当サイトでは、以前の記事でXP-PENの液タブである『Artist Pro 16』についてレビューしました。
▼『Artist Pro 16』のレビューはこちら
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XP-PEN『Artist Pro 16』レビュー!機能・デザイン・コスト面で全体的に高クオリティを実現した液タブ
イラストレーターや絵師の方にとって欠かせないガジェットが "液晶ペンタブレット"(通称:液タブ)ですよね! しかし新型コロナウイルスの影響でリモートワークやオンライン授業が一般的となった昨今では、遠隔 ...
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初心者向けのエントリーモデルとしてオススメの液タブでしたが、価格がやや高めのため、コスト的に手を出しづらいと感じた方も多いと思います。
そこで今回は、同ブランドの高性能な板タブであり、価格も比較的リーズナブルなモデル『XP-Pen Deco Pro SW』について紹介していきます!
▼人気のペンタブレット
ブランド | XP-PEN |
型名 | XP-Pen Deco Pro SW |
傾き検知機能 | 60° |
筆圧レベル | 8192 |
作業エリア | 11×6インチ |
内蔵バッテリー | 900mAh(約12時間分) |
接続方式 | USB, Bluetooth |
対応機種 | Windows 7/8/10、Mac OS X10.10 以降、Android 6.0 以降、Chrome OS 88 以降、Linux |
本体サイズ | 35 x 20 x 0.7 cm |
本体重量 | 約650g |
今回紹介する『XP-Pen Deco Pro SW』は、Bluetooth接続対応、バッテリー内蔵型でスタンドアローン使用が可能な板タブです!
▼PCだけでなくiOSやAndroid端末(スマホ・タブレット)との互換性も擁しており、幅広い機器と接続して使用することが出来ます。
接続方式は従来のUSB(有線)接続に加えて無線(ワイヤレス)接続にも対応。ユーザー毎に最適な利用方法を実現することが可能となっています。
▼Bluetoothアダプタ非搭載のPCでも利用できるように、USBドングルが付属しています。
また、本体内部には最大12時間の連続使用が可能なバッテリーが内蔵されています。これにより、Bluetooth接続時にも外部からの電源供給ナシの、完全スタンドアローン使用が可能となっています。
ペンタブ筐体自体は実にシンプルなデザインとなっており、ペンタブ初心者でもすぐに使い方を理解して利用を開始することが出来るでしょう!
▼回転・タップ・スワイプ操作が可能な多機能デュアルホイールが搭載。専用の無料ソフトウェアをインストールすることで、機能を細かくカスタマイズすることが出来ます(後述)。
そして高機能のスタイラスペンが付属。8192レベルの筆圧感度と60度の傾き検知機能を備えており、柔軟な筆遣いで、思い通りのイラストを描くことが出来ます。
このように充実した機能と洗練されたデザインとを併せ持ったうえで、価格は1万円台となっており、非常にコストパフォーマンに優れた板タブとなっています。
今回、開発元より本製品を提供して頂いたので、実際に使用した感想を元に良かった点・悪かった点などをレビューしていきます!
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼タブレット本体および付属品一式がすっぽり収まっています。
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧
- ペンタブレット
- バッテリーフリースタイラスペン
- ペンホルダー
- 替え芯 × 10
- Bluetoothレシーバー
- USBケーブル (USB-C - USB-C)
- USBケーブル (USB-A - USB-C)
- USB-microアダプタ
- 2本指グローブ
- クイックガイド
▼説明書は日本語にも対応しているので安心です!
