新型コロナウイルスの影響により、最近では在宅ワーク(テレワーク)やオンライン授業などの機会が増え、自宅でPCを使用する方が増えてきましたね!
安定したパフォーマンスで作業したい場合は "デスクトップPC" がオススメです。しかしデスクトップPCはノートPCやタブレット端末と比べてサイズが大きく、自宅のスペースを取ってしまうというデメリットもあると思います。
そこでオススメなのが、手のひらサイズの "小型デスクトップPC(ミニPC)" です。
しかしミニPCには性能が低いモデルが多く、下手な製品を選ぶと、せっかく購入したのに使い物にならなかった... なんて事態にもなりかねません。
そこで今回は、手のひらに載るほどコンパクトかつ軽量な筐体サイズに対して、仕事からPCゲームまで快適に行うことの出来る高い性能を擁するミニPC『Beelink SER5(Ryzen 5 5560U搭載モデル)』について紹介したいと思います!
▼手のひらサイズの小型PC
ブランド | Beelink |
型名 | SER5 |
OS | Windows 11 Pro |
CPU | AMD Ryzen™ 5 5560U |
RAM | 16GB DDR4 SDRAM |
ストレージ | 500GB SSD |
対応通信規格 | Wi-Fi 6E, Bluetooth5.2, 有線LAN |
グラフィック | AMD Radeon Graphics 6core 1600MHz |
インターフェース | 電源コネクタ ×1 USB3.0 ×2 USB2.0 ×2 HDMI ×2 3.5mm オーディオ (HP&MIC) ×1 Type-C ×1 有線LANポート ×1 |
本体サイズ | 12.6 x 11.3 x 4.2 cm |
今回紹介する『Beelink SER5 Ryzen 5 5560U』は、ミニデスクトップPCを多く開発・販売してきたBeelinkより、2022年2月に発売されたモデルです。
OSには最新のWindows 11 Pro(64bit)を採用。CPUには "AMD Ryzen™ 5 5560U"、RAMは16GBを搭載しており、一般的なPC作業を快適にこなせるだけのスペック構成となっています。
ストレージには500GB SSDを採用。大量のデータを保存できるほか、本体起動からデータ転送まで高速で行うことが可能です。
拡張性にも優れており、RAMは最大64GBまで、ストレージは最大2TBまでの増設(換装)に対応しています。
通信規格はイーサネット(有線LAN)に加え、高速通信が可能な Wi-Fi 6E と Bluetooth5.2 に対応。
▼優れた通信速度でストレスのない作業が可能です。
映像は、最大4K解像度・60Hzリフレッシュレート出力に対応。2つのHDMIポートとType-Cポートを介した 3画面同時出力にも対応しています。
そして何より筐体サイズが 12.6 x 11.3 x 4.2 cmと 非常にコンパクトかつ軽量 で、持ち運びにも適した大きさとなっています。
▼手のひらに収まるほどのコンパクトサイズ。
▼置き場に困らず、付属の金具を用いてモニター裏へ取り付けることも可能です。
筐体には充実したポート類が用意されており、一般的なデスクトップPCとほぼ同様に扱うことが可能です。
【搭載インターフェース】
- 電源コネクタ ×1
- USB3.0 ×2
- USB2.0 ×2
- HDMI ×2
- 3.5mm オーディオ (HP&MIC) ×1
- Type-C ×1
- 有線LANポート ×1
このように、実用的な性能・省スペース性・携行性のいずれにおいても優れた、オススメの小型デスクトップPCとなっています。
今回、提携先より本製品(16GB RAM + 500GB SSDモデル)を提供していただいたので、実際に使用した感想を元に良かった点・悪かった点などを紹介していきます!
