2020年3月23日(月)発売の、PC(PCVR)向けシューティングゲーム『Half-Life: Alyx』(ハーフライフ:アリックス)。
本作は世界的に大きな人気を誇るFPSシリーズ『Half-Life(ハーフライフ)』の3作目にあたり、一作目(1998年)、二作目(2004年)に引き続き、実に16年ぶりの最新作となります。
今作はVR(ヴァーチャル・リアリティ)専用のタイトルとなっており、プレイするためにはPCで利用可能なVRデバイスが必要です。
※本作をプレイするには、バーチャルリアリティ対応ヘッドセット(コントローラ付き)が必要です。
▼公式の推奨デバイスは以下の通り。
なお、Steamが提供するVRデバイス『Valve Index VR Kit』を購入すると、本作とスペシャルコンテンツを無料で入手できます。
ハード | PC(Windows・SteamVR) |
発売元 | Valve |
価格 | 6,290円(税込) |
ジャンル | FPS(VRシューティング) |
プレイ人数 | 1人 |
リリース日 | 2020年3月23日(月) |
このゲームについて:
ValveのHalf-Lifeシリーズが『Half-Life: Alyx』として、VRで帰って来ました。 これは、『Half-Life』と『Half-Life 2』の合間を舞台に、残忍なエイリアンの種族、コンバインに立ち向かう熾烈な戦いの物語です。
アリックス・バンスとしてプレイするあなたは、人類を滅亡から救う唯一の希望です。 ブラックメサの一件以来、都市に生き残った人々を包囲しながら、コンバインによる惑星支配は強まる一方でした。 その中に、地球上で最も優秀な科学者がいました。あなたとあなたの父、 イーライ・バンス博士。
発足して間もないレジスタンスの創始者として、あなたは秘密裡に科学活動を続けていました。重要な調査を実施し、コンバインに立ち向かう勇気のある数少ない人間のために、貴重なツールを作ってきたのです。
日々、敵について学び、敵の弱点を見つけ出すことに力を注ぎます。
世界中でまさに伝説的な人気を誇った "ハーフライフ" が、VRゲームとしてゼロから再構築されました。
Half-Life2のヒロインが主人公となり、異世界の軍勢 "コンバイン" によって侵略された地球で生き残りをかけて戦います。
豊富な重火器による攻撃に加え、オブジェクトを拾って投げつけることも可能。
ルームスケール・着席のいずれの方法でもプレイすることができ、半壊した壁に身をかがめて隠れる、棚の奥のアイテムを手を伸ばして手に入れるなどといった、VRゲームならではの楽しみ方が出来るようになっています。
音声は英語のみとなっていますが、インターフェースと字幕は日本語に対応しています。
また、ゲームを購入すると、ステージを自作できるキット『Source 2ツール』が付属します。
▼自信作をコミュニティ上で公開することも可能。
そんな今作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディアのレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
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海外メディアの評価スコア&レビューコメント
VRFocus -現時点でプレイできる最高のVRタイトルの1つ
Score:100点
VRの能力を最大限に活用している本作は、最初から最後まで驚くほど豊かな体験を提供してくれます。
没入感も非常に優れており、閉所空間では本当の恐怖を感じ、屋外に足を踏み出すと現実のような爽快感・解放感を感じることが出来ます。
また、コントローラが片手分しかないプレイヤーのために "片手モード" も搭載されており、できるだけ多くの人に遊んでもらおうという、Valve社の心遣いが感じられます。
現時点でプレイできる最高のVRタイトルの1つであり、VRの能力を試すショーケースでもあります。
原文
GOODな点
- 最後まで豊かな体験を提供
- VRの能力を最大限に活用
- 小気味の良いセリフの数々
- 高い没入感
- 片手のみでもプレイ可能
