ペンタブレットや液晶ペンタブレットで有名なメーカーである「Huion(フイオン)」は、同ブランドの最新タブレット『Huion Kamvas Slate 11』を販売しています!
10.95 インチ FHD+ (1920 x 1200) 画面を搭載したAndroidタブレットであり、90Hzのリフレッシュレートとナノエッチング加工されたアンチグレアスクリーンにより、満足度の高い映像視聴体験が可能です。
そして付属のペンを利用することで、液タブのようにな使い方も可能。多岐に渡る扱い方が可能なモデルとなっています。
メーカーから本製品を提供していただいたので、実際に使用して良かった・悪かったと感じたポイントを紹介していきます!
ブランド | Huion(フイオン) |
モデル名 | Kamvas Slate 11 |
ディスプレイ | 10.95インチ IPS (フルラミネート加工) |
アクティブエリア | 147.4 x 235.9mm |
解像度 | 1920×1200 |
リフレッシュレート | 90Hz |
ピーク輝度 | 350nits |
OS | Android 14 |
CPU(SoC) | MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー |
RAM | 8GB |
ストレージ | 128GB UFS |
マイクロSDカード | 1TBまでサポート |
SIMカード | 非対応 |
バッテリー | 8,000mAh (18W急速充電サポート) |
スピーカー | クアッドスピーカー内蔵(1W×4) |
搭載カメラ | フロント:8MP リア:13MP |
Widevine | L3 |
筆圧感知レベル | 4096 |
色域 | 99% sRGB |
表示色 | 16.7M (8bit) |
搭載ポート | USB Type-C |
搭載センサー | ジャイロセンサー、地磁気センサー、ホールセンサー、光センサー |
対応通信規格 | Wi-Fi 5 (2.4GHz, 5GHz), Bluetooth 5.0 |
本体サイズ | 256.8 x 168.3 x 7.5mm |
本体重量 | 公称値:500g 実測値:約504g |
同梱物 | ・タブレット本体 ・ペンH-Pencil ・標準芯×3本 ・USB Type-Cケーブル ・2本指グローブ ・カードピン ・クイックスタートガイド ・タブレットケース |
本製品は、高性能で多機能なタブレットとして、エンタメからクリエイティブ作業まで幅広く活躍する一台です。
フルラミネート加工が施された、10.95インチ IPSディスプレイを搭載。 90Hzリフレッシュレートに対応しており、一般的な60Hzよりもスクロールやページ移動が驚くほどスムーズ。チラつきが抑えられることで、動画視聴や文字の読み取りも自然な表示になります。
さらに、タッチやペンの反応速度が向上しているため、付属ペンを利用したお絵描きやメモ作成、ゲームプレイもストレスフリーです。
付属のスタイラスペンは、4096段階の筆圧検知と傾き補正に対応し、繊細なタッチの表現が可能。定番のペイントアプリ「ibisPaint」や「Clip Studio Paint」のほか、自社製のHiPaintも搭載されており、購入後すぐにイラスト制作が始められます。ノートアプリの「HiNote」もプリインストール済み。
OSには最新のAndroid 14を搭載。よりシンプルでスマートな操作感に加え、バックグラウンド処理も最適化されているため、多数のアプリを同時に使っても快適です。メモリは8GB、ストレージは128GBに加え、最大1TBまでのmicroSDカードに対応。写真や動画、資料の保存も余裕があります。
▼SoCには「MediaTek Helio G99 オクタコアプロセッサー」を採用。パワフルで実用的なパフォーマンスを提供します。
大容量8000mAhのバッテリーは、急速充電(18W対応)をサポートしており、約2.7時間の充電で最大11時間の連続使用が可能。長時間の動画視聴や作業でも電池切れの心配はありません。Wi-Fi 5で安定した通信が可能なほか、Bluetooth 5.0も搭載しており、ワイヤレスイヤホンやスピーカーとの接続もスムーズです。
前面8MPカメラは、オンライン会議やビデオ通話での表情まで鮮明に映し出し、グループ撮影でもクリアに撮影可能。背面13MPカメラは細部まで美しく再現できます。
このように、動画視聴・ゲーム・学習・イラスト制作など、さまざまなシーンで活躍するタブレットとなっています!