▼USBケーブル (USB-C - USB-C)
▼USBケーブル (USB-A - USB-C)
2種類のケーブルが付属しており、PCやスマホ、タブレット端末との有線接続が可能です。
▼また『USB-microアダプタ』も付属しており、USB-microポートにも接続することが出来ます。
▼『2本指グローブ』も付属。描画スペースへの汚れの付着を防ぎたい場合は利用すると良いでしょう。
ペンタブの外観
▼正面から見た様子。シンプルな外観で、11×6インチの描画エリアを備えています。
▼裏面の様子。金属特有の光沢が見られ、多少の高級感があります。
▼本体重量は約650gと非常に軽く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないでしょう。
▼本体左側には、"8つのエクスプレスキー" と "デュアルホイール" を搭載。機能は専用の無料ソフトを利用することで自由にカスタマイズできます。
▼裏面の上下にはゴム製の滑り止めが施されています。
▼また裏面右下には電源スイッチが用意。内蔵バッテリーを使用して動作させたい場合は使用します(後述)。
▼厚みは7ミリほど。実に薄くてスタイリッシュな見た目に仕上がっています。
▼左側面にはUSB Type-Cポートが用意されています。
コンパクトな筐体に必要な機能がすべて集約されていますね!
PA1バッテリーフリースタイラスペンが付属
本製品には新型の『PA1バッテリーフリースタイラスペン』が付属します。
その名の通りバッテリーなし(充電なし)で使用できるペンです。
▼専用のペンケースが付属しています。
▼先端のキャップを外すことでペンを取り出すことが出来ます。
▼高級感のある見た目のスタイラスペン
▼先端にはエクスプレスキーが2つ搭載されています。
PA1バッテリーフリースタイラスペンは、60度の傾き検知機能と8,192レベルの筆圧感度を搭載。陰影、繊細な筆づかいや線描など、精巧なディテールまで簡単に表現することが可能となっています。
▼滑り止めグリップデザインで非常に持ちやすいです。
ちなみに、ケースの逆側の先端のキャップを外すと、10本の替え芯とBluetoothドングルが収納されています。
▼付属品をすべてペンケースに収納しておけるため、紛失の心配を減らせますね!
プラグアンドプレイ対応で接続後すぐに利用可能!
本製品はプラグアンドプレイに対応しており、PCやスマホ・タブレット端末と接続後、すぐに利用を開始することが出来ます。
有線接続の場合
有線接続の場合、付属のUSBケーブルでペンタブとデバイスとを接続します。
▼デバイスと接続するとペンタブに給電が開始され、デュアルホイールが赤く点灯します。
▼接続するだけで自動的にセットアップが完了します。
使用開始にあたりドライバやソフトウェアのインストールが不要なため、PC初心者でも簡単に使用を開始することが出来ます。
▼スマホやタブレットでも、有線接続でペンタブを利用することが可能です。
Bluetooth(無線)接続の場合
Bluetooth(無線)接続の場合、まず付属のUSBドングルをデバイス側に接続します。
続いて、ペンタブ背面の電源スイッチをONに入れます。
するとデュアルホイールが青く点灯し、ペアリングスタンバイ状態となります。
これだけで、自動的にペンタブへのBluetooth接続が完了します。
以上の通り、有線接続・ワイヤレス接続のいずれの場合においても、数ステップの手順で接続を完了することが出来ます。
この手のデバイスを初めて扱う方でも、問題なく利用を開始できるため、まさにペンタブのエントリーモデルと言えるでしょう!
実際に使用した感想
それでは、実際に『XP-Pen Deco Pro SW』を使用した感想について紹介していきます!
非常にスラスラと快適な描き心地
本製品を使用して、ペイントソフトで色々と描いてみました。
さすがは8192レベルの筆圧感度に対応していることもあり、ペンを握ってペンタブを軽くなぞるだけで、流れるようにスラスラと描くことができました。
▼実際に描いている様子
細い線から太い線まで、触れるか触れないか分からないほど軽いタッチでディスプレイ上に描くことが可能となっています。反応性も良好であり、ペン先の動きに対して描画の遅延や位置ズレなどは一切感じられませんでした。
▼タブレット表面はサラサラしており、ペンで描く際も心地の良い感触を味わうことが出来ます。
▼エクスプレスキーを利用した消しゴム機能との切り替えもスムーズです
60度の傾き検知機能のおかげで、わずかな傾きで細い線・太い線などの描き分けも直感的に行うことが出来ます。
私は今までにいくつか板タブを使ったことがありますが、これほどスムーズに気持ちよく描ける板タブを使用したのは初めてです!
