2019年9月17日(火)発売の、PS4(PSVR), PC(Oculus Rift・HTC Vive)向けVRゲーム『GROUNDHOG DAY: LIKE FATHER LIKE SON』。
※いずれも音声は英語になっており、字幕のみ日本語に対応しています。
1990年代の映画『Groundhog Day』を原作に、各種VRデバイスに対応したVRアクションゲームとなっています。プレイヤーは主人公の "フィル" となり、町の愉快な住民達と交流しつつ、身の回りに起こる不思議な出来事の謎を明らかにしていきます。
ハード | PS4(PSVR), PC(Steam)※Oculus Rift, HTC Viveに対応 |
販売元 | Tequila Works |
価格 | 29.99ドル(約3,000円)
※PS4版は北米PSストアから購入が可能 |
ジャンル | VRアドベンチャーゲーム |
プレイ人数 | 1人 |
リリース日 | 2019年9月17日(火) |
※PS4版は北米ストアからのみ購入が可能です。北米ストアでコンテンツを購入する方法は、以下の記事を参照してください。
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北米のPlaystation Storeでゲームコンテンツを購入する方法を解説
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このゲームについて:
フィル? フィル・ジュニア!私を覚えてますか?
お父さんが亡くなって以来、この辺は変わってしまいました。しかし、心配する必要はありません。変わらないものだってあります。ここ "パンクスタウニー" では次のことができます。
- 目覚まし時計の甘い音で新しい一日を始めましょう!
- 家族や友人と再会しましょう!
- 分岐する物語を楽しみながら、様々なパズルをプレイする。
- 笑って、泣いて、人生について考える。
プレイヤーは町の住民達と交流し、時にはミニゲームをこなしつつ物語を進めていきます。移動はポイントワープ方式を採用。
本作のスゴイところは、様々な場所でキャラクター達が会話をしているのですが、どの会話にも介入することができ、しかもプレイヤーの行動によって物語が変化するという点です。会話中にはいくつもの選択肢が用意されており、まるで本当に会話しているかのような感覚を味わえます。
ストーリー自体は、何度も同じ1日を繰り返すというループものになっており、過去の記憶は残っているため、その記憶を頼りに少しずつ1日を変えてゆき、ループから抜け出すことが目的になります。
まるで『オール・ユー・ニード・イズ・キル』のような、非常に独特かつ面白いスタンスのVRゲームとなっています。
そんな今作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディアのレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
海外メディアの評価スコア&レビューコメント
UploadVR -非常に没入感の高い、双方向ストーリーテリング
Score:85点
ループ要素のある独特なストーリーは非常に見事にまとまっており、キャラクター達との会話にも双方向性(ほんとうに意思疎通している感じ)があるため、高い没入感を感じることが出来ます。
ハイエンドPCVRと比べて、PSVRの場合は多少照明の質が低下するものの、その他についてはほぼ同程度のクオリティで体験することができます。
GOODな点
- 没入できる、素晴らしく双方向のストーリーテリング
- 直観的にプレイできる、素晴らしいミニゲームの数々
- 説得力のある多様な会話機能
- 多くのストーリー分岐
- 非常にやりがいのある謎解き要素
BADな点
- 一部のミニゲームは強制的に感じられる
- 不要な口汚い言葉
VRFocus -予想以上に楽しいアドベンチャーを提供するゲーム
Score:80点
本作はフェスティバルの開催される1日がひたすらループするゲームです。
ループ系のストーリーは、一歩間違えて作るとめんどくさくて退屈なものになってしまいます。しかし本作は、登場人物との会話の中に非常に多彩な選択肢が用意されており、プレイヤーがどれを選ぶかによって全くことなる展開を歩むことが出来ます。ほとんどのキャラクターにはミニゲームがあり、いずれもストーリーの本筋に関わってくるものです。
