最近では自宅で仕事(テレワーク)やオンライン授業を行うために、デスクトップPCの購入を検討する方々が増えてきました。
デスクトップPCはノートPCやタブレット端末と比べて、安定して高いパフォーマンスを発揮する一方で、大きくて自宅のスペースを取ってしまうというデメリットもあります。また、価格もそこそこ高めになってしまうでしょう。
出来るだけコンパクトで安価なデスクトップが欲しい...
そのような方に今回オススメするのが、手のひらサイズのコンパクトさ、かつリーズナブルな価格でそこそこの性能を発揮する小型デスクトップPC『Beelink SEI8(i3 8109U搭載モデル)』です!
▼持ち運びにも便利なミニPC
ブランド | Beelink |
OS | Windows 10 Pro |
CPU | Intel Core i3-8109U プロセッサー |
グラフィックス | Intel Iris Plus 655 |
RAM(メモリ) | 8GB DDR4 SDRAM |
ストレージ | SSD 256GB |
インターフェース | 電源コネクタ ×1 USB3.0,RJ45 ×4 HDMI ×2 3.5mm オーディオ (HP&MIC) ×1 Type-C ×1 有線LANポート |
本体サイズ | 12.4 x 11.3 x 4.1 cm |
本体重量 | 770 g |
今回紹介する『Beelink SEI8』は、手のひらサイズのコンパクトな小型デスクトップPCです。本体重量も約770グラムほどしかないため、カバンなどに入れて外出先へも簡単に持参することが出来るでしょう!
また、付属の金具・ネジを利用することでモニター裏への取り付けも可能です。
OSはWindows10 Proを採用。CPUには『Intel Core i3-8109U プロセッサー』を、RAMは8GB搭載しているなど、実用的なスペック構成となっています。
ストレージには256GBのSSDを用意しており、起動からデータ移動まで高速で処理することが出来ます。また、必要に応じてRAMを最大32GBまで、ストレージを最大2TBまで拡張することも可能となっています。
▼筐体の分解・カスタマイズも簡単に行うことが出来ます。
そして筐体前面・背面には充実したインターフェースが搭載されており、多数台の外部機器との接続にも対応しています。
▼背面にはHDMIポートが2つ用意されており、デュアルディスプレイ出力も可能となっています。
中々に充実したスペック&インターフェース構成にも関わらず、価格は3~4万円前後とリーズナブルな値段設定。
低価格で実用的なミニPCを探している方には、オススメ度の高い製品であると言えます。
今回、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を元に良かった点・悪かった点などをレビューしていきます。
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼PC本体および付属品がスッポリ収まっています。
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧
- ミニPC本体
- 電源アダプタ
- 説明書
- HDMIケーブル(長・短)
- モニター裏取付け用ブラケット&ネジ
▼説明書は日本語にも対応しています。
▼電源アダプタは結構大きめ
▼PC本体と電源アダプタを並べた様子。本体のコンパクトさを考えると、アダプタはもう少しサイズを抑えてほしかったところ。
▼付属のブラケット金具&ビス(ネジ)類を使用することで、モニター裏への取り付けも可能です。
PC本体の外観
▼PC本体の外観。見た目はシンプルです。
▼上部には独特な光沢が見られます。高級感はそこまでありませんが、造り自体はシッカリしています。
本体重量は約770グラムと非常に軽量であり、実際に手に持ってみるとあまりの軽さに驚かされます。カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないでしょう。
▼裏面の様子。ブラケット金具取付用の穴や、四隅にゴム製の滑り止めが施されています。
▼厚みは約4.1センチほど。デスク上に置いてもスペースを取りません。
インターフェース構成
続いて、筐体のインターフェース構成について紹介していきます。
▼筐体前面の様子。画像左から『USB 3.0ポート』×2『USB Type-Cポート』『オーディオジャック』『電源ボタン』が用意。
▼筐体両側面には、吸廃熱用の穴があいています。
▼筐体背面の様子。画像左から『LANポート』『USB3.0ポート』×2『盗難防止ロック穴』『HDMIポート』×2、『電源ポート』 が用意。
このように、充実したインターフェース構成となっています。
特にHDMIポートが2つ用意されている点と、USBポートが計5つ(USB3.0×4, Type-C×1)が用意されている点は、実用性が高いですね!
