新型コロナウイルスの影響により、最近では自宅で仕事(リモートワーク)やオンライン授業を行うために、自宅用パソコンを購入する人々が増えてきました。
しかしデスクトップPCなどを購入すると、大きくて置き場所に困ったり、外出先でも仕事をしたい場合にそもそも持ち運べない!といった問題がありますよね。
そこで、自宅用PCとして人気を博しているものが "ミニデスクトップPC” と呼ばれるモデルです。
▼手のひらサイズで置き場所に困らず、持ち運びも便利な小型PC。
ミニデスクトップPCは、通常タイプ(タワー型)のPCに対して価格が比較的安価であるうえ、場所移動や持ち運びにも便利だというメリットがあります。
今回は、手のひらサイズの筐体に対して4K出力も可能な性能を擁する、オススメのミニPC『Beelink U59』について紹介したいと思います!
▼税込30,000円前後の高コスパモデル
ブランド | Beelink |
型名 | U59 |
OS | Windows 10 Pro |
CPU | Intel Celeron N5095プロセッサー |
RAM(メモリ) | 8GB/16GB DDR4 SDRAM |
ストレージ | 256GB/512GB SSD |
対応通信規格 | Wi-Fi, Bluetooth, 有線LAN |
本体サイズ | 124×111×42mm(幅×奥行き×高さ) |
本体重量 | 750g |
今回紹介する『Beelink U59』は、124×111×42mm、約750グラムという、非常にコンパクトなサイズの小型デスクトップPC(ミニPC)です。
軽量かつ小型のため、付属の金具やビスを利用してモニター裏へ取り付けることも可能です。
OSはWindows10 Proを採用、CPUには第11世代プロセッサーのIntel Celeron N5095を、RAM(メモリ)は8GBを搭載するなど、小型な筐体サイズに対して実用性の高いスペック構成となっています。
▼タワー型デスクトップPCに負けず劣らずのパフォーマンスを発揮。
▼8GB/16GB RAMの2種類のモデルが販売されています。なお今回のレビューでは8GBモデルを使用。
▼SSDで高速読み込みを実現。256GB/512GBの2種類のモデルが用意。今回のレビューでは256GBモデルを使用。
▼内部には高効率なファン&ヒートシンクを内蔵しており、長時間の高負荷利用にも耐えうる設計です。
そして筐体の前面・背面には充実したインターフェースが搭載されており、幅広い機器への接続・通信に対応します。
▼有線LANに加えて、Wi-Fi, Bluetoothといった無線通信にも対応。
▼背面のデュアルHDMIポートを利用することで、デュアルモニター出力や4K解像度出力を行うことも出来ます。
これだけ充実したスペック構成に対して、価格は税込30,000円前後と非常にリーズナブル!
実用的かつお手頃価格のミニPCを探している方には、ぜひオススメしたいモデルです。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を元に良かった点・悪かった点などをレビューしていきます。
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧
- PC本体
- 電源アダプタ
- HDMIケーブル(短・長)
- モニター裏取付け用ブラケット&ネジ
▼付属の金具&ビルを利用することで、対応するモニター裏へPC本体を取り付けることが出来ます。
▼電源アダプタの外見。
従来のBeelink製品は、ミニPCのコンパクトな筐体サイズに対して電源アダプタが大きすぎるという欠点が指摘されていました。
▼従来製品(Beelink SEI8)のアダプタ
しかし今回の『Beelink U59』では電源アダプタが比較的コンパクトなサイズに収まっています。
▼本製品『Beelink U59』のアダプタ
これは中々良い改善点だと思います。せっかく持ち運び性能をウリにしたミニPCなのに、電源アダプタが大きすぎるせいで持ち運び時に支障をきたしたら本末転倒ですからね。
PC本体の外観
▼PC本体の外観。見た目はシンプルで、若干の高級感もあります。
▼本体重量は約750グラムと非常に軽量であり、実際に手に持ってみるとあまりの軽さに驚かされます。カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないでしょう。
▼裏面の様子。四隅にはゴム製の滑り止めが施されています。
▼手のひらに載せられるほどのサイズ。厚みは4.2センチほどで、デスク上にそのまま設置してもあまり邪魔になりません。
インターフェース構成
続いて、筐体のインターフェース構成について紹介していきます。
▼筐体前面の様子。画像左から『USB 3.0ポート』×2『USB Type-Cポート』『オーディオジャック』『電源ボタン』が用意。
▼筐体両側面には、吸廃熱用の穴があいています。
▼筐体背面の様子。画像左から『LANポート』『USB3.0ポート』×2『HDMIポート』×2、『電源ポート』 が用意。
このように、タワー型デスクトップPCに負けず劣らずの充実したインターフェース構成となっています。
特にHDMIポートが2つ用意されている点と、USBポートが計5つ(USB3.0×4, Type-C×1)が用意されている点は実用性が高いですね!
限られた筐体サイズに、必要最低限のポート類をすべて詰め込んだデザインです。
実際に使用した感想
それでは、『Beelink U59』を実際に使用した感想を紹介していきます!
▼HDMIケーブル、電源ケーブル、マウス、キーボードを接続するとこのような感じになります。
ケーブルだらけの見た目がイヤな方は、やはりモニター裏などへ取り付けることをオススメします。
▼マウスと並べると、PC本体のコンパクトさがより引き立ちますね!