ユニークなアートスタイルと魅力的なストーリーを備えた本作は、予想以上に楽しいアドベンチャーを提供しています。
原文
GOODな点
- 良く構成されたストーリー
- 会話の中の多彩な選択肢
- 物語に関わるミニゲーム
- ユニークなアートスタイル
BADな点
- ポイントワープ移動方式であり、自由に歩き回ることができないため、ルームスケールのVRコンテンツに慣れている人にとっては物足りないかもしれない。
Easy Allies -音楽、会話、パフォーマンス、アートスタイルの調和がとれたVRコンテンツ
Score:70点
音楽、会話、パフォーマンス、アートスタイルの調査が取れた、素晴らしいVRコンテンツです。
しかし、様々な会話の中の選択肢を選ぶことが出来ますが、基本的にストーリーの本筋の流れは一本(一直線)です。また、ビジュアルのデザインは良いですが、グラフィックはあまり良くはありません。
また、VR内のオブジェクトに関してはしばしば通り抜けてしまうことがあったり、手に持つことが出来なくなったりと、調整が必要な個所が多々あります。
GOODな点
- 音楽、会話、パフォーマンス、アートスタイルの調和がとれている
- 素晴らしい物語
BADな点
- 行くことのできる場所(エリア)が少ない
- VR内オブジェクトの当たり判定(掴み判定)が良くない
- キャラクターのアニメーションが良くない
Road to VR -オブジェクトの操作性の悪さが没入感を損ねる
Score:70点
ストーリーは感情的かつ印象的な出来になっています。
しかし、ループすることで何度も同じ会話を聞かなくてはならないため、退屈です。また、選択肢があるとはいえ、基本的に流れは同じになるので、プレイヤーに物語を操作する自由さはあまりありません。
そして一番厄介なのがオブジェクトの相互作用(操作性)の悪さです。特にギターに関してては、ゲームの後半でかなり重要な役割を果たすのですが、何度もすり抜けるためVR内で弾くのが非常に難しく、間違った操作を何度も繰り返してしまいます。
GOODな点
- 感情的かつ印象的なストーリー
- 世界観の設定は非常にまとまりがあり、小さな町に映画が染み出しているように感じる
BADな点
- オブジェクトの相互作用(操作性)の悪さ
- 選択性はあって無いようなもの
- キャラクター達の奇妙な口の動き方
総合評価(トータルスコア)
総合Score:75点
GOODな点
- 没入感の高い、双方向性のあるストーリーテリング
- 直観的にプレイできるミニゲームの数々
- 多くの会話の分岐
- 良く構成された物語
- 素晴らしいアートスタイル
BADな点
- 基本的にストーリーの本筋の流れは決まっているため、プレイヤーの選択肢はあって無いようなもの
- オブジェクトの相互作用性(操作性)の悪さ
- キャラクターのアニメーションが奇妙
- ポイントワープ式のため、自由に歩き回ることはできない
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が、『GROUNDHOG DAY: LIKE FATHER LIKE SON』についての海外メディアの感想となります。
何度も同じ1日を繰り返させるゲーム性は構成が難しいですが、本作では会話に多くの選択肢を持たせることで、飽きさせないようにすると同時に、VR世界への没入感を生み出しています。
また、世界観に関しても原作映画の雰囲気が良く出ており、キャラクター達のビジュアルもコミカルな画風で表現されており、"不気味の谷" 現象はほとんど見られないようです。
一方で、VR内のオブジェクトの相互作用性(当たり判定)が悪く、拾ったり弾いたりする際に、すり抜けてしまうことが多々あるようです。
また、キャラクター達のビジュアルは良いものの、アニメーション(主に口の動き)が不自然であり、せっかくの多彩な会話において違和感を感じてしまい、没入感が削がれるとのことです。
何はともあれ、VRコンテンツとしての完成度は高く、ストーリー自体も他に類を見ないような独特なものになっているので、アドベンチャー系のVRゲームを探している方には、是非お勧めしたいタイトルです!(゚∀゚)