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『XPPen Deco Pro MW (Gen2)』レビュー!16384レベルの筆圧感度に対応した高性能ペンタブ

2023年8月17日  

15年以上のグラフィックタブレット開発の経験を活用して、信頼性の高い液晶ペンタブレット、ペンタブレットとスタイラスペンなどの製品を開発・販売してきたXPPen社は、2023年8月に同ブランドの最新モデル『XPPen Deco Pro MW (Gen2)』をリリースしました!

3,030mAhの大容量バッテリーを内蔵しており、最大10時間の給電無し連続使用が可能。Bluetooth接続にも対応しており、完全ワイヤレス状態で利用できるペンタブレット(板タブ)となっています。また、16,384(16K)レベルの筆圧感度に対応した付属の「X3 Proスマートチップスタイラスペン」を用いて非常にスムーズな描画体験を実現しています。

今回、メーカーより本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基に良かった点・悪かった点を分かりやすく紹介していきます!

ブランド XP-PEN
モデル名 XPPen Deco Pro MW (Gen2)
型名 MT0962B
カラー ブラック + グレー
傾き検知機能 60°
筆圧レベル 16,384
作業エリア 228.6 x 152.4 mm
読み取り高さ 10 mm
内蔵バッテリー 3,030mAh
連続作動時間 ≥10時間
接続方式 有線/Bluetooth 5.0
対応機種 Windows 7以降、macOS 10.10以降、Android 10.0以降、Chrome OS 88以降、Linux(Bluetooth接続不可)
本体サイズ ‎35 x 20 x 0.7 cm
本体重量 283 x 227.1 x 10.66 mm

今回紹介する『XPPen Deco Pro MW (Gen2)』は、有線・無線(ワイヤレス)の両方の接続方法に対応した、高性能かつ多機能なペンタブレット(板タブ)です。

パッケージに付属する新型「X3 Proスマートチップスタイラスペン」は世界初となる16384レベルの筆圧感度を実現し、従来の約2倍の検知能力で滑らかな描き心地、より効率的に創作でき、正確な描線であらゆるディテールを自由に表現できます。

▼本体表面は紙のように余計な段差はなく、枠も、ボタンも、隙間もありません。従来の紙とペンに限りなく近い描画体験を実現しています。

ポジショニングがより精確になり、遅延や入力漏れ、微細な誤検知もなく、効率的な作業と滑らかな描き心地を提供します。

筐体デザインもスタイリッシュでオシャレ。景観を重視するクリエイターも使用したくなる見た目となっています。

USBケーブルによる有線接続に加えて、Bluetooth 5.0のワイヤレス接続に対応。高速で安定したワイヤレス接続が可能です。

▼幅広いデバイスに対し、多彩な接続方法が可能。

またパッケージには「ACK05ワイヤレスショートカットリモート」が付属しており、片手で様々な機能へ瞬時にアクセスできます。リモートはポケットにすっぽり収まるサイズであり、コンパクトで持ち運びにも適しています。

そしてAdobe Photoshop、Illustrator、SAI、CDR、GIMP、Krita、MediBang、FireAlpaca、Toonboom、Maya、Blender3Dなどの幅広いイラスト・編集ソフトウェアとの互換性を擁しています。性能の高さに対して価格も比較的リーズナブルであり、クリエイターの方々にオススメできる板タブとなっています!

製品本体および付属品

製品本体および付属品について紹介していきます。

▼製品外箱の様子

▼内容物をすべて取り出した様子

内容物一覧

  • ペンタブ本体
  • X3 Proスマートチップスタイラスペン
  • 替え芯
  • フェルト替え芯
  • ペンケース
  • USB-C to USB-C ケーブル
  • USB-C to USB-A ケーブル
  • グローブ
  • ワイヤレスショートカットリモート
  • Bluetoothレシーバードングル

▼説明書は日本語にも対応しているので安心です!

▼USBケーブル (USB-C - USB-C & USB-A - USB-C)が付属。

2種類のケーブルが付属しており、PCやスマホ、タブレット端末との有線接続が可能です。

▼『2本指グローブ』も付属。描画スペースへの汚れの付着を防ぎたい場合は利用すると良いでしょう。

ペンタブの外観

▼正面から見た様子。シンプルな外観で228.6 x 152.4 mmの作業エリアを備えています。

▼表面には艶があり、そこそこの高級感も感じられます。

▼裏面の様子。金属特有の光沢が見られ、手触りも良好。

▼本体重量は軽く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないでしょう。

▼厚みも0.7cmと非常に薄いです。

▼前部側面には電源/Bluetoothボタン切り替えスイッチType-Cポートが用意。

スタイリッシュでコンパクトな筐体に、必要な機能がすべて集約されています!デザイン的にもオシャレで、見た目にこだわるクリエイターの方でも満足できる仕上がりだと思います。

X3 Proスマートチップスタイラスペン

本製品には新型の『X3 Proスマートチップスタイラスペン』が付属します。

バッテリーなし(充電なし)で使用できるペンであり、世界初となる16384レベルの筆圧感度を実現。従来の約2倍の検知能力で滑らかな描き心地でより効率的な作業を可能にします。

