世界的な大手半導体メーカーの Nvidia(エヌヴィディア)と Softbank(ソフトバンク) が提携して開発する『GeForce NOW』(ジーフォース ナウ)と呼ばれるサービスが、2020年6月より正式提供を開始します。
『GeForce NOW』とは、"クラウドゲーミングサービス" のことです。
クラウドゲーミングサービス とは?
映像処理やコントローラの操作処理など、重い計算をすべてクラウドサーバー上で行い、映像をインターネットを通じて各端末に送信する(映し出す)サービスのこと。
▼受け手側(スマホ・タブレット・PCなど)のスペックに関係なく、高品質のゲーミング体験を実現することができます。
このサービスを利用すると、通常であれば高スペックPCが必要なゲームでも、スマートフォンやタブレット、もしくは低スペックPCなどの端末で快適にプレイすることができます。
▼GeForce Nowを利用して、スマホで『アサシンクリード オデッセイ』をプレイしている様子。
▼現時点(記事投稿時点)で400以上のタイトルがプレイ可能。
北米およびヨーロッパでは、2019年からすでにサービスの提供が開始されています。
一方日本では、2019年9月に公式サイトが公開され、2019年末からはクローズドベータテスト※が実施されています。
※クローズドベータテストの受付は2020年1月に終了しています。
正式サービスの開始は2020年6月を予定しており、月額利用料金は1,800円+税になるとのこと。
(ただし、正式サービス開始 ~ 2020年7月末 までの期間は全ユーザー無料で利用することが出来ます)
- 高スペックPCを持っていないけど、最新ゲームを高画質でプレイしたい!
- スマホやタブレットでPCゲームを楽しみたい!
上記のように思っている方々にとっては、非常にオススメのサービスです!
今回は、この『GeForce NOW』について、サービスのメリットや、事前登録方法について分かりやすく紹介していきます!
スマホなどの端末で高スペックゲームを遊べる!
GeForce Nowの一番のメリットは、通常であれば高スペックのゲーミングPCが必要なゲームを、低スペック端末で快適に遊ぶことができる点でしょう!
▼『ダークソウル3』をスマホ(LG V30)でプレイしている様子。スムーズに動作している様子がうかがえる。
普通のゲームの場合、映像処理・コントローラ操作処理などをすべて端末内で行っています。
しかしGeForce Nowでは、それらの処理は全てクラウド上のサーバーが行います。
スマホやタブレットなどの端末側は、処理された映像を受け取るだけ。
そのため、端末側のスペックに関係なく、高品質なゲームをスムーズにプレイすることが出来るのです!
非常に多くのタイトルが対応
現時点(記事執筆時点)において、無料・有料を含めて400以上のゲームタイトルが、GeForce Nowに対応しています。
⇒ 主なタイトル一覧
主なタイトル
- EVE ONLINE
- Warframe
- Fortnite
- World of Tanks
- Dark Souls(I, II, III)
- Metro 2033 Redux
- World War Z
- Tekken 7
- 隻狼 - SEKIRO
- アサシンクリード オデッセイ
- フォートナイト 等々...
有料のゲームに関しては、プレイするためには1本ずつ購入する必要があります。
しかし、無料のゲームであれば、GeForce Nowの月額利用料を支払うだけで、いつでもタダでプレイすることが可能です。
対応タイトルは今後もさらに増えていくとのこと。
将来的には、PC向けに発売されるすべてのタイトルが対象になるかもしれませんね!