専用の無料ソフトを用いて機能をカスタマイズ
開発元の公式サイトにて配布されている無料ソフトを利用することで、ペンタブの機能を細かくカスタマイズすることが出来ます。
上記リンクにアクセス後、対応OSのソフトウェアをダウンロード&インストールしてください。
ソフトウェアを起動すると、接続しているXP-PENの製品が認識され、以下のような設定インターフェースが表示されます。
このソフトウェア上では、ペンタブタブ本体に搭載されている『デュアルホイール』と、計8個の『エクスプレスキー』に割り当てる機能をカスタマイズしたり、タッチペンに関する調整を行うことが可能です。
▼タッチペンのボタンに割り当てる機能も変更可能。
▼デュアルホイールおよびエクスプレスキーに好みの機能を割り当てて、自身が最も使いやすい環境を実現できます。
▼デュアルホイールは外側(メカニック・ホイール)と内側(仮想ホイール)の2つの回転操作が可能です。
▼自分好みに機能をカスタマイズ!
▼各操作インターフェースは筐体左側に搭載されているため、右利きの方には便利なデザインです。
一方で左利きの方が利用する場合は、ソフト上でペンタブの認識向き(回転角度)を180度変更することをオススメします。
ワイヤレス接続時の利便性が抜群
Bluetooth(ワイヤレス)接続を行うことで、ケーブル類なしのスタンドアローン状態でペンタブを利用することが出来ます。
実際にワイヤレス状態でペンタブを利用してみましたが、実に利便性が良く、描き方に応じてペンタブの向きや角度を好みに調整できるため、ストレスなく描くことが出来ました。
また、ワイヤレス接続の場合も有線接続と同等の応答性を実現しており、反応が悪くなるといったこともありませんでした。
スタンドアローン状態でも最大12時間の連続使用が可能となっています。
指紋や汚れが目立たない
本製品を利用していて特に気に入った点が、ペンタブの描画面に対して、指紋や汚れがまったく付着しない(目立たない)点です。
▼2時間ほどペンタブで絵を描き続けた後の状態。全くと言ってよいほど指紋などの汚れが目立たないことがわかると思います。
ペンタブを利用している方の中には、ペンタブが汚れていると気になってしまい、絵を描くことに集中できない方も少なからずいると思います。
しかし本製品では、常に描画エリアをキレイな状態に保っておくことが出来るため、作業に集中することが出来るでしょう!
液タブが高すぎて手が出せない!という方にオススメの高コスパ板タブ
- 性能:(☆4)
- デザイン:(☆4.5)
- 扱いやすさ:(☆5)
- 価格(コスパ):(☆4.5)
- 総合評価:(☆4.5)
今回紹介した『XP-Pen Deco Pro SW』について、特長をまとめると以下の通りです。
良かった点
- 薄型かつ軽量
- バッテリー内蔵型でスタンドアローン使用が可能
- 有線・無線(ワイヤレス)のいずれの接続方法にも対応
- スラスラ描きやすい描画スペース
- 指紋や汚れが目立たない
- iOS・Android端末にも対応
- 専用ソフトで詳細なカスタマイズが可能
悪かった点
- たまにソフトウェアの動作が不安定になる(設定が初期化される等)
以上の通り、1万円台のリーズナブルな価格に対して、実に充実した機能と性能を備えたオススメの板タブとなっています。
スタイラスペンや替え芯、2本指グローブ、2種類のケーブルやBluetoothドングルなど付属品も充実しています。
高い互換性を擁しているほか、有線・ワイヤレスのいずれの接続方法にも対応。最大12時間の連続使用が可能なバッテリーも内蔵しており、完全スタンドアローン状態でも利用できる設計です。
そして何より描き心地が抜群であり、60度の傾き検知機能と8,192レベルの筆圧感度のおかげで、直感的かつストレスなく描くことが可能となっています。
公式の無料ソフトを利用することで各機能の詳細なカスタマイズも可能であり、ユーザーごとに最適な利用環境を実現することが出来るでしょう。
高性能かつリーズナブルな板タブを探している方には、まさにうってつけの一品です!
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