2021年1月28日(木)発売の、XSX|S, PC向けホラーアクションアドベンチャーゲーム『The Medium』(ザ・ミディアム)。
本作は、ポーランドのインディーデベロッパー "Bloober Team" が開発する、三人称視点のサイコホラーアドベンチャーゲームです。
霊能力者である主人公の "Marianne(マリアンヌ)" が幽体離脱などの特殊能力を利用して、現世と霊界の2つの世界を行き来しつつ危険を切り抜けていきます。
ハード | XSX|S, PC |
開発元 | Bloober Team |
価格 | 49.99USD(約5,000円) |
ジャンル | ホラーアクションアドベンチャー |
プレイ人数 | 1人 |
リリース日 | 2021年1月28日(木) |
このゲームについて:
目に映るのは真実の一面に過ぎない
霊能者にしか解けない恐ろしい謎の真相に迫れ。現実世界と霊界を同時に探索し、謎を解き明かせ。
霊能力を使って2つの世界をまたぐ謎を解き明かし、世にも恐ろしい謎の真相へと迫り、「ザ・モー」――とある忌まわしき悲劇から生まれた怪物――との遭遇を切り抜けろ。
普通の人では近くできないものを見聞きできる主人公が、現実世界と霊界とを行き来する能力を駆使して、廃墟ホテルなどを舞台に『二重現実』の謎を解き明かしていきます。
2つの世界を行き来したり、もしくは並行して同時に探索するといった特許取得済みの斬新なプレイシステムが採用されており、新鮮なアクション体験が可能です。
全体的にダークな雰囲気のホラーゲームとなっていますが、物質にアクセスして過去に起こった出来事の記憶を呼び戻し、新たな道を切り開くヒントを得ていくなどアドベンチャー要素も盛り込まれています。
なお、本作の楽曲には開発元である『Bloober Team』の Arkadiusz Reikowski氏 と、『サイレントヒル』で有名な作曲家の山岡晃氏が共同制作したデュアル サウンドトラックが収録されています。
そんな本作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディアのレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
海外メディアの評価スコア&レビューコメント
TheGamer -印象的で独特なグラフィックデザイン
Score:100点
本作はモンスターが登場するただのホラーゲームではなく、根底にある恐怖そのものを上手く描いた作品です。
物語はヒトの過去やトラウマに踏み込んだ、実に説得力のある内容となっており、無駄もないため進行のテンポも良いです。
作中の世界は非常に印象的で独特的なグラフィックデザインで描かれており、霊界のビジュアルは芸術の域に達しています。
そしてステージ上の各地点には独自のカメラワークが施されており、シーンごとの恐怖を効率よく演出することが出来ています。
雰囲気を盛り上げるサウンドトラックのクオリティも素晴らしく、映像センスも合わさって、まるで映画を動かしているかのような体験が可能です。
クリア後も、ずっと頭の中に残る作品です。
良かった点
- 印象的で独特なグラフィックデザイン
- 無駄のない、説得力のある物語
- 考え込まれたカメラワーク
- 雰囲気に合ったサウンドトラック
- 映画のような映像センス
悪かった点
- 謎解き要素は時代遅れ
IGN Spain -本当に独創的な二重世界のコンセプト
Score:85点
本作に採用されている "二重世界" のコンセプトは非常に独創的であり、このシステムのおかげで、他に類を見ないサイコホラー作品が実現されています。
ステージの作り込みや雰囲気はとても素晴らしく、優れたグラフィックも相まって、不気味さと恐怖がうまく演出されています。
道中に用意されている謎解き(パズル)要素はシナリオに深く関連付けられており、プレイヤーを世界観へ惹き込みます。
そしてサウンドトラックの出来が良く、恐怖をより一層引き立てることに一役買っています。
かなり巧妙に作り込まれたホラータイトルであると言えます。
良かった点
- 本当に独創的な二重世界のコンセプト
- 素晴らしい雰囲気とステージ環境
- 優れたグラフィック表現
- 作り込まれたシナリオ
悪かった点
- 一方通行的なゲーム展開
- カメラ切り替え時にテクスチャの貼り遅れが起きる
- 時代遅れに見える固定カメラワーク
GamingTrend-ホラーゲームファンにとっての必需品
Score:80点
本作は全体的にクオリティの高いホラーゲームです。
レイトレーシング対応のグラフィックは実にゴージャスであり、影と光の描画はまるで現実のようなリアルさです。
ストーリーには説得力があり、クリアまでのボリュームは8時間ほどですが、テンポよく進行して途中途中に物語を深めるためのサブ要素も用意されているため、満足度は高いです。
サイレントヒルを担当した作曲者が手掛けるサウンドトラックも見事の一言です。
そしてなにより、二重世界を行き来するシステムはとても斬新でユニークであり、そのシステムを活用した謎解き要素も実に面白いです。
ホラーゲームファンにとっては、プレイする価値のある作品でしょう。
良かった点
- レイトレーシングによりゴージャスに描かれるグラフィック
- 説得力のあるストーリー
- 優れたサウンドトラック
