検をしながら進んでいくこととなる。
マサチューセッツ州のオークモントという街にたどり着いた君は、この地で起こっている謎を解き明かし、暗闇に一筋の希望の光をもたらす事ができるのか。
この場所の闇は住人の心を飲み込んでいく。そう、君の心さえも…
気持ちの悪いヌメヌメしたクリーチャー達が徘徊する、狂気の世界を冒険することが出来ます。
オープンワールドを採用しており、街中を歩く以外にも、船やダイビングスーツなどで探検することも可能。武器も豊富に用意されています。
また本作はマルチエンディング方式を採用しており、ゲーム中のプレイヤーの行動次第で物語の結末が変化するため、何度でもプレイできる楽しさがあります。
そんな今作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディアのレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
海外メディアの評価スコア&レビューコメント
Nintendo Life -クトゥルフ神話の原作をリスペクトした、素晴らしい世界観
総合Score:70点
独特なデザインの敵に襲われる心理的な不安感と、マップの調査要素は非常に楽しいです。グラフィックや操作性もスイッチ向けに最適化されており、フレームレートも安定しているため快適なプレイが可能です。
しかし、敵モンスターのバリエーションは少なく、不安感は感じるものの、特に怖さは感じません。また、戦闘についても近接・遠距離ともに操作しづらく、照準が定まらないなどの問題があります。
GOODな点
- クトゥルフ神話の原作をリスペクトした内容
- ニンテンドースイッチ版に最適化されたグラフィックや操作性
BADな点
- キャラクターの口の動きと声が合っていない
- 特に "怖い" という感じはしない
- 敵のバリエーションが少ない
- 戦闘がやりづらい(狙いが定まらない)
Cubed3 -プレイヤー自身が調査し、独自の道を辿ることができる
総合Score:70点
本ゲームにはマップ上にいくつもの調査ポイントが設けられており、キャラクター、都市自体、生息するモンスター、さらには背後にある神話生物についての理解を深めることが出来ます。また、どのストーリーの道順を辿るのかも、プレイヤー自身にかかっており楽しいです。
一方で、戦闘時の照準は劣悪です。敵は素早く動き回るくせに、こちらの遠距離攻撃(銃)や近距離攻撃(シャベルなど)の照準を合わせるのが非常に難しいため、ザコ敵を倒すのでさえ時間がかかります。
GOODな点
- 面白い調査、探検要素
- 雰囲気とストーリーが良い
- スイッチ向けに最適化されたグラフィック
BADな点
- 長いロード時間
- たまにフレームレートが低下する
- 解像度が低い(特にキャラクターの髪や木の葉など)
- 戦闘時の照準が劣悪
Everyeye.it -いくつかの面で粗さが目立つ
総合Score:68点
本ゲームの探索要素は面白く、ストーリークリアまでの約20時間の間、手がかりを見つけて容疑者を尋問するフェースは非常に楽しめました。サブクエストも用意されているため、ストーリー進行も単調にならずに済みます。
しかしスイッチ版は、他プラットフォームと同様の問題を抱えています。それは戦闘時の操作性です。射撃・近接共に照準が大雑把に設定されているため狙いづらいのです。また、弾薬等の資源が貴重で見つかりづらいのも問題です。いくつかの面で粗さを抱えています。
GOODな点
- 探索が楽しいオープンワールド
- サブクエストの数々
- Joy-Conのジャイロ機能を利用しての射撃は、少しマシ
- 快適な手持ちプレイ(ポータブルモード)
- 素晴らしい雰囲気
BADな点
- 非常に大雑把なアクション(射撃および近接攻撃)
- スイッチ向けに追加された要素が特にない
- いくつかの面で粗さを抱えている
Screen Rant -理不尽なほど素早い敵
総合Score:60点
ゲームには多くの謎が隠されており、探索やサイドクエストによってそれらを解明してく楽しさがあります。また、ゲーム中の世界の雰囲気も良いものになっています。
しかし、戦闘においてはストレスを感じます。敵は理不尽なほど素早い攻撃を繰り出してくるのに対し、コチラの照準は定まりづらく、あたりません。それに、アイテムはマップ上に散乱しているため、わざわざ敵を倒す必要性もありません。
GOODな点
- 雰囲気のある世界観
- 多くの調査要素とサイドクエスト
- 興味深いストーリー上の謎
BADな点
- 不快なほど素早い敵の攻撃
- 戦闘への不満