限られた筐体サイズに、必要最低限のポート類をすべて詰め込んだデザインです。
実際に使用した感想
それでは、『Beelink SEI8』を実際に使用した感想を紹介していきます!
▼HDMIケーブル、電源ケーブル、マウス、キーボードを接続するとこのような感じになります。
裏面から伸びるケーブルが目立つのがイヤな方は、モニター裏への取り付けをオススメします。
▼デバイスの仕様。
▼今回のレビューでは256GBモデルを提供して頂きました。ストレージはシステム領域を除いた237GB分が利用可能。
▼なお、初起動時には大量のWindows Updateが溜まっています。動作を安定させるためにも、最初にすべてのアップデートを完了させておくことをオススメします。
なお、今回のレビュー時には解像度を4K(3840×2560)に設定して使用しました。
...と言ったものの、実際に使用し始めてみると、4K解像度ではフレームレート遅延が発生し、マウスカーソル等の動作に残像も見られました。
そのため、本製品を快適に利用したい場合はフルHD(1920×1080)解像度での利用をおすすめします。
大抵の作業を快適にこなせる
最初に、一般的なPC用途として考えられるウェブブラウジング(Webサイト閲覧)や、動画視聴時のパフォーマンスを確認してみました。
ウェブブラウジングに関しては、画像多めのサイトからスクリプトが多用されたサイトまで、いずれもスムーズに読み込むことが可能でした。
▼フルHD解像度の場合、スクロール時にも画面がカクついたり、遅延の発生などは一切ありませんでした。
そしてYouTuberなどの動画サイトにて4K動画を再生した場合でも、美しい映像を問題なく視聴することが出来ました。
▼4K動画を再生しても、映像がカクつくいたり遅延することは一切ありませんでした。
そのほか、エクセルやパワーポイント、ワードなどのOfficeソフトを使用して、重めのファイルデータを用いた作業を行ってみました。
その場合においても、各処理や描画がスムーズに行われ、ストレスを感じることなく作業を終えることが出来ました。
このように、根本的なスペック自体が優れているため、一般的なPC用途に関しては何の問題も無く動作することが確認できました。
リモートワーク用や、オンライン授業用などにPCの購入を検討している方にも、問題なくオススメできる性能となっています。
ただし上述したように、スムーズな動作を臨む場合は解像度設定を1920×1080あたりまで落とすことをオススメします。
PCゲームも快適にプレイ可能
本製品のゲーミング性能についても確認してみました。
ファイナルファンタジー14(FF14)
まずMMORPGである『ファイナルファンタジー14(FF14)』のベンチマークテストを実施。
テスト条件
- 標準品質(デスクトップPC)
- 1920×1080
- ウィンドウモード
- DirectX 11
上記の条件でベンチマークテストを実施した結果、スコアは2628点、評価は "設定変更を推奨" でした。
さすがにFF14クラスのPCゲームを遊ぶのはキツいという結果に...。
グラフィックスがオンボードのため予想できたことですが、重めのPCゲームを遊ぶ用途には適していないと言えるでしょう。
マインクラフト(Java版)
続いて『マインクラフト(Java版)』をプレイ。
プレイ環境
- バージョン:ver1.12.2
- ウィンドウサイズ:854×480
- 軽量化MOD:Optifine
- グラフィック設定:デフォルト(標準)
- 描画距離:普通
軽量化MODであるOptifineを導入しているとはいえ、常時100fps以上の安定した動作を実現することが出来ました。
チャンクも素早く読み込まれ、移動時にフレームレート低下を感じることもほとんどありません。
▼滑らかな動作でサバイバル生活や建築を楽しむことが可能です。
▼動作の重くなりがりな森林バイオームでも100fps以上を記録。
今回のレビュー時には854×480のウィンドウサイズでプレイしましたが、HD(1280×720)以上に上げてもスムーズに動作すると思われます。
ちなみに、画質を向上させる影MODを導入した場合でも、一応は動作しました。
ただし、流石にfpsは10台まで下がってしまいます。
以上の通り、デフォルト状態のマイクラレベルのPCゲームであれば、ある程度快適に遊べることが確認できました。
テレワークやオンライン授業など、ちょっとした作業の合間にゲームを楽しみたい方にもうってつけです!
