2023年6月22日(木)発売の、PS5向けアクションRPG『ファイナルファンタジー16』(FF16)(Final Fantasy XVI)。
本作は、世界中で人気の高いRPGシリーズ「ファイナルファンタジー」のナンバリングタイトル第16作目です。
キャッチコピーは「これは―クリスタルの加護を断ち切るための物語。」
同シリーズのMMORPGタイトルである『ファイナルファンタジーXIV』(FFXIV)の第三開発事業部が開発を担当。ヴァリスゼアと呼ばれる世界が舞台のアクションRPGとなっています。
なお、ナンバリング史上初めてCERO:D(17歳以上対象)になったことでも注目を集めました。
ハード | PS5 |
開発元 | Creative Business Unit III |
価格 | スタンダードエディション:9,800円(税込) デラックスエディション:12,600円(税込) アルティメットエディション:14,000円(税込) |
ジャンル | アクションRPG |
プレイ人数 | 1人 |
リリース日 | 2023年6月22日(木) |
このゲームについて:
戦火に焼かれ祖国と弟を失った主人公「クライヴ・ロズフィールド」。復讐だけを生きる糧に剣を取ったクライヴは、死を迎えつつある黄昏の世界で、過酷な運命に立ち向かう。
シリーズ初の本格アクションRPG。主人公クライヴのスタイリッシュなバトルアクションと、PS5の性能によって実現した超巨大スケールの召喚獣同士の激突を体感せよ!
本作の物語は、2つの大陸に広がる「ヴァリスゼア」を舞台に繰り広げられます。「マザークリスタル」と呼ばれる巨大な魔力を込めた結晶が存在し,人々はこれらを生活の基盤にしながら,大小さまざまな国に分かれて生活をしていました。
しかし、ある時から「黒の一帯」と呼ばれる淀みが大陸を蝕み始め、徐々に食糧や住居が減少し、かつて平和だった国同士も残された資源を巡り、「ドミナント」と呼ばれる超人を使った戦争を余儀なくされます。
そのような世相のなか、「ロザリア公国」に生まれた第一王子である主人公「クライヴ・ロズフィールド」も戦乱から逃れることはできず、ヴァリスゼアにおける恐るべき真実と向き合っていきます。
▼クライヴの年齢は、少年期15歳、青年期28歳、壮年期33歳。
本作は完全なリアルタイムのアクションゲームとして制作されており、操作できるのは原則的にクライヴのみ。仲間のメンバーはほぼ自動で行動します。剣と魔法を使いこなせるうえ、召喚獣の力を一時的に借りることも可能。
鮮やかなエフェクトもアクションを彩っており、非常に迫力と爽快感のあるバトルを楽しめます。
そんな本作について、海外メディアはどのようにレビューしているのでしょうか?
現時点で出ている海外メディアのレビュー点数(メタスコア)と、評価コメントを抜粋して紹介していきたいと思います!
※可能な限りネタバレを避けた内容を紹介しています。
海外メディアの評価スコア&レビューコメント
Digital Chumps -PS5の所有者には是非プレイしてほしい作品
Score:100点
FF16は、シリーズ初のCERO:D(17歳以上対象)認証を受け、より暗いトーンを描いており、過去のシリーズ作品よりも一段と深みを増した物語を楽しめます。ユーモラスなキャラクターは多少いるものの、FF16は全編を通して真剣な内容となっています。さらに、開発チームは「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズからインスピレーションを得ており、ゲーム内には一部暴力的な描写が含まれています。
本作のビジュアル表現は素晴らしく、PS5の能力をフル活用しています。多様な風景、活気ある環境、そして敵やNPCの詳細なデザインは、まさに息を呑む美しさです。
戦闘面に関しては、クライヴの素晴らしい力や敵の詳細なデザインに驚かされます。ディテールに富んだ敵のデザインや、鮮やかなエフェクト表現は、バトルを視覚的にも楽しいものにしています。また、デュアルセンスコントローラーの機能を効果的に利用しており、ゲームの没入感を増幅することにも成功しています。
そしてサウンドトラックは、その壮大さと感情的な調和により、特に印象的です。物語の重要な局面で音楽が際立つことで、プレイヤーとゲームの間のつながりを強化しています。
