新型コロナウイルスの影響により、最近では自宅で仕事(リモートワーク)やオンライン授業を行うために、自宅用パソコンを購入する人々が増えてきました。
自宅用PCとして最も人気な製品の1つが "ミニデスクトップPC” と呼ばれるモデルです。
▼手のひらサイズで置き場所に困らず、持ち運びも便利な小型PC。
ミニデスクトップPCは通常のPCと比べて価格が安めであるうえに、性能自体も比較的優れているという特徴があります。
そして数あるミニデスクトップPCの中でも、今回オススメしたいのが『MINISFORUM TL50』です!
▼高性能な小型PC
ブランド | MINISFORUM |
OS | Windows 10 Home(64bit) |
CPU | Core i5-1135G7(4コア8スレッド/2.4(cTDP-up)~4.2GHz |
RAM | 12GB(オンボード/LPDDR4-3200) |
ストレージ | 512GB M.2 PCIe SSD |
グラフィック | Iris Xe Graphics |
対応通信規格 | 有線LAN, Wi-Fi 6, Bluetooth 5.1 |
本体サイズ | 149.6×149.6×55.5mm(幅×奥行き×高さ) |
本体重量 | 約603g |
希望小売価格 | 599 USD(約6万円) |
『MINISFORUM TL50』は、小型PCを開発しているMINISFORUM社の新製品です。
現時点(記事執筆時点)においてクラウドファンディングの提供となっており、Amazonなどの国内ショップに出回るのは、恐らく2021年後半あたりになると思います。
15センチ角、約600グラムという非常にコンパクトな筐体サイズに対して、第11世代のCore i5 CPUおよび12GBのRAMを搭載。
ストレージも512GBの大容量SSDを積んでいるなど、そこらのデスクトップPCと比べても決して見劣りしないスペックとなっています。
▼4K解像度に対応しているほか、トリプルディスプレイ出力も可能。
また、本体には『USB3.0』や『LANポート』『HDMI』ポートをはじめとする主要ポートがほぼ揃っており、外部機器と接続しても使いやすい設計がなされています。
有線LAN以外に、『Wi-Fi』や『Bluetooth』といった通信規格にも勿論対応しています。
ミニデスクトップPCは、小型であるが故にスペックが抑えられてしまい、実用的とは程遠い性能のものが多いです。
しかし本製品『MINISFORUM TL50』は、普通サイズの同価格帯デスクトップと比較しても、まったく遜色のないパフォーマンスが可能です。
小型PCの購入を検討している方には、ぜひオススメしたいモデルとなっています。
今回、本製品を発売前に提供していただくことができたので、実際に使用した感想を元に良かった点・悪かった点などを分かりやすく紹介していきます!
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製品本体および付属品
製品本体および付属品等について紹介していきます。
▼製品外箱の様子。
▼フタを開けると、PC本体がスッポリ収まっています。
▼内容物をすべて取り出した様子。
内容物一覧
- PC本体
- 充電用アダプタ&ケーブル
- HDMIケーブル
- ディスプレイ取付用金具一式
- 説明書
▼説明書は日本語にも対応しているので安心。
▼ミニデスクトップPC本体。
PC本体は約600グラムと非常に軽く、手のひらに載るほどのサイズです。
▼持ち運びにも適した大きさ。
▼光沢があって高級感のある見た目です。
▼本体正面には、画像左から『リセット穴』『電源ボタン』『3.5mmオーディオジャック』『USB3.0』×2『USB Type-C(Thunderbolt 4)』が搭載。
▼本体の両側面は、吸排気口が空いています。
▼本体背面。画像左から『USB2.0』×2『USB3.0』×2『イーサネット(LAN)ポート』×2『DisplayPort』『HDMIポート』『USB Type-C(給電用)』が搭載。
このように、小型デスクトップPCとしては非常に充実したインターフェースが搭載されています。
特に2.0, 3.0を合わせると計10ものUSBポートが用意されているため、外部デバイスとの接続時にもポート不足で困ることはないでしょう。
▼本体背面。ディスプレイ裏面等に取り付けるための穴が開いています。
なお、本体背面の四隅のビスをドライバーで取り外し、フタを開けることで内部ストレージ(SSD)の換装を行うことが出来ます。
ただしメモリ(RAM)がオンボードとなっていため、メモリ増設は出来ません。
付属金具でディスプレイ裏へ取付可能
本製品に付属している金具(マウント)類を用いることで、ディスプレイ裏などにPC本体を取り付けることが出来ます。
▼付属金具&ビス類
ディスプレイ裏に取り付けることで、PCをコンパクトに設置でき、デスク上のスペースを節約することが出来ます。
可能な限りデスク周りをスッキリと収めたい方は、ぜひ活用しましょう!
ディスプレイに接続
実際にディスプレイに接続してみました。
▼マウスと比較しても分かる、このコンパクトさ。
▼有線マウス&キーボード、HDMIケーブル、電源ケーブルを接続したときの様子はこんな感じ。
上述した通り10つものUSBポートを用意しているため、USBポートの空きに余裕があるのは助かりますね!
