2022年5月、ウェブカメラやマイクスピーカーなど人気リモートワーク関連製品を数多く手掛けるeMeet社は、最新のウェブカメラである『EMEET Meeting Capsule』を発売しました。
360度全方位撮影可能なカメラに加え、計8基のマイク、スピーカーを内蔵。これ一台であっという間にウェブ会議の環境を整えることが出来ます。
発言者を認識してフォーカスするAI自動フォーカス技術に加えて、強力なノイズリダクション/エコーキャンセルなどを実現する独自技術 "Voice IA 4.0" などを搭載。快適なオンライン通話を実現するためにはうってつけのツールです。
今回はこの『EMEET Meeting Capsule』について、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思います。
ブランド | eMeet |
モデル名 | EMEET Meeting Capsule |
ビデオキャプチャ解像度 | 1080P/ 30 fps |
画質出力 | 1080P/720P/640P/480P/360P(受信設備により制限あり) |
レンズ構成 | 広角 |
搭載マイク数 | 8基(全指向性プロ用マイク) |
スピーカー | 10W Hifi 高品質スピーカー |
視角調整 | スポットライトモード:60°~ 90° クラシックモード:180/120/60° |
対応OS | Windows、macOS、iOS、Android |
筐体サイズ | 97mm×291.61mm |
筐体重量 | 約1.06kg |
今回紹介する『EMEET Meeting Capsule』は、高性能カメラに加え、計8基のマイクおよび10Wスピーカーを内蔵した、オールインワンタイプの高性能ウェブカメラです。
▼一台三役
上部に搭載されたカメラは1080p、180度のパノラマ撮影に対応。会議参加者を自動で認識するAIオートフォーカス機能により、360度全方位の参加者を映し出すことが可能となっています。
また、本製品は計5種類の会議モードを搭載しており、場面や用途に応じて撮影方法を自由に調節することが出来ます。
さらに無料のeMeet Linkソフトウェアで、 ウェブカメラの各パラメーター調整、Bluetooth名前変更、ソフトウェア更新などを行うことも可能です。
▼少人数から多人数、ウェブ会議からストリーミング配信まで、幅広い用途に活用可能。
8基の内蔵マイクにはeMeet社の同時技術である "Voice IA" 機能が搭載されており、強力なノイズリダクション、エコーキャンセル機能、音声増幅による快適な双方向通話を実現します。発言者の声を360度拾うと同時に、周囲の雑音、例えばマウスやキーボードノイズ、エアコン動作音など環境音を抑制でき、発言者の声のみを明瞭に届けることが可能となっています。
そして10W高出力スピーカーは、相手側の発言内容をクッキリと明瞭に届けてくれます。
▼付属リモコンによる遠隔操作にも対応。
Windows、Mac OSをはじめ幅広いソフトとの互換性を擁しており、プラグアンドプレイ対応のため、複雑な初期設定やドライバをダンロードする必要がなく、電源とUSBケーブルを繋ぐだけで手間取らず瞬時に遠隔会議を開始できます。
このように、快適なウェブ会議をあっという間に実現できる、オールインワンタイプのウェブカメラとなっています。
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧
- ウェブカメラ本体
- リモコン
- リモコン用電池
- USB Type-C ⇔ USB-Aケーブル
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル一式
▼説明書は日本語にも対応しているので分かりやすいです。
▼電源アダプタに加え、専用リモコンや電池、USBケーブルまで付属する充実っぷり。
▼電源アダプタはコンパクトなサイズ。
▼遠隔操作用のリモコンが付属しており、大抵の操作をリモートで行うことが出来ます。
ウェブカメラ本体の外観
▼直径97mm、高さ291.61mmの円柱形デザインです。上に伸びた構造のため、デスク上に設置しても場所を取りません。
▼本体重量は約1.06kgとややズッシリ感がありますが、持ち運びに支障をきたすレベルではないでしょう。
▼底部には別売りのスタンドを取り付けられる穴が空いています。
▼筐体内部には計8基のマイクおよび10Wスピーカーが内蔵されています。
▼また、筐体側面には上部に3つのタッチボタン(モードボタン, プライバシーボタン, ミュートボタン)が、下部にはType-Cポート、3.5mmオーディオジャック、電源ポート、盗難防止用ロック穴が用意されています。
▼上部には可動式のカメラが搭載。
▼1080p対応の広角レンズカメラ
このように、必要最低限のボタン・ポート類のみが搭載されたシンプルなデザインとなっています。
プラグアンドプレイですぐに使用開始!
