2019年9月26日(木)発売の、PS4(PSVR対応), ニンテンドースイッチ, PC向けアクションアドベンチャーゲーム『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』。
※PS4版は2018年11月22日に発売されています。
本作は、震災で崩壊した都市からの脱出を目指す人気アクションアドベンチャー『絶対絶命都市』シリーズの第4作目に当たる作品です。
今作からPS4・Switchなどの次世代機に対応することで表現描画が格段に向上したため、名前に "Plus(プラス)" が付いています。
なお、PS4版のみプレイステーションVR(PSVR)でのプレイに一部対応しており、崩壊した都市をVR視点で歩くことができます。
ハード | PS4(PSVR対応), Nintendo Switch, PC |
開発元 | グランゼーラ, Irem Software Engineering, Inc. |
価格 | PS4版:7,200円+税 Switch版:6,480円+税 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
プレイ人数 | 1人 |
発売日 | PS4版:2018年11月22日 Switch版:2019年9月26日 |
CERO | D(17歳以上対象) |
このゲームについて:
201X年7月。主人公は就職面接を受けるため、バスで川瀬県ひすい市にやって来た。
もうすぐ目的地に着くという時、突如自分を含む乗客たちの携帯電話に緊急地震速報が届き、一斉にアラーム音が鳴り響く。その直後にバスは巨大な揺れに襲われ、横転してしまう。
横転したバスからなんとか脱出した主人公は、地震で崩壊し一変した都市の風景に愕然とする。
主人公は生き延びるために、土地勘のない都市をさまよい、現地の人々と助け合いながら都市からの脱出を図る。
以前までのシリーズ作と同様、震災で崩壊した都市から、取り残された人々と協力して脱出することが目的のゲームとなっています。
グラフィックが大幅に強化されており、都市の崩壊描写がリアルになっています。
また、制作には神戸市消防局も協力しており、災害シーンや防災マニュアルなどを手掛けることで、被災時の町の様子がより一層現実的に描写されるようになりました。
そして上述したように、PS4版のみPSVRでのプレイに対応しており、ストーリーを進めるにつれて、特定のマップをVRでプレイする "VRモード" が解放されていきます。
そんな今作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディアのレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
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海外メディアの評価スコア&レビューコメント
Digitally Downloaded -日本の文化や災害に対する考え方について理解することが出来る
Score:100点
本作では震災によって崩壊した都市部を歩き、エリアごとに様々な人物と交流することで、人間味あふれる共感的なストーリーを演出しています。
各エリアにはそれぞれ独自のストーリーが用意されており、カルト信者から略奪者、詐欺師など、コミュニティにおける道徳の問題を提起しており、物語自体も盛り上がります。
そしてVRモードについては、崩壊した都市部を実際に歩く感覚が体験でき、非常に印象的でした。
日本の文化や、災害に対する考え方について理解することが出来ます。
原文
GOODな点
- 非常に印象的なVRモード
- 日本の文化や災害に対する考え方について理解することが出来る
- 人間味あふれるストーリー
- 新しいエリアごとに新しいストーリーが用意
BADな点
- フレームレートが低い(Switch版)
- 技術的には前世代(PS3並)のゲーム
- 狭い場所でのカメラワークが悪い
Malditos Nerds -思い出に残るストーリーと登場人物
Score:80点
本作では実際に居そうな登場人物たちが登場し、思い出に残る多種多様なストーリーをプレイすることが出来ます。
いずれのシナリオも、このような状況では実際に起こる可能性のあることばかりであり、ゲーム全体がリアルな雰囲気で包まれています。
ゲーム自体は自然災害映画を観ているような印象があり、これは今までに体験したことのないものです。
技術的には確かに前時代的と言わざるを得ませんが、それでも魅力的なゲームであり、一度ハマるとなかなか止められません。
原文
GOODな点
- 思い出に残るストーリーと登場人物
- 夢中になることが出来るゲーム体験
- ゲーム全体を包むリアルな雰囲気
- 魅力的なゲーム
BADな点
- キャラクターモデルのディテールが良くない
- フレームレートが低下することがある
- 操作性が荒く感じる
- 会話の選択肢が、ストーリーにあまり影響を与えない
DarkStation -興味をそそられる世界観
Score:70点
まるで現在の世界(新型コロナウイルス蔓延)を彷彿とさせてしまうような荒廃した本作の世界観は、素晴らしい雰囲気も相まって非常に魅力的なものです。
サウンドトラックもゲームの雰囲気にマッチしており、余震を告げる効果音なども良い出来です。