動作音はややウルサイ
最後に動作音について確認してみました。
本製品は内部に廃熱用のファンを内蔵しており、動作中はファンが回転します。
▼背面から温かい排気熱を感じる。
4~5時間ほど連続して利用し続けた場合でも、PC本体が熱くなりすぎることはなく、安心して長時間利用することが可能となっています。
しかし一方で、ファンの回転音が結構大きめです。耳を近づけなくてもキーンというファンの回転音が聞こえてきます。
周囲の環境音が大きい場所ではほとんど気にならないと思いますが、静まり返った室内などでは動作音が目立つかもしれません。静音性を重視する方は注意が必要です。
ちょっとした作業用のPCを探している方にオススメ
- 性能:(☆3.5)
- デザイン:(☆4.5)
- 扱いやすさ:(☆5)
- 価格(コスパ):(☆4)
- 総合評価:(☆4)
今回紹介した『Beelink SEI8(i3 8109U搭載モデル)』について、特長をまとめると以下の通りです。
良かった点
- コンパクトかつ軽量なデザイン
- 持ち運びに適したサイズ
- 大抵の作業を快適にこなせる性能
- 軽めのPCゲームであれば十分にプレイ可能
- 長時間利用し続けても熱を持ちづらい
- リーズナブルな価格
悪かった点
- 動作音(ファンの回転音)が大きめ
- 電源アダプタのサイズが大きい
- 4K解像度では動作がやや重くなる
以上の通り、仕事作業・ウェブサイト閲覧・動画視聴はもちろん、軽めのPCゲームも遊べるほど実用的な性能を擁するミニデスクトップPCとなっています。
筐体自体が非常にコンパクトかつ軽量であり、外出先への持ち運びにも適しています。ただし、電源アダプタがやや大きめである点が残念です。
インターフェースも充実しており、一般的なタイプのデスクトップPCと変わりのない利用方法が可能でしょう。
一方で、4K解像度に対応はしているものの、動作が重く感じるため(スペック不足?)、利用時にはフルHD(1920×1080)解像度を推奨します。
また動作音(内部ファンの回転音)が結構大きいため、静音性を求めている方には適していないかもしれません。
それでもコスパ自体は確実に高いモデルであり、ちょっとした作業を行うためのPCを探している方にはオススメできる一品です!
▼こちらの記事もオススメ!
-
超実用的スペックのミニPC『MINISFORUM TL50』レビュー!このサイズでFF14も遊べるスゴイやつ
新型コロナウイルスの影響により、最近では自宅で仕事(リモートワーク)やオンライン授業を行うために、自宅用パソコンを購入する人々が増えてきました。 自宅用PCとして最も人気な製品の1つが "ミニデスクト ...
続きを見る
-
『GMK NucBox2 ミニPC』レビュー!仕事からゲームまで対応可能な小型デスクトップPC
最近では、リモートワークやオンライン授業に従事する人が多くなった影響で、自宅用PCの需要が高まっています。 PCの中でも特に人気を伸ばしているのが、スペースを取らず、価格も比較的リーズナブルである " ...
続きを見る