本製品はプラグアンドプレイに対応しているため、PC等のデバイスとUSB接続するだけですぐに利用を開始することができます。
使用を開始する際は、付属の電源ケーブルとUSBケーブルを接続します。
USBケーブルをデバイス側に接続すと、自動的にセットアップが開始され、あっという間に利用可能状態となります。
▼実際に設置した様子
▼カメラ動作時には、下部のLEDインジケータが緑色に点灯します。
繋いで電源を入れるだけなので、非常に簡単で誰にでも扱うことが出来ます。ソフトウェアやドライバ等のインストールが不要なため、社用PCなどでも安心して接続することが可能となっています。
高性能な一方で、PC初心者にも優しいデバイスですね!
公式の無料ソフトウェア『eMeetlink』で各種調整が可能
本製品の開発元であるeMeet社は、製品の調節を行うことができる公式無料ソフトウェア『eMeetlink』を提供しています
本ソフトウェアを使用することで、ウェブカメラの各種パラメータを調節することが可能です。
▼『eMeetlink』を起動すると、接続中のeMeet製品が認識されます。
▼輝度やコントラスト、彩度など映像品質に関わるパラメータの調整を行うことが可能。
▼ズーム倍率や画角調節も可能であり、ウェブカメラの用途や利用状況に応じて柔軟にカスタムすることが出来ます。
『EMEET Meeting Capsule』の本格的な使用を開始する前に、ソフトをインストールして自分好みに調整を行っておくことをオススメします。
実際に使用した感想
それでは、『EMEET Meeting Capsule』を実際に使用した感想について紹介していきます。
今回は機能テストとして、Google Meetsにおけるオンライン通話に使用してみました。
▼画質は "高解像度" に設定。
鮮明で滑らかな映像
実際にオンライン通話で本製品を使用してみたところ、実に鮮明でクリアな映像が映し出されました。
▼ヒトの輪郭から表情、背景の様子にいたるまで、実にクリアに映し出されます。
広範な視野角をカバーする一方で、映像が変に魚眼レンズ的な歪みを生じることもありません。
発色も良好で、肉眼で見た場合と近い自然な色合いを実現しています。
体を激しく動かしたりしても、気になるレベルの残像は生じませんでした。
▼実際に撮影した映像
▼腕などを激しく動かしても、気になる残像等は発生しませんでした。
またAI自動フォーカス機能により、自動的にピントを合わせてくれるため、被写体とカメラとの距離が前後した場合でも、常に明瞭な映像を撮影することが可能となっています。
▼被写体との距離に関係なく、常に鮮明な輪郭で捉えることが出来ていました。
これだけのクオリティであれば、ウェブ会議やオンライン授業はもちろん、YouTuberなど配信者の方々でも、配信用カメラとして十分に利用できると思います!