Active Time Lore (ATL) という機能があり、プレイヤーはいつでもゲームの世界とそのキャラクターについて学ぶことができます。これにより、深く情報量の多いストーリーでも、混乱することなく追いつくことができます。
本作は、PS5の世代で私(レビュアー)のお気に入りのゲームであり、PS5を持っている人にはぜひプレイしてほしいと強く願います。
良かった点
- 過去のシリーズ作品よりも一段と深みを増した物語
- ストーリーやキャラについての理解を深めることの出来る「Active Time Lore (ATL)」
- 非常に美しいビジュアル表現
- FFXVIのサウンドトラックは感情的で記憶に残るもので、ゲーム体験をさらに高めてくれる
- DualSenseコントローラの活用により、ゲームへの没入感を高め、戦闘や世界探索におけるリアリティを増している
悪かった点
- ゲームは極めてダークな内容であり、一部のプレイヤーには不快感やを引き起こす可能性がある
- 現時点でPS5版のみのリリース
PSX Brasil -深みのあるキャラ達によって織りなされる、素晴らしい物語
Score:100点
「Final Fantasy XVI」は、主人公クライヴの魅力的な物語と、深みのあるキャラクター達が魅せる、優れたストーリーを楽しめる作品です。各キャラクターの独自の動機や背景が、一方で協力者、他方では反対者としての役割を果たし、複雑なキャラクターの関係性は、全体的なストーリーの強度と深みを増す要素となっています。
このゲームの評価すべき点の一つは、直接的な衝突に至るまで各キャラクターをしっかりと描写し、理解する時間をかけていることです。それぞれのキャラクターには、彼らの個性と理解を深めるための主要または二次的なミッションが用意されています。
また戦闘システムは画期的であり、完全にアクションRPG作品となっています。クライブの能力は物語を進めるにつれて進化し、敵を倒す新たな能力が提供されます。これは視覚的にも刺激的であり、戦闘をより魅力的な体験へと進化させています。
技術的な側面では、ゲームの品質は期待を上回り、特にビジュアルの向上と一貫したフレームレートにより、4Kでのプレイが強く推奨されます。
良かった点
- ゲーム内のすべてのキャラクターは、背景や動機に関するストーリーラインがあり、プレイヤーに対して深い理解と共感を提供する
- ゲームの戦闘システムは革新的
- ゲームのビジュアルは非常に美しい
- マップが広大で、エリアを探索することは楽しく、報酬も得られる
- サウンドトラックは非常に魅力的で、ゲーム体験を一層豊かにする
悪かった点
- ゲームはターンベースの戦闘を捨て、アクションRPGへと変化しており、一部のファンが戸惑うかもしれない
- 一部のエリアや戦闘中にフレームレートが落ちることがあり、体験を少し妨げる可能性がある
- 特定のシーンにおけるビジュアルパフォーマンスの低下が報告されている
Push Square -過去十年以上で最高のファイナルファンタジー作品
Score:90点
『ファイナルファンタジー16』は伝統的なRPGから一歩踏み出した作品であり、そのアクションとRPG要素の結合が最高のファイナルファンタジーの要素と結びついています。その壮大で魅力的なキャラクター重視のストーリー、壮観な世界観、輝かしい戦闘は、愛されてきたこのシリーズの新しい方向性を示しており、これは12以降で最高のシングルプレイヤー用ファイナルファンタジーと言えます。
洗練されたシネマティックなストーリーと優れた戦闘システムにおかげで、エンディングを迎えたとき、私たちは記憶に残る感動的な旅を終え、その終わりを悲しむほどの感情を得ることができました。
戦闘システムは楽しくて深みがあり、デビルメイクライのような感じでプレイすることができます。操作入力は比較的シンプルですが、慣れてくるうちに、より高度な技術を駆使できるようになります。素晴らしい操作感、スムーズなアニメーション、満足感のあるサウンドデザインがすべて融合しており、素晴らしいプレイ感が得られるでしょう。
総合的に見ると、『ファイナルファンタジー16』は感情的で魅力的なストーリーと素晴らしい戦闘システムによって構築され、現代のゲームの頂点に達しています。これは絶対にプレイすべきアクションRPGだと言えます。
