2020年3月20日(金)に国内で公開された、マーゴット・ロビー主演映画『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』(英題:Birds of Prey (And the Fantabulous Emancipation of One Harley Quinn))。
※北米などでは2020年2月7日に公開されています。
本作は、米国のDCエクステンデッド・ユニバースに属するヒーロー映画作品です。
DCコミックスの『バットマン』に登場するヴィラン "ハーレイ・クイン" を主人公として、『スーサイド・スクワッド』(2016年公開)の後日談の様子が描かれる作品となっています。
監督 | キャシー・ヤン |
ジャンル | アクション, DCユニバース |
制作会社 | DCフィルムズ 他 |
配給会社 | ワーナー・ブラザース |
公開日 | 日本:2020年3月20日(金) 北米:2020年2月7日(金) |
主な出演者 | マーゴット・ロビー メアリー・エリザベス・ウィンステッド ジャーニー・スモレット=ベル ロージー・ペレス クリス・メッシーナ エラ・ジェイ・バスコ(英語版) アリ・ウォン(英語版) ユアン・マクレガー |
上映時間 | 109分 |
レーティング | PG-12(年齢制限なし) |
あらすじ:『スーサイド・スクワッド』で描かれた出来事の後、ハーレイ・クインはジョーカーと破局した。
そんなある日、ハーレイはカサンドラ・ケインと名乗る女の子と出会った。カサンドラは大物犯罪者として知られるブラックマスク(英語版)から命を狙われていたのである。
ハーレイは自分と同じように自由を愛する女性たち ― ハントレス、ブラックキャナリー、レニー・モントーヤ ― と手を組み、カサンドラを守るための戦いに身を投じるのだった。
スーサイド・スクワッドで描かれた出来事の後、ジョーカーと破局したハーレイが、大物犯罪者『ブラック・マスク』から命を狙われている女の子 "カサンドラ・ケイン" を守るために、自由を愛する女性たちと手を組んで戦うストーリーとなっています。
ハーレイの破天荒な性格が、マーゴット・ロビーによって見事に演じられており、"戦う女性" を前面に押し出した作品となっています。
なお今作の監督は、『Dead Pigs』で注目を集めた新進気鋭の "キャシー・ヤン" が務めており、アジア系の女性映画監督がスーパーヒーロー映画の監督に起用されたのは史上初となっています。
そんな今作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディア、および一般視聴者のレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
海外メディアの評価スコア&レビューコメント
Screen Rant-観客を魅了し続ける、楽しくて激しい映画内容
Score:80点
本作はDCコミックのファン、ハーレイクインのファン、そして純粋に映画を楽しみたいカジュアルな観客の全てを魅了します。
ハーレイの気ままで破天荒な性格に、たまについていけなくなることもありますが、それでも観客を魅了し続けるのに十分な楽しさがあります。
ブラックユーモアのセンスも良く、爽快なアクションも爆発しているため、皆が満足できる映画となっています。
GOODな点
- センスの良いブラックユーモア
- 爽快なアクション
- 観客を魅了し続ける、楽しくて激しい映画内容
BADな点
- ハーレイの破天荒っぷりに、たまについていけなくなることがある
wegotthiscovered-まさにハーレイクインらしい映画
Score:80点
本作は、まさに "ハーレイクイン" と呼ぶにふさわしい作品です。
監督はハーレイクインというキャラクターを今までにない視点から深く掘り下げており、マーゴット・ロビーも、よりキャラを立たせることに貢献できています。
そして特にアクションの面については、カラフルな紙吹雪爆弾やキチンと振り付けされたユニークな戦闘など、まさにハーレイらしい内容となっており、映画をより素晴らしいものにしています。
GOODな点
- ハーレークインというキャラクターを深く掘り下げている
- ハーレーらしいユニークなアクションの数々
- 完璧なキャスティング
IGN -これまでのコミック映画の中で最も創意的な戦闘シーン
Score:80点
本作には本能がむき出しの度肝を抜かれる戦闘シーンが数多くあり、CG少なめのリアルでしびれるようなアクションは、2時間ぶっ通しで刺激的な体験を提供してくれます。
マーゴット・ロビー(主演)の才能を存分に見せつける内容となっており、エネルギッシュで心の底から楽しめる映画です。
キャラクターと見せ場のバランスも完全にとれています。
今後のDCユニバースにおける、スピンオフ作品への完璧な足掛かりを提供してくれています。
GOODな点
- マーゴット・ロビーの才能を存分に見せつける内容
- 本能むき出しの戦闘シーン
- CG少なめの、リアルでしびれるようなアクション
- ぶっ通しで刺激的な2時間
- 心の底から楽しめる作品
BADな点
- ハーレイクインに重点が置かれたことで、他の女性たちにあまり活躍の余地がない(とはいえ、素晴らしい見せ場はある)