- 思ったところに射撃できない
Critical Hit -戦闘は極力無視すべし
総合Score:60点
本ゲームの戦闘時における照準は最悪であり、素早く動き回る敵を狙うことはほぼ不可能です。しかし、戦闘は散発的であり、無視しつつ探索に従事すればまだ楽しめます。
グラフィックの面においては、さすがに他プラットフォームに比べるとスイッチ版は劣っており、多少ゲームプレイに悪影響を及ぼします。本作がスイッチ向けに作られてはいないと思わざるをえません。
GOODな点
- ワクワクする世界観とミステリー
- メインストーリ―とサイドクエストによって深まる物語
- 良いグロテスクさ
BADな点
- 最悪の戦闘システム
- スイッチ版のグラフィックは劣っている
Multiplayer.it -大雑把な造りのオープンワールド
総合Score:60点
クトゥルフ神話を元に構成されたストーリー、および調査・探索要素においては優れています。
しかし、無理やりニンテンドースイッチ向けに調整されたとしか思えない技術的な不安定性があり、また、オープンワールドの設計は説得力が無く、大雑把です。アクション性については言わずもがな。
GOODな点
- 十分に構築された探索要素
- クトゥルフ原作の雰囲気が良く出ている物語
BADな点
- 有害なアクションフェーズ
- 大雑把に作られたオープンワールド、およびスキルツリー
- 無理やりスイッチ向けに調整された感じ
GamingTrend -良いアイデアにもかかわらず、技術的な問題で台無し
総合Score:50点
オープンワールドに探索要素はいくつも用意されているものの、基本的に探し方はワンパターンです。また、とにかく地点から地点への移動時間が長く、その間何も起きないことが多いので退屈です。
戦闘システムもずさんであり、敵が激しい攻撃を繰り出した際はフレームレートの低下も起きます。
ただし、主人公が時たま発するジョークや、ユニークな住民達との会話は面白いものがありました。
GOODな点
- 引き込まれる世界観
- ユニークな主人公
- ユニークな住民達との会話は面白い
BADな点
- 調査要素は豊富だが、基本的に部屋の中を歩き回って探しまくるというワンパターンなもの
- 謎解き要素が簡単
- テクスチャの貼り遅れが発生
- 敵の攻撃時にフレームレートが低下する
- ただ移動するだけの退屈な時間が長い
- ずさんな戦闘
総合評価(トータルスコア)
総合Score:63点
GOODな点
- クトゥルフ神話を元にした、引き込まれる物語と世界観
- ユニークな住民達との会話
- メインストーリ―に紐づいた探索要素、サブクエストが豊富
- 良い感じのグロテスクさと恐怖感
- スイッチ版の快適な手持ちプレイ
BADな点
- 戦闘システムが劣悪(照準が定まらない)
- 解像度が低く、グラフィックはそこまで良くない(スイッチ版)
- たまにフレームレートの低下が発生
- 退屈な移動時間が長い
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が、『シンキング シティ / The Sinking City』についての海外メディアの感想となります。
ハワード・フィリップス・ラヴクラフト氏の『クトゥルフ神話』を題材としたストーリーと世界観、そして奇妙な怪物のデザインについては、いずれのレビュアーも高得点を出しています。
また、メインストーリ―に関連するサブクエストや、オープンワールド上に散らばる収集品の数々も、本作の謎を解くカギとなっており、やりがいを感じると好評です。
一方で、ほとんど全てのレビュアーが悪評を付けていたのが『劣悪な戦闘システム』です。
敵が素早く動いて攻撃してくるのに対し、コチラの照準は定まりづらく、遠距離・近距離ともに攻撃が非常に当てづらいため、大きなイライラを感じたレビュアーが続出していました。特にザコ敵は倒す必要もないため、無視し続けろ!というレビュアーも中にはいます。
また、スイッチ版においてはグラフィックの劣化とフレームレートの低下が指摘されており、ゲームプレイ性に多少の影響を及ぼしていると指摘されています。
しかし、上述したように世界観や敵のデザインは非常に独特であり、クトゥルフ神話のようにカオスな世界観が好きな方であれば、楽しめる作品ではないでしょうか。操作性に関するパッチなどが配布されるまでは(あるか分かりませんが)、とにかく敵を無視しつつ探索と物語に集中しましょう(゚∀゚)!
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