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧
- PC本体
- 電源アダプタ
- ユーザーマニュアル
- HDMIケーブル(長・短)
- 壁掛け式ブラケット&ビス類
▼説明書は日本語にも対応しています。
▼付属の金具マウント&ビス類を使って、モニター裏への取り付けが可能です。
▼電源アダプタのほかに、HDMIケーブルが2種類(長・短)付属しています。
▼電源アダプタは比較的コンパクトなサイズに収まっています。
▼持ち運び時にもそこまで邪魔にならないでしょう。
PC本体の外観
▼PC本体の外観。黒を基調としたスタイリッシュなデザイン。
▼片手にスッポリ収まるほどのサイズ。
▼12.6 x 11.3 x 4.2 cmの軽量かつコンパクトな筐体サイズのおかげで、どこに設置しても邪魔になりません。
▼厚みも4.2cmと薄く、カバンなどに入れて持ち運んでも支障にならないでしょう。
▼背面の様子。両側にゴム製の滑り止めが施されているほか、マウント取り付け用の穴が空いています。
インターフェース構成
続いて本体インターフェースについて紹介していきます。
▼本体正面には、画像左から『USB 3.0ポート』×2『Type-Cポート』『イヤホンジャック』『電源ボタン』が搭載。
▼両側面には吸排気用の穴が空いています。
▼背面の様子。画像左から『LANポート』『USB 2.0ポート』×2『HDMIポート』×2『電源(DC)ポート』が用意。
以上の通り、限られたスペースに充実のポート類が集約されたインターフェース構成となっています。
2つのHDMIポートとType-Cポートを介した3画面同時出力にも対応しており、作業用PCとしても十分に実用性の高い構成と言えます。
実際に使用した感想
それでは、『Beelink SER5 Ryzen 5 5560U』を実際に使用した感想を紹介していきます!
▼今回のレビューではウルトラワイドモニター(3440×1440)に接続して使用しました。
▼非常にコンパクトなサイズで、デスク上に設置しても邪魔になりません。
▼HDR描画に対応。
▼デバイスの仕様。今回のレビューでは16GB RAM + 500GB SSDモデルを提供していただきました。
▼500GBストレージモデルでは、463GB分が利用可能領域として割り振られています。
なお、本製品は AMD Radeon Graphics を搭載しており、ドライバがプリインストールされていました。
▼ゲーミング向けにパフォーマンス最適化などを行うことが可能。
▼実際に接続した様子。主要USBポートが背面に集約されているため、スタイリッシュに利用したい方は、Bluetooth対応マウス&キーボードを接続すると良いでしょう。
▼マウスと並べた様子。筐体のコンパクトさが際立ちます。
一般的な作業は快適にこなせる性能
最初に、一般的なPC用途として考えられるウェブブラウジング(Webサイト閲覧)や、動画視聴時のパフォーマンスを確認してみました。
ウェブブラウジングに関しては、画像多めのサイトからスクリプトが多用されたサイトまで、いずれもスムーズに読み込むことが可能でした。
▼ページスクロール時にも画面がカクついたり、遅延の発生などはほとんどありません。
▼画像や動画といった埋め込みファイルもスピーディに描画されます。
また、YouTuberなどの動画サイトにて動画を再生した場合でも、高画質映像を問題なく視聴することが出来ました。
▼4K動画もスムーズに視聴可能!ただし再生時の快適さは通信速度に依る部分もあります。
▼HDR描画に対応しているため、実にカラフルな映像を楽しめます。
そして Microsoft Officeなどの作業用ソフトウェアを使用して、様々な作業を行ってみました。
この場合においても、計算処理や描画処理、ファイル出力などがスムーズに行われ、ストレスを感じることなく作業を行うことが出来ました。
▼複数ウィンドウを同時表示した場合でも、快適に作業をこなすことが可能です。
このように、一般的なPC用途に関しては何の問題も無く動作することが確認できました。
16GB RAMのおかげで、いくつかの作業を並行して行った場合も、非常にスムーズに動作します。
リモートワーク用や、オンライン授業用のメインPCとしても、問題なく活躍できる性能となっています。
ゲーミングもある程度快適に楽しめる
本製品のゲーミング性能についても確認してみました。
『FF14ベンチマークテスト』を実行してみます。
テスト条件①
- 1920×1080
- 高品質(デスクトップPC)
- ウィンドウモード
- DirectX 11
上記①の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア2705点、評価は "設定変更を推奨" でした。
ゲームプレイ自体は可能ですが、高画質設定ではスムーズなパフォーマンスは期待できないという結果です。
続いて、品質設定を落として再テストを行ってみました。
テスト条件②
- 1920×1080
- 標準品質(デスクトップPC)
- ウィンドウモード
- DirectX 11
上記②の条件でベンチマークテストを行った結果、スコア4530点、評価は "普通" でした。
画質はやや落ちるものの、普通にFF14をプレイする分にはそこそこ快適なパフォーマンスを期待できる結果となりました。
この筐体サイズでここまでのゲーミングパフォーマンスを擁する点は驚きですね!
