2014年のE3で発表されて以来関心が高まりつつあったPS4周辺機器(VR機)「ProjectMorpheus」。
SCEは2016年上旬での発売を目指すと発表し、E3 2015において複数の開発中ゲームを用いた大規模なメディア向け体験会を開きました。
そのゲーム内容が予想以上に凄かったので今回、期待の意味も込めて「ProjectMorpheus」とはどういうモノなのか紹介をしていこうと思います!
Project Morpheusとは?
・そもそも "Project Morpheus" って何や?
Project Morpheus(プロジェクト・モーフィアス)とは、SCE(Sony Computer Entertainment)が開発したプレイステーション4の周辺機器「Morpheus」開発 プロジェクトのことです。
(最近、半導体等の領域でアジアの競合企業に大きく差を付けられたSONY本体が 好調のゲーム事業に本格的に力を入れるようになってきています。「Project Morpheus」はSCE独自で発足したのではなく、 そういったSONY本体の意向(後押し)もあると思われます。)
「Morpheus(モーフィアス)」というのは簡単に言えばVR(バーチャルシミュレーション)、つまりゲームの仮想世界の中に入り込んでいるかのような 体験ができるヘッドマウントディスプレイのことです。
▲ 頭に装着し、映像がゴーグル内のディスプレイに映し出されます。まるでSF...!
Morpheusに対応しているゲームをプレイすることで、ゴーグル内に映し出された映像の視点がプレイヤーの首の動きに対応して 変化し、プレイヤーは仮想世界を体験できるワケです。
なんて口で言っても( ´_ゝ`)フーン ってなるだけですよね;
では実際に使用している映像を見てみましょう。
実機の体験プレイ映像
▼ E3 2015での実機体験プレイの様子です
没入感が凄そうでとても楽しそうですね( ´∀`)
では私がこの映像(E3 2015)の何に驚いたかを説明します!
① モーションコントローラとヘッドマウントディスプレイとの同期精度
・映像を見ると、男性はモーフィアスと「PS MOVE」コントローラを併用してゲームをプレイしていますが、 注目すべきはその操作性のスムーズさ!
男性は視点を動かしながらカップを手にもって飲む仕草をしたり、弾倉を銃に近づけてリロード の仕草をしていますが、どの仕草も大変スムーズに行っています。操作中にストレス・レスポンスの悪さを全く感じさせません。コントローラとプレイヤーの見ている映像との同期精度が 相当良いことが伺えます。
② トラッキング範囲の広さ
映像内では乗り物に乗った敵とのカーチェイスを繰り広げており、たまに車窓から身を乗り出して後方の敵への射撃を行って いますが、そのトラッキング範囲の広さ!
▲ ドアを半開きにして銃撃、さながらダイ・ハードのような死闘を繰り広げるおっさん
モーフィアスは解像度1920×RGB×1080の有機ELディスプレイを採用しており、水平視野角は110度、垂直視野角は90度と なっていますが、トラッキング範囲自体は360度なため、自身の後方まで見渡せるようになっています。
③ "酔い" の無さ
モーフィアスを使用したプレイは当然頭を四方八方に動かし、それに対応して映像も動くわけですが、そこで最も心配されるのは...
酔い
ですね!私のように乗り物酔いになりやすい方はプレイするのを敬遠してしまうのではないでしょうか('A`)
映像でも男性は首を動かしまくって辺りを見渡しています。
しかしこれといって酔った様子を見せていません
それもそのはず、実はモーフィアスを接続している時のみ、PS4で120fpsで描画を行うのです!
E3等で発表される次世代ゲームの映像は大抵60fps(1秒間に60枚の静止画)で描画されています。しかしモーフィアスで映し出される映像はその倍のfpsです。
それによって究極に滑らかな映像を演出することで使用者が酔いにくくなっているのです!流石SONYさんの技術やでぇ...( ´∀`)
(また、重心が頭頂に来るようになっているので首への負担も想像以上に軽いらしいです)
Morpheusを使用したローンチゲーム
・モーフィアスがすごいのは分かったけど、一体どんな感じのゲームが発売されるの?面白いゲーム出るん?
...なんて思っている天邪鬼な方も多いでしょう。
実際以前までの私がそうでした 笑 「どうせアイトーイ(黒歴史)の二の舞になってロクなゲームなんて出ないんやろ・・・」なんて思っていました。
しかし!E3 2015でモーフィアスを使用した面白そうなローンチゲームの映像が複数紹介されました( ゚д゚)
今回はその中から3つのソフトをご紹介しようと思います。
※フル画面推奨です
RIGS (ロボ搭乗型対戦アクション)
・開発は「キルゾーン」シリーズで有名な"ゲリラ"。人型兵器に乗り、コックピット視点で3対3で様々なゲームを戦います。 最初の出撃シーンがすごいワクワクするw
EVE Valkyrie
・有名なPCゲーム「EVE」がモーフィアス向けローンチタイトルとして発売されます!宇宙船ドックから高速で宇宙へと発進するシーンや、 目の前に敵の大艦隊がワープするシーンなど、まさに男のロマンですねぇ( ´∀`)
サマーレッスン
・仮想世界で美少女とキャッキャウフフするゲーム、これも別の意味で男のロマンですね!映像では首を縦に振ったり横に振ったりして美少女とコミュニケーションを図る様子が映されています。 これまた女の子の造形がリアルで・・・、帰って来れなくなる男子が何人出るんでしょうかねぇ・・・('A`)
ちなみに開発は日本の"鉄拳"チーム、まあこういうのは日本だろうね。ウン...
感想
まさに次世代 って感じですね...
流石は世界のSONY本体が開発に注力しているだけのことはあると思います。マイクロソフトもマイクロソフトの方で、E3 2015では「Minecraft」を 用いてホログラム技術の進歩を見せてくれました。
これらの何が凄いかというと、ゲームというエンターテインメントにこういった最先端技術を取り入れる事ができるところまで、 現代の技術は進歩してきているという事です。
先端技術というのはまず「軍事」の領域で発達し、次に「医療」「社会インフラ」等の生活に必要不可欠な分野で成熟し、 最後にゲームなどの「エンターテインメント(娯楽)」の分野が吸収します(VRだって元はと言えば米軍の訓練システム用に開発されたものです)。
つまり社会的には「VR体験」「ホログラム」といった技術がさも当たり前に存在する(受け入れられる)時代になってきたということです。
私が「E3」を好きな理由に勿論ゲームが好きだというのもありますが、一番の理由は「映像」分野の最先端技術を 身近に見ることができるということです。
こういった映像を見ると、数十年後には世界はどうなっているのかと、とてもワクワクしますね( ´∀`)
話しが長くなってしまいましたが、「Morpheus(モーフィアス)」の紹介は以上です。興味を持っていただけたでしょうか?2016年からは間違いなく、新たなゲーム体験の時代が始まるでしょう。
具体的な価格等の発表はまだありませんが、9月に開催されるTGC(東京ゲームショウ)にて更なる続報があることを望みます!