- ユニークな二重世界システム
- 不気味で印象的な謎解き要素
悪かった点
- フレームレート低下が発生する
- テクスチャの貼り遅れが起こる(パフォーマンスの問題)
Stevivor -BlooberTeamの最高傑作
Score:75点
本作は、BlooberTeam(開発元)の最高傑作であると言えます。
現世と幽界の2つの世界を行き来したり、時に同時並行して進んでいくという独特なアイデアはとてもユニークであり、謎解き要素も作り込まれているためゲームに没頭することが出来ました。
ゲームは全体的にサイレントヒルのような暗い世界観であり、昔のバイオハザードを彷彿とさせるような固定カメラワークが各所に採用されていることで、古き良きホラーゲームの雰囲気を味わえます。
効果音やBGMといったサウンドデザインも、恐怖感を煽るためにうまく機能しています。
サバイバルホラーゲーム好きの方にとっては、かなり楽しい体験になるでしょう。
良かった点
- 主人公の能力の素晴らしい活用方法
- サイレントヒルのような雰囲気
- 古き良きバイオハザードを彷彿とさせる固定カメラワーク
- 優れたオーディオデザイン
悪かった点
- 不完全なアニメーション(動き)
- 明るすぎたり、暗すぎたりすることがある(明度)
GAMINGbible -次世代機向けとは思えないほど洗練の足りないゲームプレイ
Score:30点
本作における二重世界のコンセプトは確かに魅力的であり、カメラワークやサウンドトラックも優れているため、世界観や雰囲気的には良く演出できていると言えます。
一方で、本作のシナリオは複雑で作り込まれていると言うよりも、乱雑でまとまっておらず、プレイヤーを混乱させます。
登場するモンスターに関しても、徐々に驚きや恐怖を感じることが無くなっていき、最後にはただ退屈でうっとおしい存在に成り下がります。
パフォーマンスの問題も相まって、全体的に次世代機タイトルとは思えないほど、洗練が足りていないと言わざるを得ません。
せっかくコンセプト自体は素晴らしいものがあるだけに、実に残念です。
良かった点
- 懐かしさを感じるカメラワーク
- 優れたサウンドトラック
- 魅力的な二重世界のコンセプト
悪かった点
- モンスターとの戦闘は退屈
- 複雑と言うより乱雑な物語
- 次世代機向けとは思えないほど洗練の足りないゲームプレイ
総評:非常に独創的でユニークな二重世界のコンセプト
総合Score:75点
GOODな点
- 本当に独創的な二重世界のコンセプト
- 優れたサウンドトラック
- 素晴らしい雰囲気とステージ環境
- ゴージャスに描かれるグラフィック
- 懐かしさを感じるカメラワーク
BADな点
- パフォーマンスの問題(テクスチャの貼り遅れなど)
- フレームレート低下が発生する
- 洗練の足りないゲームプレイ
- モンスターとの戦闘は退屈
- 複雑と言うより乱雑で混乱する物語
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が、『The Medium』についての海外メディアの感想となります。
実に独創的なアイデア
現世と幽界を行ったり来たりするという『二重世界』のコンセプトは非常に独創的で素晴らしいものであるとして、いずれのレビュアーからも絶賛されていました。
そしてこのアイデアを駆使してストーリーの謎を解いていく過程は、とても惹きつけられる内容になっているとのこと。
優れたグラフィックとサウンドトラックが、暗く不気味なゲームの雰囲気を、さらに高めることに成功しています。
初代バイオハザードを彷彿とさせる固定カメラワークは、古き良きホラーゲームの雰囲気を上手く再現できているものとして、昔ながらのホラゲーファンのレビュアーからは好評な様子です。
ゲームプレイに洗練されていない部分がある
一方で、ゲームプレイ自体には洗練されていない部分が多々あり、せっかくのアイデアを台無しにしているという指摘もありました。
たとえば敵の登場パターンが単調なため、徐々に恐怖感を薄らいでいき、最後には退屈で邪魔な存在に感じてしまうようになるとのこと。
物語に関しては、複雑で作り込まれているという意見もあれば、混乱して理解しづらいだけだというレビュアーも居て、評価が分かれていました。
固定カメラワークについても昔ながらのホラゲーの良さを再認識できるというレビュアーと、古臭くて時代遅れであるというレビュアーとで分かれており、ヒトによって評価が大きく分かれるゲームであると言えます。
他のホラゲーとは一線を画す意欲作
いずれのせよ、本作に採用されている二重世界のコンセプトに対する評価はとても良好であり、他のホラゲーとはまた一味異なった体験が出来る作品として、おおむね高評価を得ています。
テクスチャの貼り遅れやフレームレート低下などパフォーマンスの問題が散見されるものの、レイトレーシングに対応したグラフィック表現は実に見事であり、映画のような映像体験が出来るとのこと。
効果音や音楽などサウンド面でのクオリティも高いため、視覚・聴覚の両方で恐怖を堪能することが可能です。
非常に独創的なコンセプトが採用された次世代のホラゲーを、是非みなさんもプレイしてみてはいかがでしょうか( ゚∀゚)
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