VRプレイ自体は、初めは街並みを眺めたり、余震を体験したりすることが楽しかったですが、すぐに退屈になり、あまりオススメできるものではありません。
元々PS3向けに作成されていたタイトルだけあって、技術的な面でいくつかの問題が見られます。
それでも、忘れられないゲームに間違いはありません。
原文
GOODな点
- 興味をそそられる世界観
- 素晴らしい雰囲気
- ゲームの雰囲気に合ったサウンドトラック
BADな点
- VRプレイは初めは楽しかったが、すぐに退屈になる
- フレームレートの低下やフリーズが頻発する
- エリア間のロード時間が長い
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Video Chums -魅力的ないくつかのゲームプレイ
Score:66点
ボートを漕いだり、バイクに乗ったり、人力車を引っ張ったりと、街中で移動する方法には驚くほどの多様性があり、道中でアイテムを集めて困っている人を助けるなど、いくつかのゲームプレイは非常に魅力的な要素を含んでいます。
ゲーム内の破壊された都市は素晴らしい雰囲気を出していますが、グラフィック的には時代遅れと言わざるを得ません。
また、いくつかのストーリー(特に宗教関連)に関しては、場違いで不要ではないか?と思うものもありました。
技術的な問題は多いものの、たくさんの楽しみも含まれているゲームです。
GOODな点
- 破壊された都市の雰囲気が良く伝わってくる
- 魅力的ないくつかのゲームプレイ
- 人々を助けることに満足感が得られる
BADな点
- 時代遅れのグラフィック
- いくつかの場違いなストーリー展開
- 収集品の量が少ない
ZTGD -プレイヤーを惹きつけるものがない
Score:30点
本作で楽しいのはVRモードだけです。VRモードではいくつかの収集アイテムを集めてアイテムをアンロックする楽しみがありました。
しかしそれ以外に関しては、プレイヤーを惹きつけるものが何もありません。
グラフィックはPS3の初期タイトル並みであり、エリア移動ごとにロードも頻発します。
登場人物との会話内での選択肢も、物語の流れに影響しないため、全体的に説得力の無いストーリーが展開されます。
またイベントの発生条件も雑であり、特定のステップを踏まなければ目の前のイベントが発生しないなど、ひどいゲームデザインです。
GOODな点
- VRモードは楽しい
- 途中のステルスセクション(隠れて進む場面)は悪くなかった
BADな点
- 説得力のないストーリー
- プレイヤーを惹きつけるものがない
- PS3の初期タイトル並みのグラフィック
- ロードが頻発する
- 会話の選択肢がゲーム進行に影響しない
- イベントの発生条件が雑
総評:技術的には時代遅れだが、素晴らしい雰囲気など惹きつけられるものがある
総合Score(PS4版):66点
総合Score(Switch版):61点
GOODな点
- 日本の文化や災害に対する考え方について理解することが出来る
- 人間味あふれるストーリー
- 非常に印象的なVRモード
- ゲーム全体を包むリアルな雰囲気
- ゲームの雰囲気に合ったサウンドトラック
BADな点
- フレームレートが低下することがある
- 技術的には前世代(PS3並)のゲーム
- 狭い場所でのカメラワークが悪い
- エリア間のロード時間が長い
- 会話の選択肢がゲーム進行に影響しない
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が、『絶体絶命都市4Plus -Summer Memories-』についての海外メディアの感想となります。
震災で荒廃した世界観に惹きつけられるものがある
『震災に遭って崩壊した日本社会』を描いた本作の世界観は、海外のレビュアーにとっては珍しく、人によってはかなり惹きつけられるものだったようで評価が大きく二分されました。
個性的な登場人物によって繰り広げられるストーリーも非常に印象に残るものであり、ゲーム内の荒廃した雰囲気もよく表現されているとのこと。
PS4版でプレイ可能なVRモードについても、VR内で震災に遭遇するという新鮮な体験ができたと、おおむね好評な様子でした
外国人の中には人生で一度も地震を体験したことのない方も多いため、"余震" などの概念自体に興味を示すレビュアーもいて、本当に人によって評価が大きく分かれるゲームだと思います。
技術的にはPS3並み
一方で、グラフィックや操作性、ロード時間の長さといった技術的な面に関しては時代遅れであり、PS3初期のタイトルを彷彿とさせるという意見もありました。
実際、本作は元々2011年にPS3向けタイトルとしてリリース予定でしたが、東日本大震災の影響(自粛ムード)でリリースすることが出来ず、数年遅れでPS4・Switch向けに移植したという経緯があります。
そのため、技術面の遅れについては多少仕方がない点もあり、レビュアーによってはその点を承知のうえで楽しんでいる方もいました。
雰囲気ゲーとしては良い出来
レビュアーによって高評価・低評価が二分された結果となりましたが、ゲーム内の荒廃した都市の雰囲気に関しては、おおむね評判が良い印象です。
恐らく、現在の新型コロナウイルスが蔓延する世界と重なるものを感じるレビュアーもいるのではないでしょうか。
何はともあれ、シリーズのファンや、被災都市を渡り歩くアドベンチャーゲームを楽しみたい方は是非プレイしてみてはいかがでしょうか!(゚∀゚)