- リアルな銃の挙動(リロードなど)
BADな点
- 特に無し
VGC -最高のVRシューティングゲーム
Score:100点
今作では過去作までの素晴らしいストーリーを引き継ぎつつ、VRの導入によりすべての要素が強化されています。
VR内に入ると、あまりのスケール感に、目に入るもの全てに魅了されます。
VRのトラッキング(動きの追跡)も見事で、床のマガジンを拾って弾をリロードしたり、空中で手りゅう弾をキャッチして投げ返すなどといった動作を、驚くほどの精度で行うことが出来ます。
物語自体もキチンと深く作り込まれており、メインストーリーは20時間近く遊ぶことが出来ます。
Half-Life: Alyxは本当に特別な体験であり、過去作のファンのみならず、新たにVRデバイスを購入する人たちに対するキラーコンテンツにもなるでしょう。
GOODな点
- プレイ可能な最高のVRシューティングゲーム
- 従来のHalf-Lifeの世界観を見事に再現
- シリーズを通して素晴らしい物語
- 優れたトラッキング
- ワープシステムで酔うことなくプレイ可能
- スケール感に魅了される
BADな点
- 気持ちよくプレイするには大きな部屋(スペース)が必要
VG247 -現実を遮断し、完全に没入できるVR体験
Score:100点
高度な物理エンジンが目新しいものでなくなった昨今では、VRの導入はゲーミング体験を向上させるのにもはや必須であると言えます。
本作では武器のリロードは全て手動で行い、実際にかがんで物陰に隠れ、手りゅう弾を掴んで放り投げるといった一連の行動をVR内でごく自然に行うことが出来ます。
そしてゲーム内の建造物のスケールには畏怖の念を抱くレベルです。
VRヘッドセットとAlyxは、まるで私の頭と一体になったかのように現実の感覚を遮断し、完全に没入することが可能です。
コロナウイルスで皆が感染・失業の恐怖に怯えている今だからこそ、本作を家の中で多くの人にプレイしてほしいです。
GOODな点
- 完全に没入することのできるVRゲーミング体験
- 洗練されたアイデアの数々
- 畏怖の念を抱くほどのスケール感
- 戦闘・探索・パズル(謎解き要素)の全てが新鮮
BADな点
- プレイするための敷居が高い(ゲーミングPC・VRデバイス等の用意)
スマホで高画質なPCゲームをプレイ可能!
Game Informer -視覚・聴覚ともにリアルな体験を提供
Score:90点
本作では視覚・聴覚の両面で非常に高いリアリティを実現しています。
グラフィックは環境をダイナミックに表現し、不気味な敵も細部まで鮮明に映し出します。
サウンドについても、小さな水滴が垂れる音から大きな爆発の瞬間まで、あらゆる場面の音がリアルに表現されています。
そして私は "VR酔い" の点を確かめるべく、すべての移動方法を試してみました。
その結果、ワープ移動のオプションにすることで、最後までほとんど酔いを感じずにプレイすることが出来ました。
GOODな点
- ダイナミックな環境と、不気味な敵を繊細に映し出すグラフィック
- Half-Lifeの世界を深めるVR
- 全てがリアルなサウンド
- VRコントローラーで直観的に操作できる武器やガジェット
- 密度の高いキャンペーン
- 新しい敵の数々
- ウェットに富んだ会話
BADな点
- リプレイ性は若干低い
PCWorld -視覚・聴覚ともにリアルな体験を提供
Score:90点
Half-Life: AlyxはVR向けに見事に洗練されており、ドアを開ける、物を拾う、銃を装填するなどといった動作を、すべて手作業で行うことができます。
どんな小道具にも存在感があり、まるで参加型劇場のように感じます。
本作は、ほかのVRゲームに比べて、特に革命的と感じる新機能などはありませんでした。
それでも、間違いなくVRプラットフォームの中で最高のタイトルの1つであり、うまくいけば、Half-LifeシリーズとVRデバイスの、更なる人気の火付け役となるかもしれません。
GOODな点
- 非常に洗練されたVRシューティングゲーム
- VRと現実とを巧みに結びつける "重力グローブ"(手にはめて様々なアイテムを出し入れできる装備品)
- 没入感のあるVR体験
BADな点