良かった点
- 12以降で最高のシングルプレイヤー用ファイナルファンタジー
- 壮大なストーリーと、鮮やかなファンタジーワールド
- シネマティックなストーリーテリングと優れた戦闘システム
- ゲームの終了時に感じる記憶に残る、感情的な旅の感覚
- 操作が簡単な一方、深みもある戦闘システム
悪かった点
- サイドクエストが一部、退屈で質が低い
- 一部のキャラクターモデルやアニメーションの出来が悪い
- 画面が視覚的に混雑しており、特定の戦闘が困難になることがある
- 高難度の「ファイナルファンタジーモード」がクリア後しか利用できない
- フレームレートが定期的に下がり、60fpsを維持できない
- 重いモーションブラー効果を無効にするオプションが存在しない
MGG -よりダークでリアリティのある、生々しいストーリー
Score:85点
「Final Fantasy XVI」は、興味深い世界観と迫力のあるゲームプレイで、ボス戦が特に印象的な作品です。ストーリーは深く複雑で、様々な方向に展開されるため、終始退屈することはありませんでした。ストーリーは35~40時間ほど続きます。
ゲームプレイは極めてエキサイティングで、クライヴの戦闘能力を大幅に強化するスキルを使いこなすことが要求されます。ストーリーは全体的にダークで、前作よりも大胆に暴力的な場面が描かれていますが、それが物語により一層のリアリティと没入感をもたらしています。
アクションゲーム化した戦闘はエキサイティングで、大胆なコンボをつなぐことが出来ると、この上ない満足感が味わえるでしょう。特に大型のボス敵との対決は興奮しっぱなしでした。
全体として、「Final Fantasy XVI」は、新たな基盤を築いて「FF」シリーズを再構築するという目的を見事に果たしています。印象的なボス戦と魅力的な世界観は、ゲーム体験を非常に高いクオリティへと押し上げています。
良かった点
- 興味深い世界観で描かれる物語
- ストーリーがより暗いテーマを探求し、以前よりも生々しい暴力を描いている。
- アクションに特化した戦闘システムが成功
- ボス戦が特に楽しく、壮大なバトルは満足度が高い
- ストーリーとキャラクターが非常に興味深い
- サウンドトラックが全体的に素晴らしい
悪かった点
- ストーリーが多方向に進むため、理解するのが難しい部分がある
- ゲームのテンポを損ねるメインクエストが多い
- ボス以外の戦闘が繰り返し行われ、ゲームの楽しみを損なうことがある
- フレームレートが不安定
Digital Trends -単調なゲームプレイにがっかりさせられる
Score:60点
『ファイナルファンタジーXVI』は、シリーズの新たなアクションRPGへの挑戦として期待されていましたが、その結果は大きな失望でした。ゲーム全体が一貫性を欠き、冒険の流れがスムーズでないという問題があります。物語の展開は平坦で、あまりにも予測可能であるため、あまり感情的になることができませんでした。キャラクターの描写もまた、個性が欠け、一貫性がありません。
ゲームのRPG要素は、初期の興奮が薄れるとすぐに浅さが露呈します。能力の進化やスキルの開発はあまりにも制約が多いです。また、このゲームでは新たな装備を得たり、新たな場所を探索したりする喜びが少なく、単調なプレイを感じることが多いです。
さらに、クエストは繰り返しパターンが多く、プレイヤーが取り組む動機がほとんどなく、大半が単なる作業のように感じられます。多くのクエストが非常に単調で、プレイヤーに刺激を与えるような新たな挑戦を提供するものがほとんどないというのが、このゲームの大きな弱点です。
全体的に『ファイナルファンタジーXVI』は、期待されていたアクションRPGとしては大きな失敗であり、その品質はファイナルファンタジーという名前が持つ世界観やストーリーテリングの品質とは大きく乖離していると言わざるを得ません。
良かった点
- キャラクター、特に主人公のクライブの背景と成長には深みがある
- アクション部分に優れた迫力があり、特に召喚獣との戦闘は壮大
- 壮大なストーリーテリング
- 戦闘システムは深みがあり、多様な戦略が可能
悪かった点
- キャラクターデザインとストーリーテリングには多様性が欠けている