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
付属品一式
- タブレット本体
- ペンH-Pencil
- 標準芯×3本
- USB Type-Cケーブル
- 2本指グローブ
- カードピン
- クイックスタートガイド
- タブレットケース
専用ペンや2本指グローブが付属するなど、液タブのように充実したパッケージ内容となっています。購入後すぐに本格的な使用を開始できる点が嬉しいですね!
▼ペンはUSB Type-C充電式。
▼替え芯も用意。
タブレット本体の外観
本体サイズは256.8 x 168.3 x 7.5mm。シンプルかつスタイリッシュなデザインです。フルラミネート加工が施されたディスプレイは映り込みが抑えられています。
▼正面中央には8MPフロントカメラが内蔵。
▼背面の様子。
▼背面には13MPリアカメラが内蔵。
本体重量は約500gであり、ややズッシリ感はあるものの、持ち運びには十分に適しています。
▼背面は金属特有のサラサラとした手触り。鈍い光沢が見られ、そこそこの高級感もあります。汚れが目立ちづらい点もGOOD。
▼厚みは7.5mm。カバンなどに入れても支障なく持ち運べるでしょう。
本体インターフェース
続いて、インターフェース構成について紹介していきます。
▼右側面には電源ボタン、音量調節ボタンが用意。
▼左側面には特に何もありません。
▼上部には2基のスピーカーを内蔵。
▼下部にも2基のスピーカーが内蔵されているほか、Type-ポート、カードスロットが用意。
▼付属のピンでスロットを開き、最大1TBまでのマイクロSDカードを挿入できます。SIMカードの挿入には対応していないので要注意。
この通り、必要最低限のポート類が用意された、シンプルなインターフェースとなっています。
上下に内蔵された計4基のクアッドスピーカーにより立体的なサウンドを楽しめます。
専用タブレットケースが付属
本製品には専用タブレットケースが付属しており、タブレットを使用しない時や、持ち運ぶ際に画面を保護することができます。
この手のパッケージ付属ケースとしてはクオリティが高く、質感も良好で安っぽさはありません。
ペンを入れるスペースが設けられており、ペンもスマートに持ち運ぶことができます。
▼タブレットケースを装着した様子は実にスタイリッシュ。厚みもあまり増さないため、携行性に支障をきたすことはありません。
そしてケースを折り曲げて使用することで、簡易的なタブレットスタンドとしても機能します。
ケースを別途自前で購入する必要がない点は嬉しいですね!
AnTuTuベンチマークスコア結果
『Huion Kamvas Slate 11』の AnTuTuベンチマークスコア を計測してみました。
AnTuTuベンチマークとは?
スマートフォンやタブレットなどのデバイスの性能を測るための、標準的なベンチマークのこと。
結果は 約42.2万点 でした!