▼専用のペンケースが付属。

ペンケース内にはスタイラスペン本体に加えて、Bluetoothレシーバードングル、替え芯、フェルト替え芯などが収まっています。

▼高級感のある見た目のスタイラスペン

▼先端にはエクスプレスキーが2つ搭載されています。

▼そして後部先端にはテールスイッチが用意。

いずれも専用のソフトウェアを利用することで機能を自由にカスタマイズできます(後述)

ペンは電磁感知式のため、使用するために充電や電池などは必要ありません。

驚異的な16Kレベルの筆圧感度に加えて、3gのON荷重、60°の傾き検知に対応。0.6mmの沈み込み、10 mmの読み取り高さに対応するなど、従来の約2倍の検知能力を実現。この価格帯のペンタブに付属するスタイラスペンとしては非常に優れたスペックとなっています。

ワイヤレスショートカットリモート

そして本製品には『ワイヤレスショートカットリモート』が付属しており、片手で様々な機能へ瞬時にアクセス可能。こちらもスタイラスペンと同様、専用のソフトウェアを利用することで機能を自由にカスタマイズできます。

▼リモートはポケットにすっぽり収まるサイズであり、コンパクトで持ち運びにも適しています。

▼上部には電源ボタンが搭載。

▼側面にはType-Cポートが用意。

ワイヤレスショートカットリモートにもバッテリーが内蔵されており、Bluetooth接続に対応しているため、ワイヤレス(コードレス状態)での使用が可能となっています。

プラグアンドプレイ対応で接続後すぐに利用可能!

本製品はプラグアンドプレイに対応しており、PCやスマホ・タブレット端末と接続後、すぐに利用を開始することが出来ます。

有線接続の場合

有線接続の場合、付属のUSBケーブルでペンタブとデバイスとを接続します。

▼デバイスと接続するとペンタブに給電が開始され、前面のインジケータが点灯します。

▼接続するだけで自動的にセットアップが完了します。

使用開始にあたりドライバやソフトウェアのインストールが不要なため、PC初心者でも簡単に使用を開始することが出来ます。

Bluetooth(無線)接続の場合

Bluetooth(無線)接続の場合、ペンタブの電源ボタンを6秒以上押し続けて、ペアリングスタンバイ状態にします。

あとはデバイス側で「Deco Pro MW (Gen2)」を選択することで、接続(ペアリング)が完了します。

▼PC画面

▼Androidデバイス画面。

なお、本製品は2台のデバイスへのペアリングを記憶でき、ペンタブ側面の切り替えスイッチを左右に切り替えることで、接続先のデバイスをスイッチできます。

以上の通り、有線接続・ワイヤレス接続のいずれの場合においても、数ステップの手順で接続を完了することが出来ます。この手のデバイスを初めて扱う方でも、問題なく利用を開始できるでしょう!

なお、PC等がBluetoothドライバを内蔵していない場合は、付属のドングルをUSB端子へ接続することでワイヤレス接続を行うことが可能となります。

実際に使用した感想

それでは、実際に『XPPen Deco Pro MW (Gen2)』を使用した感想について紹介していきます!

非常にスラスラと快適な描き心地

本製品を使用して、ペイントソフトやIllustrator、フォトショップ等で色々と描いてみました。

さすがは16,384(16K)レベルの筆圧感度に対応していることもあり、ペンを握ってペンタブを軽くなぞるだけで、流れるようにスラスラと描くことができました。

▼実際に描いている様子

3gのON荷重、0.6mmの沈み込み、10 mmの読み取り高さに対応しているため、細い線から太い線まで、触れるか触れないか分からないほど軽いタッチでディスプレイ上に描くことが可能となっています。60度の傾き検知機能のおかげで、わずかな傾きで細い線・太い線などの描き分けも直感的に行うことが出来ます。

反応性も良好であり、ペン先の動きに対して描画の遅延や位置ズレなどは一切感じられませんでした。

▼描いている時はペン先の沈み込みもほとんど感じられませんでした。

▼力加減を調整して描画の強弱をつけやすいです。

ペンタブ表面には余計な段差がなく、枠も、ボタンも、隙間もありません。手触りはサラサラしており、ペンで描く際も心地の良い感触を味わうことが出来ます。指に強い力を入れてペンを走らせても、ガリガリとした不快な感触は一切ありません。

▼作業領域はペンのみに反応するため、描画面に指や腕が触れても反応しません。

▼人肌に反応しないため、ストレスなく描画に集中できます。

私は今までにいくつか板タブを使ったことがありますが、これほどスムーズに気持ちよく描ける板タブを使用したのは初めてです!