実用的なノイズキャンセリングマイク
本製品に搭載されているマイクは、周囲の雑音を除去する "ノイズキャンセリング" 機能に対応しています。
そのため、空調音や外からの環境音がウルサイ状況においても、私の声だけをしっかりと捉えて相手側に伝えることができていました。
集音性能も高く、小さな声や、離れた場所からの発言でも問題なく拾うことが可能です。
個人的には、十分に実用性の高いマイク性能を実現できていると感じました。
用途・場面に応じて使い分けられる5つの会議モード
本製品には5つの会議モードが用意されており、ウェブカメラの用途・場面に応じて切り替えることで、最適なオンライン通話環境を実現出来ます。
会議モードは上述したeMeet Link上で切り替えられるほか、筐体側面のモードボタン、付属リモコンのモードボタンを押して切り替えることが可能です。
▼eMeet Link
▼筐体側面のモードボタン(画像上部)
▼付属リモコンに搭載されたモードボタン
▼リモコンボタンは遠隔で切り替えられる一方で、押すたびにモードが切り替わるため、目的のモードまで何度もボタンを押す必要があるのでちょっとメンドクサイです。
以下では、各モードの特徴について紹介していきます。
コラボレーションモード
コラボレーションモードでは、360度全方位の参加者を識別し、AI自動フォーカス機能によって話者を画面に映し出すことができます。
▼コラボレーションモード時のカメラは上部を向き、広角レンズで全方位を映し出します。
会議参加者が前後左右に分かれた位置に居る場合に適したモードであると言えます。
クラシックモード
クラシックモードは、多人数ウェブ会議を行う場合には最もオーソドックスなモードです。広角カメラによりカメラ前面に位置する参加者全員を映し出します。
会議参加者がカメラ正面に集まっている場合に適したモードであると言えます。
なお、eMeet Links上で視野角を調節することも可能です。
▼120度
▼140度
▼180度
スポットライトモード
スポットライトモードは、カメラ正面に位置する1人のみをスポットして撮影するモードです。
こちら側の参加者が一人のみの場合に適したモードであり、ウェブ会議のほか、ライブストリーミング配信などの用途にも適しています。
スピーチモード
スピーチモードは、口を開いて発言している話者のみをピックアップして映し出すことの出来るモードです。
全員を一度にカメラで捉える必要のない場合に適したモードであると言えます。
プライバシーモード
プライバシーモードは、その名の通りカメラ・マイク機能をOFFにすることで、プライバシー保護を図るモードです。
▼プライバシーモード中はカメラが真下を向きます。
外部に漏らしたくない会話や情報等を確実に伏せたい場合などに、便利な機能となっています。
ちなみに、筐体やリモコンのミュートボタンを押した場合、カメラ部分を手動で下に向けた場合にも、プライバシーモードに移行します。
▼ミュート状態では、LEDインジケータが赤く点灯します。視覚的にもプライバシーモード中であることを確認できるため安心感を得られるようになってます。
プライバシー保護が重要となる昨今において、非常に重要な機能であると言えますね!
充電式・Bluetooth対応なら嬉しかった
本製品は持ち運びに適したサイズ・重量であり、簡単に設置場所を移動することが出来ます。
それだけに、電源入力・映像&音声入出力が有線接続のみである点はやや残念でした。
もしも本製品がバッテリーを内蔵した充電式であり、Bluetooth接続にも対応することで スタンドアローン使用が可能になれば、本製品の利便性はさらに向上するのではないでしょうか。
オールインワンタイプの高性能ウェブカメラ
- 性能:(☆4.5)
- デザイン:(☆4.5)
- 扱いやすさ:(☆5)
- 価格(コスパ):(☆4)
- 総合評価:(☆4.5)
今回紹介した『EMEET Meeting Capsule』について、特長をまとめると以下の通りです。
良かった点
- シンプルで必要最低限のボタンが搭載されたデザイン
- プラグアンドプレイで使用が簡単
- 高品質なカメラ・マイク・スピーカー
- オート追尾・オートフォーカス対応のAI搭載
- ミュート状態が一目で分かるLED表示
- 用途・場面に応じて使い分けられる5つの会議モード
悪かった点
- 持ち運び・収納用のポーチなどが付属してほしかった
- 無線(ワイヤレス)接続に非対応
以上の通り、これ1台だけでウェブ会議の準備がすべて整う、オールインワンタイプの高性能ウェブカメラとなっています。
プラグアンドプレイ対応のため、ドライバ等のインストールが不要な点も、ビジネス用途において実用的だと言えるでしょう。
高画質カメラは言うまでもなく、スピーカー・マイクに至るまで高いレベルで設計されており、円滑なウェブ会議を実現出来ます。何より、場面・用途に応じて5つの会議モードを切り替えることで、最適な配信環境をスムーズに用意出来る点が優れています。
一方で、この価格帯のウェブカメラであれば、バッテリー内蔵&Bluetooth接続によるワイヤレス使用も可能であればより良かったですね。電源とType-Cケーブルを有線で繋ぐ必要があるため、設置場所にある程度の制約が課される点は課題だと言えるでしょう。
何はともあれ、ウェブ会議やオンライン授業用に実用的なウェブカメラを探している方には、是非オススメしたいモデルです!
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