4万円台のタブレットとしては、十分に高いスコアを記録できていると思います。
ウェブサイト閲覧や動画視聴からゲーミングまで、たいていのタブレット用途を問題なくこなせる性能となっています。
実際に使用した感想
それでは、『Huion Kamvas Slate 11』を実際に使用した感想について紹介していきます。
たいていのタブレット作業を快適こなせる性能
一般的なタブレット用途に利用した際のパフォーマンスを確認してみました。
まずはブラウザアプリを用いて複数のウェブサイトを閲覧してみましたが、いずれの場合もスムーズかつ迅速にページが表示されました。
▼画像多めのサイトでもスピーディーに読み込まれます。
▼1920 x 1200(FHD+)高解像度ディスプレイのおかげで、細かな文字まで鮮明に読み取ることが出来ます。
ページスクロール時に読込遅延やラグが発生することもなく、ストレスのないウェブサイト閲覧が可能でした。
続いて、YouTubeやネットフリックスなどで動画を視聴してみました。
この場合も、スムーズに動画を再生できました。
▼再生中に動画がストップしたり、ラグったりすることもなく、高画質設定の動画をスムーズに再生できます。
ディスプレイの発色もカラフルで、映画からアニメまで、深みのある色合いで楽しめました。
このように、ウェブサイト閲覧や動画視聴など、一般的なタブレット用途は快適にこなせるだけの性能となっています。
ただし、WidevineがL3サポートである点がネック。
4096段階の筆圧検知によるスムーズな描画体験
本製品に付属するH-Pencilは4096段階の筆圧検知と傾き補正に対応しており、筆圧をかけたときの濃淡や線の太さの変化が自然に反映されます。特に、細かい線画やブラシの強弱を使い分ける作業では、その恩恵をしっかり感じられました。
90Hzの高リフレッシュレートとフルラミネートIPSディスプレイの組み合わせによる描画の滑らかさも素晴らしく、線を引いた瞬間にしっかりと画面に追従してくる感覚で、遅延やラグをほとんど感じません。
また、ナノエッチング加工のアンチグレア仕様により、紙に描いているような適度な抵抗感があり、ツルツルしすぎない描き心地が魅力的。光の反射も抑えられており、屋内照明下でも快適に描画できます。
▼タブレット上に描いている様子
そしてタブレットにはHuion製のHiPaintやノートアプリのHiNoteがプリインストールされており、購入後すぐにお絵描きを始められるのは大きな魅力。Clip Studio PaintやibisPaintなどの定番アプリも問題なく動作し、レイヤー処理やエフェクトの反映もスムーズです。
以上の通り、描き心地は非常にナチュラルで、趣味のイラスト制作から本格的なスケッチまで十分に対応可能。とくに初めて液タブ的な描画体験をしたい人、出先でもイラストを描きたい人にとって、コスパ抜群の1台だと感じました。
スピーカー品質は及第点
続いて、音楽を再生した際の "サウンド(スピーカー)品質" についても確認してみました。
本機には上下に計4基のクアッドスピーカーが内蔵されています。
中~高音域に関しては比較的クリアに響くため、アニメや映画におけるセリフなどは支障なく聞き取ることが出来ます。一方で低音は完全に潰れてしまっていました。
普通にタブレットを使用するぶんには支障ありませんが、音質に関しては、及第点レベルといったところです。上下にスピーカー穴が空いているため、音にそこそこの立体感は感じられました。
より満足度の高いサウンド体験を望むのであれば、Bluetoothスピーカーやイヤホンの使用をオススメします。
カメラ性能は実用的
続いて、カメラ性能についても確認してみました。
▼フロントカメラで撮影した写真
画質自体はクリアで、人物の輪郭から表情にいたるまで明瞭に映し出すことができていました。激しく動いた場合も気になるほどの残像は発生しなかったため、ウェブ会議やオンライン授業用としても十分に耐えうる品質であると思います。
続いて、背面(リア)カメラについて。
▼実際に撮影した画像
リアカメラに関しては、フロントカメラ以上にクリアな写真撮影が可能。ズーム撮影時にも、遠景の被写体の輪郭をクリアに捉えることができていました。
発色も肉眼で見た場合と近く、変な色彩強調なども入りません。
映像記録から記念撮影まで、幅広いシーンで役立つカメラ性能となっています。
ゲームアプリも設定次第でスムーズにプレイ可能
最後に、いくつかゲームアプリを遊んだ際のパフォーマンスを確認してみました。
『PUBG』プレイ時
まずはオンラインバトルロワイヤルゲーム『PUBG』プレイ時について。
▼グラフィック品質は "HD" まで設定可能でした。
実際にいくつか試合に参加してみましたが、プレイヤーの密集する場所などでもカクつきを感じることはなく、全体的に快適なゲームプレイが可能でした。
