2020年7月17日(金)発売の、PC向けアクションアドベンチャーゲーム『Beyond a Steel Sky』。
本作は1994年にリリースされ、一部のファンからはカルト的な人気を誇っていたアドベンチャーゲーム『Beneath a Steel Sky』の続編にあたるタイトルです。
サイバーパンクな世界観の近未来都市を舞台に、様々な人物と交流しつつ、秘められた社会の謎を解き明かしていくドラマチックなスリラー作品となっています。
▼スマホ(iOS)版も配信されています。
ハード | PC, iOS |
開発元 | Inti Creates |
価格 | 不明 |
ジャンル | アクションアドベンチャー |
プレイ人数 | 1人 |
リリース日 | 2020年7月17日(金) |
このゲームについて:
主人公の名はロバート・フォスター。一人の子供が襲撃を受け、誘拐されてしまう。
ひとまず彼を安全な自分の家に連れて帰る。しかし、運命は砂漠の荒れ地からユニオンシティへと主人公を導く。
ユニオンシティは、破滅的な戦争や政治的な問題によって破壊された世界で最後に残った巨大都市の1つだった。
AIの監視下のもと、人々は難攻不落、侵入不能のユートピアで幸せに暮らしていた。
しかし現実は夢物語とは大きくかけ離れていた...
本作では主人公の "ロバート・フォスター" が物語に登場する多くの人々と交流し、時にはパズル(謎解き要素)を解きつつユートピアの謎に迫っていきます。
近未来化された社会ではAI・完全監視社会といったデストピア要素も盛り込まれており、サイバーパンクスリラー好きにはたまらない世界観のゲームとなっています。
そんな本作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディアのレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
海外メディアの評価スコア&レビューコメント
DarkStation -オリジナル版の雰囲気を感じさせつつ、体験を向上した作品
Score:90点
本作のゲーム性自体は90年代にリリースされたオリジナル版を受け継いだものですが、表現力やボリュームなど全ての面でパワーアップがなされています。
サイバーパンクな街並みは実に壮観で、シーンに合わせたクオリティの高いサウンドトラックも物語をより一層盛り上げてくれます。
そして賢いものから愚かなものまで多種多様な登場人物たちとの交流は、この世界観にプレイヤーを没入させてくれます。
グラフィック自体は最先端ではありませんが、それが逆に良い味を出しており、声優たちの見事な演技によってキャラクターたちは非常に活き活きと描かれています。
原文
良かった点
- 十分なコンテンツボリューム
- 多種多様な登場人物
- 表現力豊かなビジュアル表現
- シーンに合ったサウンドトラック
- 壮大な光景の街並み
悪かった点
- ゲーム性自体は古典的
GameWatcher -驚くほど表現豊かなカットシーンの数々
Score:90点
良く出来たシナリオと素晴らしい声優の演技、そして細部まで作り込まれたディティール等により、古き良きアドベンチャーゲームを現代に蘇らせることに成功しています。
壮観な街並みとは裏腹に、ストーリーが進むにつれて社会の暗部が明らかとなっていき、よりシリアスで引き込まれる展開となっていきます。
グラフィックも綺麗ですが、何より素晴らしいのはカットシーンにおける演出の数々です。
まるで映画を観ているかのような演技と声優による自然なパフォーマンスによって、物語全体に説得力を与えています。
登場人物との対話の他にミニゲーム等も用意されており、ボリューム的にも満足できる作品でした。
良かった点
- 美しいグラフィック
- 驚くほど表現豊かなカットシーンの数々
- 素晴らしい声優の演技
- 出来の良いストーリープロット
- 街並み・キャラクター等のビジュアルが見事
- ミニゲームの『ハッキング』が楽しい
悪かった点
- 直線的で展開の遅いパズル(謎解き)要素
- クエスト受注時の不具合(バグ?)
- 広大そうに見える都市はほとんどが背景(実際に移動できる範囲は狭い)
GameGrin -楽しいキャラクター達を再訪できる!