- 他のVRゲームに比べて特に目新し機能は無い
- ゲーム開始が遅い
GamesBeat -VRゲームの中で一二を争う没入感だが、すぐに疲れてしまう
Score:80点
本作の世界は細部まで非常に細かく作り込まれており、部屋の引き出しやタンスをひっかきまわして、アイテムやパーツを入手し、武器をカスタマイズしていく過程はとても楽しいです。
戦いでは通常のテレビゲームで味うことのできない緊張感を感じることができ、銃で撃ちまくるのは実に爽快です。
一方で、移動時における "酔い" の問題は依然として残っており、1~2時間もプレイするとすぐに疲れてしまいます。
オプションで『ワープ移動方式』に変えることで酔いは解消されますが、今度は逆に没入感が削がれてしまいます。
GOODな点
- 武器のアップグレード&カスタマイズ要素
- 楽しい探索要素
- 細部まで作り込まれた世界
- VRゲームの中で一二を争う没入感
BADな点
- 1~2時間のプレイで疲れてしまう
- VR内のアイテムを掴む際に、別のものを一緒に掴んでしまう
- VR内を普通にコントローラで移動するとすぐに酔ってしまう
- ↑ ワープ移動法によって酔いは改善されるが、没入感が削がれる
総評:同ジャンルの中でも一二を争う、非常に洗練されたVRコンテンツ
総合Score:92点
GOODな点
- 完全に没入することのできるVRゲーミング体験
- 片手のみでもプレイ可能
- 小気味の良いセリフの数々
- シリーズを通して素晴らしい物語
- ワープシステムで酔うことなくプレイ可能
- 全てがリアルなサウンド
- 武器のアップグレード&カスタマイズ要素
- 細部まで作り込まれた世界
BADな点
- 気持ちよくプレイするには大きな部屋(スペース)が必要
- プレイするための敷居が高い(ゲーミングPC・VRデバイス等の用意)
- リプレイ性は若干低い
- 他のVRゲームに比べて特に目新し機能は無い
- 1~2時間のプレイで疲れてしまう
- VR内を普通にコントローラで移動するとすぐに酔ってしまう
- ↑ ワープ移動法によって酔いは改善されるが、没入感が削がれる
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が、『Half-Life: Alyx』についての海外メディアの感想となります。
伝説的なシリーズの最新作ということもあって大きな期待を寄せられていた作品ですが、VR体験を取り入れることで、期待を遥かに超えた非常に高い評価を得る作品となりました。
他のVRゲームと比べて特別に革命的な変化はありませんが、グラフィック・サウンド・トラッキング、ワールドの造形といったすべての点において高度に洗練されており、VRゲームの最高傑作の1つと評価するレビュアーが多くいました。
ストーリー自体も2作目の流れを上手く引き継いでおり、小気味の良い会話も挟むことで、約15~20時間ほどのキャンペーンを終始退屈することなく進めることができるようです。
武器のアップグレード&カスタマイズ要素も豊富に用意されており、部屋のタンスや引き出しなどを漁ってパーツを見つけ出し、武器に取り付けて強化する、といった一連の流れが現実的でとても楽しいと評価されています。
"VR酔い" の面に関しては個人差があり、最後まで問題なくプレイできたと述べるレビュアーもいれば、1~2時間ほどですぐに疲れて酔ってしまうレビュアーもいたようです。
ただし、"ワープ移動法"(地点を選んでワープしつつ進む方法)に変更することで、若干没入感は削がれるものの、酔いの問題は解消されるとのこと。
絶賛する意見が多い本作ですが、プレイするための敷居が高い点について指摘するレビュアーも少なくはありませんでした。
本作を最高品質で快適にプレイするためには『RTX 2080』クラスのグラフィックボードを積んだPCが必要だとのことで、最高の体験ができるゲーマーは現時点では限られてしまうようですね。
いずれにせよ、現時点でプレイ可能なVRゲームの中では、間違いなく最高峰に位置するゲームとなっています。
Half-Lifeの古参プレイヤー、もしくは新規プレイヤーの方もVR環境を整えて、新たな進化を遂げた本作をプレイしてみてはいかがでしょうか!