- サイドクエストが退屈で、重複するミッション構造はプレイの繰り返し感を増加させる
- RPG要素が浅く、レベリングやステータス、装備システムの作り込みが浅い
- オープンフィールドやサブクエストが、探索に見合う報酬を提供しない
総評:過去のシリーズ作品よりも一段と深みを増した物語が楽しめる
総合Score:88点
GOODな点
- 過去のシリーズ作品よりも一段と深みを増した物語
- 非常に美しいビジュアル表現
- 感情的で記憶に残るサウンドトラックの数々
- 優れた戦闘システム
- ボス戦が特に楽しく、壮大なバトルは満足度が高い
- DualSenseコントローラーの機能を活用して没入感を高めている
- 広大なマップの探索が楽しい
BADな点
- 現時点でPS5版のみのリリース
- ゲームは極めてダークな内容であり、一部のプレイヤーには不快感やを引き起こす可能性がある
- 一部のエリアや戦闘中にフレームレート低下が生じる
- サイドクエストが退屈
- 多くのキャラクターデザインが似ており、多様性に欠ける
※『総合スコア』は、本記事で紹介している以外にも、現時点でレビューを出している全ての海外メディアのスコアを集計して算出されているスコアです。
以上が、『ファイナルファンタジー16』についての海外メディアの感想となります。
期待以上のFF最新作
本作はナンバリング史上初めてCERO:D(17歳以上対象)になっており、全編を通して真剣なトーンで進行し、一部暴力的な描写が含まれているものの、今まで以上にリアルかつ深みのある物語が楽しめるFF作品になっているとのこと。登場キャラクター達は魅力にあふれており、複雑なキャラクターの関係性は、全体的なストーリーの強度と深みを増す要素となっています。
ビジュアル表現は素晴らしく、PS5の能力をフル活用したクオリティとなっています。多様性のある風景、活気ある環境、そして敵やNPCの詳細なデザインは、まさに息を呑む美しさです。
戦闘面に関しては、クライヴの素晴らしい力や敵の詳細なデザインに驚かされるとのこと。ディテールに富んだ敵のデザインや、鮮やかなエフェクト表現は、バトルを視覚的にも楽しいものにしています。また、PS5のDual Senseコントローラーの機能を効果的に利用しており、ゲームの没入感を増幅することにも成功しているようです。
素晴らしい操作感、スムーズなアニメーション、満足感のあるサウンドデザインがすべて融合しており、素晴らしいプレイ感が得られるとのこと。
ストーリー、戦闘、ビジュアル、サウンドのすべての面において、期待以上のFF最新作であると評価されていました。
サイドクエストは反復的で退屈なものが多い
一方で、多くのサイドクエストは本編ストーリーとの関連性が薄く、反復的で退屈であると指摘されていました。これはプレイヤーにとっては余計な中断と感じられ、物語の進行を遅らせる結果となるとのこと。
さらに、戦闘中のカメラワークは完全には洗練されておらず、場面によってはプレイヤーに混乱を引き起こす可能性があるようです。また、戦闘中や一部ムービー中にフレームレート低下が発生することがあり、没入感を削ぐ原因になっているとも述べられていました。
ほかには、本作のストーリーはダークな内容が強く、一部のプレイヤーには不快感やを引き起こす可能性があるとも指摘されていました。この点に関しては、プレイヤーによって評価が分かれそうですね。
PS5所有者であれば是非プレイしてほしい作品
何はともあれ、『PS5所有者であれば是非プレイしてほしい作品』であるとして、多くのレビュアーから非常に高い評価を付けられていました。
豊かなキャラクターと巧みに描かれた世界観によって彩られた物語は、プレイヤーにこの上ない没入感を提供します。同時に、新たに刷新された戦闘システムは、一瞬の息つく間もない緊張感を提供してくれるとのこと。
FF16は、一部に改善の余地を残しつつも、胸に迫るストーリーとダイナミックな戦闘システムにより、長い間ゲームファンを魅了してきた伝統を引き継いでいます。
FFシリーズのファンはもちろんのこと、深みのある物語と爽快なアクションを楽しみたい新規プレイヤーにも、是非オススメしたいFF最新作となっています!
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