▼HD画質プレイ時。遠くの景色までクリアに描画されます。
激しく動き回ったり視点移動した場合でも、フレームレート低下やラグを感じることはありませんでした。
▼『PUBG』に関しては、終始安定したパフォーマンスでゲームを楽しむことが出来ました。
▼PUBGをプレイする様子
『マインクラフト』プレイ時
続いて『統合版マインクラフト』(旧マインクラフトPE)について。
実際にワールドを作成して入ってみましたが、こちらも『PUBG』の場合と同様、スムーズで快適にプレイすることが出来ました。
▼遠くのチャンクまで素早く読み込まれます。
▼処理の重めなチャンクを歩き回っても、気になるカクつきは感じられませんでした。
大規模なチャンクを読み込む場合でも、特にフレームレートが低下することも無く、スムーズ動かすことが可能でした。
たくさんのMOD(アドオン)を導入してマイクラPEをバリバリ遊びたい方や、友達と一緒にマルチサーバーで遊びたい場合でも、比較的快適に動作するでしょう。
▼マインクラフトをプレイしている様子
『原神』プレイ時
そして最後に、激重ゲームとしても有名な『原神』をプレイしてみました。
▼グラフィック設定はデフォルトで "最低" に設定されており、動作はスムーズでした。
▼設定を "低" にすると負荷が上がりますが、依然としてスムーズなゲームプレイが可能です。
▼設定を "中" 以上に上げると、さすがにフレームレートが大幅に低下してカクつきが目立ち、お世辞にも快適なパフォーマンスとは言えませんでした。
低画質あたりに設定を抑えれば、原神クラスの劇重ゲームアプリでも十分快適に遊ぶことが可能でした。
▼低画質設定の原神。そこそこ綺麗なビジュアルで原神の広大な世界を冒険できる!
▼多少のカクつきを感じることはありますが、ゲームプレイ自体に支障をきたすレベルではありませんでした。
▼原神をプレイしている様子
以上の通り、原神クラスの激重ゲームアプリでも、画質設定を抑えることである程度スムーズに遊ぶことが可能でした。
長持ちする大容量バッテリー
本製品は8,000mAhの大容量バッテリーを内蔵しています。
実際に使用してみたところ、動画視聴、ウェブブラウジング、少々のゲームアプリ起動などを日中に行ってみましたが、2日間ほど(計12時間ほど)は充電なしでも利用し続けることが可能でした。
▼バッテリーセーバーを起動すれば、より長時間の使用が可能です。
外出先に持参しても、充電せずとも1日間は余裕でバッテリーがもつでしょう。
また、本製品は18W急速充電に対応しており、わずかな充電時間であっという間にバッテリー残量を回復できる点も魅力的です。
エンタメからクリエイティブ作業まで幅広く活躍する一台
『Huion Kamvas Slate 11』の良かった点・悪かった点をまとめると以下の通りです。
良かった点
- パッケージ付属品が充実
- 90Hz高リフレッシュレート&フルラミネートIPSディスプレイ
- 4096段階の筆圧検知+傾き補正対応ペンが付属
- アンチグレア加工画面
- HiPaintやHiNoteなどのプリインストールアプリが充実
- 普段使いから軽めのゲームまで快適に動作
- 大容量8,000mAhバッテリー
- クアッドスピーカー搭載で立体的なサウンドを楽しめる
悪かった点
- WidevineがL3サポート
- スピーカーの低音は物足りない
- SIM非対応
『Huion Kamvas Slate 11』は、タブレットとしてのエンタメ性能と、ペンタブレットとしての描画性能を両立させた、非常にバランスの良い一台です。
とくに、90Hzの高リフレッシュレート+フルラミネート+アンチグレアというディスプレイ仕様は、イラスト制作において大きなアドバンテージでしょう。4096段階の筆圧対応ペンと傾き検知の組み合わせにより、デジタルイラストの初級者から中級者にまで満足度の高い描画体験を提供します。
もちろん、イラスト用途だけでなく、動画視聴・ウェブブラウジング・軽めのゲームプレイといった、普段使いにもおいても実に快適。同梱のアクセサリーも充実しており、買ってすぐに「使える」環境が整っているのも嬉しいポイントです。
反面、Widevine L3やSIM非対応、スピーカー音質やカメラ画質など、細かい部分での割り切りは必要ですが、価格帯を考慮すれば許容範囲でしょう。
「液タブのように絵を描きたいけど、普段使いにも活用したい」「外出先でもクリエイティブ作業をしたい」そんな方にとって、この『Huion Kamvas Slate 11』は間違いなく選択肢に入れても良い一台です!
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