▼デバイスの仕様。
▼初期状態では、システム容量を除く475GBがストレージの使用可能容量となっています。
▼ディスプレイ解像度は 3840×2160(4K)を選択可能。
実際に使用した感想
それでは、『MINISFORUM TL50』を使用した感動について紹介していきます。
ウェブブラウジングから4K動画閲覧まで非常にスムーズ
まず本製品を使って、一般的なPCの用途(ウェブブラウジング・動画視聴など)を試してみました。
ウェブブラウジングに関しては、画像の多い重いサイトでも、非常にスムーズに表示されて、快適に閲覧することが可能でした。
▼ページスクロール時にカクついたり、読み込みが遅れることもない。
4K解像度出力時においても、カクついたり操作にラグが生じることは全くありませんでした。
そしてYouTuberなどの動画サイトにて4K動画を再生した場合でも、美しい映像を問題なく視聴することが出来ました。
▼映像がカクつくことも一切なかった。
そのほか、エクセルやパワーポイントなどのOfficeソフトをインストールして、重めのファイルデータを用いた作業を行ってみました。
その場合においても、各処理や描画がスムーズに行われ、ストレスを感じることなく作業を終えることが出来ました。
このように、根本的なスペック自体は実に優れているため、一般的なPC用途に関しては何の問題も無く動作することが確認できました。
リモートワーク用や、オンライン授業用などにPCの購入を検討している方にも、躊躇なくオススメできる性能となっています。
PCゲームも普通に遊べる
本製品のゲーミング性能についても確認してみました。
まず、人気MMORPGである『ファイナルファンタジー14(FF14)』のベンチマークテストを実施。
- 1920×1080
- 標準品質(デスクトップ)
- ウィンドウモード
上記の条件において、6,000点超えの "とても快適" という結果を得ることが出来ました!グラフィックではなくゲームプレイを重視するのであれば、問題なくゲームを楽しめるスコアです。
さすがに最高品質に変更すると4,000点前後までスコアが下がってしまいましたが、それでもある程度快適に遊ぶことのできるスコアです。
続いて、こちらも人気のPCゲームである『マインクラフト』(Java版)を遊んでみました。
- グラフィック設定:通常
- 描画距離:普通
- Optifine:未導入
PC版マインクラフトの場合、上記の条件において 100fps以上 で安定してプレイすることが可能でした!
大型のバイオームを読み込む際に多少のカクつきを感じることはありますが、それ以外では全くスムーズに操作することが出来ます。
▼重めの森林バイオームにおいても、100fps以上を安定して出力できている。
軽量化MOD等を導入しない状態でこれほどの高フレームレートを実現できているので、Optifineを入れた状態であれば、影MODなどの重いコンテンツを導入した場合でも十分にプレイ可能だと思います。
このように、グラボを搭載していない本製品『MINISFORUM TL50』でも、描画クオリティをある程度落とした状態であれば、FF14などの大規模MMOでも遊ぶことが可能となっています。
レベル上げなど、軽いゲーミング用のサブPCとして購入しておいても良いでしょう。
ミニPC最新モデル FF14ベンチマークスコア比較表
当サイトで今まで紹介したミニPCの最新モデルについて、FF14ベンチマークテストを実行した際のスコアを一覧で紹介しています。
ミニPCのゲーミング性能に興味のある方は、是非参考にしてみてください!
※いずれもレビュー時点で配布されていたベンチマークテストツールによる、1920×1080ウィンドウモードでの実測値です。
モデル名 | スコア | |
標準品質 | 高品質 | |
MINISFORUM TL50 | 6719 | 4002 |
Beelink GTR5 | 6161 | 3805 |
MINISFORUM EliteMini HX90 | 5144 | 3053 |
Beelink SER4 | 4962 | 3190 |
Minisforum EliteMini HM90 | 4680 | 2980 |
GMK NucBox2 | 3640 | - |
Beelink SEI 8 | 3282 | 1738 |
Beelink SER3 | 2201 | 1381 |
NiPoGi Radeon Vega 3 | 1883 | - |
Beelink U59 | 1190 | - |
ACEPC Mini PC AK2 | 1184 | - |
Beelink MINI S | 1137 | - |
CHUWI LarkBox | 1052 | - |
なお、スコア値の目安は以下の通りです。
引用元:ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークとは
動作音(排熱音)が非常に静か
本製品は、内蔵ファンによって発生する熱を外部へ逃がします。
▼使用中は、左右の廃熱口から温かい空気が出てくる。
高負荷時にはファンが高速回転してPC動作音が大きくなりますが、それでも耳を近づけないと聞こえないほど、非常に優れた静音性を発揮しています。
本製品を連続6時間ほど使用し、多少重めのPCゲームをプレイするなどして、本体に負荷を与えてみました。
それでも、ファンの音は気になるほど大きくならず、本体もそこまで熱を持ちませんでした。
▼数時間連続使用しても、そこまで熱を持たない。
このように、従来モデルと比較しても、静音性・排熱効率がかなり向上しているように感じました。
仕事・遊びの両面で実用的なミニデスクトップPC
今回紹介した『MINISFORUM TL50』について、特長をまとめると以下の通りです。
良かった点
- コンパクトかつ軽量な筐体サイズ
- 充実した多くのポートを搭載
- 快適なゲーミングも可能な、実用性の高いスペック
- ディスプレイ裏へ取付可能な金具類が付属
- 優れた静音性・排熱効率
悪かった点
- メモリ(RAM)の増設に非対応
このように、仕事・動画視聴・ゲーミングなど多くの用途に適した、実用的な性能を擁するミニデスクトップPCとなっています。
本体サイズおよび重量は実にコンパクトに収まっており、ディスプレイ裏に取付けるも良し、外出先に持参して使用するも良しの、汎用性に優れたPCです。
価格的にも比較的リーズナブルであり、同価格帯でPCを探しているのであれば、本製品を選択肢の1つに入れて良いと思います。
新型コロナウイルスの影響で自宅用PCを探している方は、ぜひ『MINISFORUM TL50』を検討してみてはいかがでしょうか!
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