▼デバイスの仕様。
▼今回のレビューでは256GBモデルを提供して頂きました。ストレージはシステム領域を除いた237GB分が利用可能。
なお、今回のレビュー時には解像度を4K(3840×2560)に設定して使用しました。
大抵の作業をスムーズに行うことが出来る
最初に、一般的なPC用途として考えられるウェブブラウジング(Webサイト閲覧)や、動画視聴時のパフォーマンスを確認してみました。
ウェブブラウジングに関しては、画像多めのサイトからスクリプトが多用されたサイトまで、いずれもスムーズに読み込むことが可能でした。
▼4K出力時でも、スクロール時にも画面がカクついたり、遅延の発生などはほとんどありませんでした。
また、YouTubeやネットフリックスといったサイトにおいて動画を視聴してみた。
動画サイトにおいても、カクつくことなくスムーズに再生することが可能でした。
ただし、再生時の画質設定を4Kまで上げると、流石に再生中に多少のカクつきが発生しました。
▼4K画質設定での動作視聴はちょっと厳しめ...。フルHD(1080p)あたりまでが限界だと思います。
そのほか、エクセルやパワーポイント、ワードなどのOfficeソフトを使用して、重めのファイルデータを用いた作業を行ってみました。
その場合においても、各処理や描画がスムーズに行われ、ストレスを感じることなく作業を終えることが出来ました。
このように、根本的なスペック自体が優れているため、一般的なPC用途に関しては何の問題も無く動作することが確認できました。
リモートワーク用や、オンライン授業用などにPCの購入を検討している方にも、問題なくオススメできる性能となっています。
もし作業中にカクつきや操作遅延などを感じる場合は、解像度設定を1920×1080(フルHD)あたりにまで下げることをオススメします。
PCゲームも快適にプレイ可能
本製品のゲーミング性能についても確認してみました。
今回は『ファイナルファンタジー14』のベンチマークテストを実施。
テスト条件
- 標準品質(デスクトップPC)
- 1920×1080
- ウィンドウモード
- DirectX 11
上記の条件でベンチマークテストを実施した結果、スコアは1190点、評価は "設定変更が必要" でした。
さすがにFF14クラスのPCゲームを遊ぶのはキツいという結果に...。
グラフィックスがオンボードのため予想できたことですが、重めのPCゲームを遊ぶ用途には適していないと言えるでしょう。
ちなみに、PC(Java)版マインクラフトも試しに遊んでみましたが、その場合は30~40fpsほどでプレイすることが可能でした(フルHD・描画設定普通・軽量化MODなし)。
軽めのゲームであれば、画質設定を落とすことで最低限のプレイは可能だと思います。
ミニPC最新モデル FF14ベンチマークスコア比較表
当サイトで今まで紹介したミニPCの最新モデルについて、FF14ベンチマークテストを実行した際のスコアを一覧で紹介しています。
ミニPCのゲーミング性能に興味のある方は、是非参考にしてみてください!
※いずれもレビュー時点で配布されていたベンチマークテストツールによる、1920×1080ウィンドウモードでの実測値です。
モデル名 | スコア | |
標準品質 | 高品質 | |
MINISFORUM TL50 | 6719 | 4002 |
Beelink GTR5 | 6161 | 3805 |
MINISFORUM EliteMini HX90 | 5144 | 3053 |
Beelink SER4 | 4962 | 3190 |
Minisforum EliteMini HM90 | 4680 | 2980 |
GMK NucBox2 | 3640 | - |
Beelink SEI 8 | 3282 | 1738 |
Beelink SER3 | 2201 | 1381 |
NiPoGi Radeon Vega 3 | 1883 | - |
Beelink U59 | 1190 | - |
ACEPC Mini PC AK2 | 1184 | - |
Beelink MINI S | 1137 | - |
CHUWI LarkBox | 1052 | - |
なお、スコア値の目安は以下の通りです。
引用元:ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークとは
優れた静音性と廃熱機構
最後に動作音や廃熱性能について確認してみました。
本製品は内部に廃熱用のファンを内蔵しており、動作中はファンが回転します。
5時間ほど連続して利用し続けた場合でも、PC本体はほんのり熱を感じる程度で、そこまで熱くなりすぎることはありませんでした。
▼長時間の連続使用時でも熱の心配はない。
安心して長時間利用し続けることが出来ると思います。
また、動作音(ファンの回転音)が非常に静かで、耳を近づけるとかすかにキーンという音が聞こえる程度でした。
▼動作音はほとんど気にならないレベル。
このように、優れた静音性と廃熱機能を備えたミニPCとなっています。
外出先や静かな室内でも、周囲に気を使うことなく利用できると思います!
テレワークや外出先のちょっとした作業用PCとしてオススメ!
- 性能:(☆3)
- デザイン:(☆4.5)
- 扱いやすさ:(☆5)
- 価格(コスパ):(☆4)
- 総合評価:(☆4)
今回紹介した『Beelink U59』(Intel Celeron N5095搭載モデル)について、特長をまとめると以下の通りです。
良かった点
- コンパクトかつ軽量なデザイン
- 持ち運びに適したサイズ
- 大抵の作業を快適にこなせる性能
- 長時間利用し続けても熱を持ちづらい
- 優れた静音性
- リーズナブルな価格
悪かった点
- ゲーミング用途には向かない
以上の通り、手のひらサイズの筐体に対して、4K解像度で大抵の作業をスムーズにこなせる性能を発揮する、パワフルなミニPCです。
充実したインターフェースを備えたデザインとなっており、通常のタワー型デスクトップPCと遜色ない利用方法が可能。256GB/512GBという満足度の高いストレージも内蔵しているため、持ち運び用ストレージデバイスとしても重宝するでしょう。
静音性・廃熱性のいずれも優れており、長時間集中して作業を行いたい場合にもうってつけ。
何より、Beelinkの従来モデルよりも電源アダプタサイズが一段小さくなったことで、携行性が向上した点は個人的に嬉しかったですね。
テレワークや外出先のちょっとした作業用PCを探している方には、ぜひオススメしたい一品です!
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