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SONY PlayStation VR 2ヘッドセットにみる「VR」の未来図とは? ~知覚心理と行動の交差点に生まれる価値~

2019年10月3日、米国特許商標庁 (USPTO)によって承認されたSONYの新しいデバイスが話題を集めています。

詳細はまだ分からないものの、LETS GO DIGITALのレポートによると、今回特許取得をした設計が「仮想現実のヘッドセット」に関するものであることが示され、これがPlayStation VR 2の基礎になるものと考えられているのです。

(出典:LetGoDigital, 2019年10月9日)

このヘッドセットには、前面に2台、背面に1台・そしてコントローラーにもカメラがつけられており、プレイヤーの動きをより把握し、正確にゲーム中に投影することができるようになっているとのこと。SONYは今後2020年の年末商戦に向けて「PlayStation5」を発売、その後PlayStation VR 2の発表を計画しています。

このように、ここ数年でゲームの世界の大革命といえば「VR (仮想現実)技術の活用」が挙げられるでしょう。ゲームを愛する多くの人はそのリアリティ、ストーリー性を求めますが、その大きな理由は「没入感」であるといえます。かつて任天堂からはじめてWiiは発売されたとき、ファンを熱狂させたのはまさしくその感覚でした。

これまでキャラクターを画面の「外」で操作するものであったゲームが、Wiiの登場によってあたかもプレイヤーが画面の「中」の世界でプレーしているような感覚を起こさせたのです。これはプレイヤーの没入感の概念を変える出来事として、スポーツ学や社会学の観点からしばしば取り上げられる例になりました。

3Dによる世界観のリアルな再現、音の迫力といった工夫を凝らしたVRは、任天堂Wii革命の次に飾る大きな転機をもたらそうとしているのです。今後、アナログからデジタルへの変換技術が進み、音声認識技術が発展すれば、リアルタイムの音声操作といった機能もVRに備わる日も近いと言えます。

アナログ-デジタル音声変換やノイズ除去に利用されるコンパレータの詳細はこちらから。

そんなVR技術ですが、その貢献はゲーム分野だけにとどまりません。医療や建築設計、広告、マーケティングから教育、そして人間の感情コントロールのサポートに至るまで幅広く活用用途が検討されています。

オンラインでデジタル電子機器販売を行うアールエスコンポーネンツ社が発表したTHE FUTURE OF VIRTUAL REALITY” (2050年までの仮想現実の変革の未来)によると、2050年までに一般化するVR技術の10ケースが示されています。(インフォグラフィック上のすべての情報元はこちらから)

興味深いことに、これから30年間のVR時代のスタートはSONYのVRヘッドセットの発表から始まっています。その後、5G回線の展開もワイヤレスデバイスの活用を後押しするものと見られています。

このインフォグラフィックを見ていると、市場のニーズとそれに伴うテクノロジーの発達がかみ合って新しいVRの未来が作られていく様子が想像できるのではないでしょうか。

 

今後30年の予想の中で特に面白いのは、VR技術の発達によって人間の認識や知覚が「実際は存在しないもの」によって変えられていく可能性があるということです。

 

アメリカ・ケンタッキー州にあるルイスヴィル大学の研究によると、患者の認知行動療法にVR技術を使った診療プログラムを利用し、社会不安・高所恐怖症・会話恐怖症を改善する成果をあげています。確かに2030年ごろの未来予測にあるように、VR技術によって「人間が恐ろしいと思う対象」を架空に再現し、訓練や克服に活用することも考えられます。防災シュミレーションや精神疾患の改善などに大きく寄与する可能性があるのです。

例えば、難しい手術のシュミレーションによって実際の処置の力加減を学ぶ、地球上の限られた環境の中で訓練をして宇宙開発に適した感覚を養う、VRウィンドウショッピングの感覚を正として実際の服を選ぶ… といったようにテクノロジーと知覚心理学、行動学が重なって価値を生む分野こそ、VRが目指すひとつの産業化のゴールとも言えるのではないでしょうか。

 

2018年2月に設立された「東京大学VR教育センター」に関するインタビューでは、東京大学、廣瀬通孝教授の言葉の中に行動と心理に関わるVRの効果の例が挙げられていました。

東京大学の学生の修士課程の研究の一部という「無限回廊」というシステムは、廣瀬通孝教授により「まさに『心理学』的VR」と表現されていました。

(出典:東京大学)

実際は、数メートル、数十メートルほどしかなくカーブになっているスペースが、VR上ではまっすぐ何百キロも続いているように見えるというアプリケーションです。心理学とテクノロジーを融合させ、スペースの節約を実現したこの研究は「基礎研究でありながら、産業化にとってきわめて重要な研究と思っている」と廣瀬教授は述べられています。

実際の検討として、鉄道博物館で240メートルほどの長い東海道新幹線の展示スペース削減のために「無限回廊」の技術を使うというアイディアも出ていたということです。

VR技術を用いて、人間の感覚の側を変えるというという発想は今後さらに重要視される考え方になるのでしょう。

今後VRテクノロジーが現実と変わらないリアリティを持つということ、さらには、仮想現実での体験をもとに実際の現実での振る舞いを変える未来は遠くないのかもしれません。









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