AV Club -魅力的なアクション
Score:67点
今作では監督として新たにキャシー・ヤンが起用されていますが、ハーレイの生意気で衝動的、遊び心がありセクシーな要素はキチンと残しつつ、より親しみやすいキャラクターへと肉付けすることに成功しています。
香港映画のような絶え間なく繰り出されるアクションは魅力的で、暴力的なシーンでも陽気に観ることが出来ます。
ギャグ要素も多くあり、狂気のコメディとして成功している作品です。
GOODな点
- 見事な衣装のデザイン
- 魅力的なアクションの数々
- 多くのギャグ要素
Vox -ハーレイを生き生きと見せることに成功している
Score:60点
マーゴット・ロビーは、ハーレイのようなキャラクターを生き生きと見せるという、難しい仕事を自然にやり遂げています。
漫画風のユーモアを織り交ぜつつ、ハーレイの暴力と恐怖を表現しており、最高のパフォーマンスを提供しています。
戦闘シーンは芸術性と野蛮さとが組み合わさっており、メンバーの女性はクロスボウからスピーディなストリートスタイルの格闘まで、独自の戦闘スタイルを持っています。
ただ、彼女らとメンバーを結成するまでの流れが少し冗長に感じました。
ストーリーを半分に簡略化することができれば、より優れた映画になっていたことでしょう。
GOODな点
- ハーレイを生き生きと見せることに成功している
- 芸術性と野蛮さとが組み合わさった戦闘アクション
BADな点
- 各メンバーを招集する流れが冗長に感じる
- ストーリーを半分に簡略化できていれば、より優れた映画になっていた
BBC -結局はサディスティックな狂人でしかない
Score:40点
本作は面白くないわけではなく、確かに前作(スーサイド・スクワッド)よりも一貫性があり、チャーリーズエンジェルのリメイク版よりもエネルギッシュです。
しかし、内容的には多民族の女性キャストが登場し、男性との愛の要素は無く、フェミニズムに溢れているため、人を選ぶ映画であると言えます。
また、結局のところハーレイクインはサディスティックな殺人狂であり、10年くらい前に観ていれば彼女のアクションに白熱することができたでしょうが、今観ると警官・警備員など罪もなくやられた登場人物の方を気の毒に思ってしまいます。
GOODな点
- スーサイド・スクワッドよりも一貫性がある
- エネルギッシュな内容
BADな点
- ハーレイにやられた罪の無い人々の方が気の毒に思う
- フェミニズムに溢れた内容
総評:アクション実に見事な "ハーレイ" らしさに溢れる映画
総合Score:60点
GOODな点
- センスの良いブラックユーモア
- ハーレーらしいユニークなアクションの数々
- 完璧なキャスティング
- 本能むき出しの戦闘シーン
- CG少なめの、リアルでしびれるようなアクション
- 見事な衣装のデザイン
- ぶっ通しで刺激的な2時間
BADな点
- ハーレイの破天荒っぷりに、たまについていけなくなることがある
- ハーレイクインに重点が置かれたことで、他の女性たちにあまり活躍の余地がない(とはいえ、素晴らしい見せ場はある)
- ハーレイにやられた罪の無い人々の方が気の毒に思う
- フェミニズムに溢れた内容
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が『ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 Birds of Prey』(についての海外メディアの感想となります。
ハーレイらしさに溢れる内容
本作は派手なアクションやカラフルな視覚効果、そして暴力的なブラックユーモアの数々によって、非常に "ハーレイらしさ" に溢れる映画となっています。
CGを多用しないリアルなアクションについての評価も高く、主演のマーゴット・ロビーの才能を存分に見せつけていると絶賛するレビュアーもいました。
ハーレイのメンバーとなる女性たちのアクション・戦闘スタイルも個性に溢れており、2時間ぶっ通しで刺激的な体験ができたという意見も見られました。
ハーレイに魅力を感じるか・感じないかで評価が分かれる
しかし一方で、所詮犯罪者でしかないハーレイに全く共感できず、逆に被害に遭った警官などの方に感情移入してしまうという意見もあります。
キャラクター設定的には確かにその通りなので、ハーレイに魅力を感じるか、そうでないかによって評価が大きく分かれそうですね。
また、主人公メンバーが全員多民族の女性で構成されており、『オーシャンズ5』のような強いフェミニズム&ポリコレを感じて嫌悪感をあらわにするレビュアーもいました。
これらの点が要因かは不明ですが、本作のレビューは "極端に高得点" と "極端に低得点" なものに分かれており、人を選ぶ映画ではあるかもしれません。
ハーレイらしい派手なアクションを期待する方にはオススメ!
何はともあれ、映画の内容的には好評なレビューが多く、特に戦闘に関しては、実にハーレイクインらしさを感じる派手なものになっていると高得点が付けられています。
スーサイド・スクワッドで彼女の魅力に気づいた方は、ぜひ本作でハーレイクインというキャラを再度堪能してみてはいかがでしょうか!(゚∀゚)