サイズ感的にもちょうど良いため、デスク上に設置しても邪魔に感じられません。

Androidスマホ・タブレットとの接続も可能

なお本製品は、Android OSのスマホ・タブレットと接続して利用することも出来ます。

▼Androidデバイスと接続する際も、Type-Cケーブルを用いた有線接続、Bluetoothによるワイヤレス接続のいずれも可能です。

Androidのスマホ・タブレット端末と接続した場合でも、PCの場合と変わらずスラスラと文字を描くことが出来ました。

なおペンタブ側面の切り替えスイッチを押すことで、ペアリング中の接続先デバイスを切り替えることが出来ます。

▼PCとモバイル端末を切り替えつつ、効率的に作業を行うことが可能。

作業効率を向上させるワイヤレスショートカットリモート

ペンタブ本体から完全に独立している分、多くの機能を搭載している「ワイヤレスショートカットリモート」は非常に便利な存在です。

▼電源スイッチを入れた後、ダイヤル中央のボタンを長押しすることでBluetooth接続を行うことが出来ます。

もちろん、有線接続にも対応しています。

後述するソフトウェアを用いることで、ワイヤレスショートカットリモートの各ボタンに好みの機能を自由に割り当てることが出来ます。

ボタンやダイヤルの応答性は良好であり、Bluetoothによるワイヤレス接続時でも、入力時に遅延等は一切感じられませんでした。

▼ダイヤルやボタンは押しやすいサイズ感。

▼ズームイン・アウトなどもダイヤル回転で直感的に操作!

このリモートをうまく使いこなすことで、作業効率を間違いなく飛躍させることが出来るでしょう。

公式の無料ソフトウェアで機能をカスタマイズ

「スタイラスペン」や「ワイヤレスショートカットリモート」の各ボタンは、開発元であるXPPenの公式サイトにて配布されている無料ソフトを利用することで、機能を細かくカスタマイズすることが出来ます。

上記リンクにアクセス後、対応OSのソフトウェアをダウンロード&インストールしてください。

ソフトウェアを起動すると、接続しているXP-PENの製品が認識され、以下のような設定インターフェースが表示されます。

このソフトウェア上では、ペンタブタブ本体の描画範囲に関する調整や「スタイラスペン」、「ワイヤレスショートカットリモート」の機能カスタマイズを行うことが出来ます。

▼描画角度を90度回転させることで、ペンタブを縦置きして使用できます。

▼スタイラスペンのボタンに割り当てる機能も変更可能。

そしてワイヤレスショートカットリモートの各ボタンに割り当てる機能に関しても、細かく自由に設定することが出来ます。

▼こちらも描画角度を90度回転させることで、縦置きして使用できます。

なお、ペンタブの設定内容は "設定ファイル" としてインポート/エクスポートすることが可能。新たなXPPenのデバイスを使用する場合でも、今まで使用してきた機種の設定内容をそのまま受け継ぐことができます。

長時間使用し続けても発熱は気にならない

レビュー時において本製品を連続4時間ほど使用してみましたが、ペンタブ本体はそこまで熱を持つことはありませんでした。

ペンタブは、製品によっては本体がかなり熱を持つものもあり、その場合、低温ヤケドなどの恐れがあります。

しかし本製品では長時間使用してもほとんど感じられないほどの発熱しかないため、安心して利用し続けることが出来るでしょう。

ただし、室温の高くなる夏場などにおいては多少の熱を持つ可能性があります。その場合は、付属の2本指グローブの使用をオススメします。

16384レベルの筆圧感度に対応した高性能ペンタブ

今回紹介した『XPPen Deco Pro MW (Gen2)』について、特長をまとめると以下の通りです。

良かった点

  • オシャレなデザイン
  • 軽量かつ薄型で持ち運びに適した筐体
  • 充実した付属品
  • 豊富なインターフェースを備えた「ワイヤレスショートカットリモート」
  • 優れたカスタマイズ性
  • 16,384(16K)レベルの筆圧感度に対応した「X3 Proスマートチップスタイラスペン」
  • 心地よい描き心地と優れた反応性
  • 比較的リーズナブルな価格

悪かった点

  • iOS端末に非対応
  • ペンタブ作業面の汚れ(手脂汚れ等)が目立ちやすい

以上の通り、スタイリッシュな外観と実用的な機能性とを両立させた、高性能かつ多機能なペンタブとなっています。

見た目がオシャレで、なおかつ主張しすぎない色合いと形状になっているため、ガジェット自体のビジュアルを重視する方には非常にオススメしたいモデルです。

筐体サイズが薄型かつ軽量で、付属の「ワイヤレスショートカットリモート」もコンパクトサイズのため、ペンタブ本体と周辺機器を持参して外出先で作業する用途にも適しています。

「ワイヤレスショートカットリモート」が非常に便利です。ペンタブからファクションボタン類を独立させたリモートのおかげで、非常に多くの機能へ瞬時にアクセスすることが出来ます。専用ソフトウェアで機能を細かくカスタマイズして、自身に最適な作業環境を実現することも可能。設定プリセットの保存・切り替えが可能であったり、アプリケーションごとの設定を保持出来たりと、ユーザーの利便性をシッカリ考慮して作られていることが伺えます。

そして16,384(16K)レベルの筆圧感度に対応した「X3 Proスマートチップスタイラスペン」の描き心地は抜群であり、実際の紙に描いている場合と同等、もしくはそれ以上の自然かつ直感的な描き心地で、思い通りの絵や文字を書くことが出来ました。

高性能かつリーズナブルな価格のペンタブを求めている方には、間違いなくオススメしたい一品です!

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ふかふか

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