Score:80点
本作のストーリーはひねりと驚きに満ちており、素晴らしい景観のディストピア都市での冒険を堪能することが出来ます。
登場人物たちはいずれも面白くて興味深いものばかりであり、彼らとのユーモラスな会話を楽しむのは実に有意義です。
サウンドが途中で途切れたりインターフェースが一瞬操作できなくなったりとバグ(?)のような点は多少ありますが、全体的なパフォーマンスとしては安定しています。
数十年来に本作のキャラクター達を再訪できるのはとても嬉しい体験でした。
良かった点
- ひねりのある物語
- ユーモラスな会話
- 面白くて興味深いキャラクター達
- 素晴らしい都市風景
悪かった点
- 体験を損なういくつかの技術的問題(バグなど)
GameSpew -ファンであればオススメできるが、荒い部分がいくつかある
Score:60点
本作には魅力的なシナリオや楽しいギャグ要素、そして出来の良いパズル(謎解き)要素などが含まれており、オリジナル版のファンであればきっと楽しめる作品であると思います。
一方で、短いシナリオの中にあまりにも多くのトピックを詰め込み過ぎているため、途中で頭が追い付かなくなることがしばしばあります。
また、個人的には主人公の無頓着な性格を好きにはなれませんでした。彼の行動のせいで街が被害を被っても、何も気にすることが無いのは不自然です。
そして登場人物たちは表情変化に乏しく、身内が亡くなったのに平然とした表情で話すなど、感情と表情が一致していないのは不気味でした。
会話システムの出来も良いとは言えず、会話した直後に矛盾した内容を語り始めることもあります。
こういった欠陥に目をつむれるのであれば、プレイする価値はあるでしょう。
良かった点
- 魅力的なシナリオ
- 面白いギャグの数々
- 出来の良いパズル(謎解き)要素
- 優れたサウンドトラック
悪かった点
- 短いストーリーの中に、あまりにも多くのトピックを詰め込み過ぎている
- 主人公の無責任な行動が街に被害を及ぼしている
- 不安定な会話システム
- キャラクターの声(感情)と表情が一致していない
総評:サイバーパンク×ディストピアの世界観が魅力的なアドベンチャー作品
総合Score:76点
GOODな点
- 十分なコンテンツボリューム
- 多種多様な登場人物
- 表現力豊かなビジュアル表現
- シーンに合ったサウンドトラック
- 壮大な光景の街並み
- ひねりのある物語
BADな点
- 広大そうに見える都市はほとんどが背景(実際に移動できる範囲は狭い)
- 体験を損なういくつかの技術的問題(バグなど)
- 短いストーリーの中に、あまりにも多くのトピックを詰め込み過ぎている
- 主人公の無責任な行動が街に被害を及ぼしている
- 不安定な会話システム
- キャラクターの声(感情)と表情が一致していない
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が、『Beyond a Steel Sky』についての海外メディアの感想となります。
魅力的なキャラクター達との交流が楽しめるディストピア都市
サイバーパンクちっくな風景が広がるディストピア都市には、個性豊かなキャラクター達が登場します。
彼らはいずれも魅力にあふれており、主人公とのユーモラスな会話を楽しんでいるだけで世界観に没入できるとのこと。
ストーリー自体もひねりに満ちた内容となっており、進むにつれて社会に隠された謎が明らかになっていくためプレイヤーも物語に引き込まれていきます。
オリジナル版に比べるとコンテンツのボリュームも十分で、数十時間は遊べる満足のいくものになっているとのこと。
クオリティの高いサウンドトラックも相まって、雰囲気のあるゲームとなっています。
技術的な問題に不満の指摘も
一方で、いくつかの技術的な問題に対する指摘もありました。
まず広そうに見えるワールドのほとんどは背景画像であり、実際に移動可能な範囲は狭い点に関して不満の声がありました。
また、会話システムも所々で整合性の取れていない箇所があり、故人について語っているキャラクターが、次の会話では故人が生きている前提の会話を繰り広げることもあり、このような矛盾が没入感を削ぐ原因であると述べられています。
また、キャラクターの表情と感情が一致していないなど、細かいところで詰めが甘い点が多々見受けられるようです。
サイバーパンク好きのゲーマーにはオススメ!
何はともあれ、カルト的人気を誇った原作を現代に蘇らせた作品として、当時からのファンにとっては非常に喜ばしいタイトルとなっています。
ストーリー本編を追うのはもちろん、パズル(謎解き)要素を含んだミニゲームが用意されているなど、遊び込み甲斐のある作品となっています。
原作を知るファンだけでなく、サイバーパンクな世界観が好きな方には是非オススメしたい一作です!(゚∀゚)
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