遅延(ラグ)などの影響は微々たるもの
クラウドゲーミングサービスの一番の敵と言えば "遅延(ラグ)" です。
通常のゲーミングの場合、プレイヤー操作の計算&映像処理などは、すべて同一端末上で行われています。
通常のゲーミングの場合
- プレイヤーが操作
- 端末が処理
- 映像を端末に出力
しかしクラウドゲーミングサービスの場合、クラウドサーバーと端末との間にデータのやりとりが発生するため、どうしてもラグ(操作と映像とのズレ)が発生してしまうのです。
クラウドゲーミングサービスの場合
- プレイヤーが操作
- 情報を転送(インターネット経由)
- クラウドサーバーが処理
- 映像を転送(インターネット経由)
- 映像を端末に出力
従来のクラウドゲーミングサービスでは、このラグがどうしても気になってしまい、ゲームプレイに支障をきたすレベルでした。
しかしGeForce Nowでは、高速転送技術を用いることでラグを最小限に抑えることに成功しています。
実際にクローズドベータテストを経験した方々のレビューでは、ラグは意識しなければ気づかないレベルであり、格闘ゲームなどの応答性を求められるゲームでも、問題なくプレイできたとのことです。
動きの激しいシーンでは若干の画質低下が見られたものの、全体的には通常のゲーミングと変わらない、スラスラと安定した動作を見せていたと好評でした。
ラグに関しては、そこまで問題ではないようです。
スマホ・タブレットでも対応コントローラーで楽々操作
PCゲームの中には、複雑な操作を要求するものが多くあります。
そのような操作を、スマホのタッチ画面で行うのは非常に困難ですよね(´・ω・`)
▼画面を埋め尽くす仮想タッチボタンの数々。間違いなくミスタッチを起こして、プレイどころではありません。
そこでNvidiaは、スマホやタブレットでのゲーム時に、ワイヤレスゲームパッド(コントローラ)の利用を推奨しています。
▼Bluetoothでスマホと接続することで、通常のゲームと同様に操作することが出来る。
これがあれば、複雑なアクションでもラクラク操作することができますね!
Nvidia公式では、『SHIELD』『Razer Raiju Mobile』『Steelseries Stratus Duo』などのコントローラーを推奨しています。
▼推奨コントローラー
ただ、上記の推奨コントローラーは高すぎる!という方は、以下のようなBluetooth対応コントローラーで代用することも可能です。
サービスへの登録受付中!事前登録特典もあり
GeForce Nowへの登録(無料)は、以下の公式サイトから行うことが出来ます。
なお、2020年2月 ~ 正式サービス開始(6月頃)までに事前登録を行っておくと、サービス開始時に特別な "事前登録特典" を受けることが出来ます。
特典内容は現時点で明らかにされていませんが、興味のある方は是非早めに登録することをオススメします!
▼事前登録自体は非常に簡単に完了します。
正式サービス開始から約1ヶ月間は無料でサービスを利用することが出来ます。
動作環境などを確かめるために、まずは試しにプレイしてみても良いかもしれません。
※2020.3.30追記:事前登録でサービス開始から半年間、月額利用料が半額に
GeForce Nowへの事前登録特典が発表されました。
公式によると、事前登録を行うことで、サービス開始(6月)から1ヶ月間の無料期間を経たのち、さらに半年間の月額料金が半額(900円)になるとのこと。
非常にお得な特典ですね!(゚∀゚)
事前登録は2020年5月末までとなっているので、早めに登録を行っておくことをオススメします!
ゲーミングPCは不要になる?次世代のゲーミングサービス
このようにGeForce Nowは、端末のスペックに関係なく、高クオリティなゲームを "いつでも・どこでも" 遊ぶことが出来る、次世代のクラウドゲーミングサービスとなっています。
個人的には、今後のゲームのカタチはこのようなクラウド配信型になると考えています。
ゲーム機本体を所有せずに、コントローラ―だけを手に持ち、画面に向かうだけでゲームが出来るようになるでしょう。
▼高性能ゲーミングPCという存在も少なくなっていくかも?
実際に、プレイステーションのSONYや、Xboxのマイクロソフトなどは、クラウド配信サービスの開発を積極的に推し進めています。
PS6(プレイステーション6)あたりになると、もはやゲーム機ではなく、クラウド上のサーバーのことを指す名称になるかもしれませんね。
いずれにせよ、ワクワクする未来像です(゚∀゚)!
ゲームの未来の片鱗を体験したい方は、是非『GeForce NOW』に登録してみてはいかがでしょうか!