また他にもマインクラフト(PC・Java版)もプレイしてみましたが、その場合も常時40fps~60fps以上で快適に遊ぶことが出来ました。
仕事やクリエイティブ作業、そしてゲーミングにも利用できる高性能なミニPCとなっています。
ミニPC最新モデル FF14ベンチマークスコア比較表
当サイトで今まで紹介したミニPCの最新モデルについて、FF14ベンチマークテストを実行した際のスコアを一覧で紹介しています。
ミニPCのゲーミング性能に興味のある方は、是非参考にしてみてください!
※いずれもレビュー時点で配布されていたベンチマークテストツールによる、1920×1080ウィンドウモードでの実測値です。
モデル名 | スコア | |
標準品質 | 高品質 | |
MINISFORUM TL50 | 6719 | 4002 |
Beelink GTR5 | 6161 | 3805 |
MINISFORUM EliteMini HX90 | 5144 | 3053 |
Beelink SER4 | 4962 | 3190 |
Minisforum EliteMini HM90 | 4680 | 2980 |
GMK NucBox2 | 3640 | - |
Beelink SEI 8 | 3282 | 1738 |
Beelink SER3 | 2201 | 1381 |
NiPoGi Radeon Vega 3 | 1883 | - |
Beelink U59 | 1190 | - |
ACEPC Mini PC AK2 | 1184 | - |
Beelink MINI S | 1137 | - |
CHUWI LarkBox | 1052 | - |
なお、スコア値の目安は以下の通りです。
引用元:ファイナルファンタジーXIV: 暁月のフィナーレ ベンチマークとは
優れた廃熱性&静音性
本製品は、発生する熱を内蔵ファンによって外部へ逃がします。
高負荷時にはファンが高速回転してPC動作音がフォーンと大きくなりますが、それでも耳を近づけない気にならないほどの動作音でした。
▼耳を近づけると、かすかに排気音が聞こえてくる程度
静音性に関しては非常に優れていると言えます。
ちなみに、レビュー時には重めの処理を実行するなどして、本製品を4時間ほど連続使用して、本体に負荷を与えてみました。
それでも、ファンの音は気にならず、本体もほとんど熱を持ちませんでした。
▼数時間連続使用しても、全然熱くならない。
▼背面に手を当てると、わずかに暖かい風を感じる程度。
以上の通り、優れた静音性・排熱効率を実現できていると言えます。
長時間の作業用途を前提にミニPCを探している方でも、安心して利用することができるでしょう。
ゲーミングも可能な高性能ミニデスクトップPC
【個人的な評価】
- 性能:(☆4.5)
- デザイン:(☆5)
- 扱いやすさ:(☆5)
- 価格(コスパ):(☆5)
- 総合評価:(☆5)
今回紹介した『Beelink SER5 Ryzen 5 5560U』について、特徴をまとめると以下の通りです。
良かった点
- コンパクトかつ軽量で持ち運びにも適したサイズ
- スタイリッシュな見た目
- HDR対応
- 一般的な作業はスムーズにこなせる実用的な性能
- ゲーミングもある程度対応可能
- 優れた静音性と廃熱性能
- 比較的リーズナブルな価格
悪かった点
- 特に無し
以上の通り、手のひらサイズの筐体に対して、4K解像度で大抵の作業をスムーズにこなせる性能を擁する、パワフルなミニPCとなっています。
"AMD Ryzen™ 5 5560U" のおかげでウェブサイト閲覧や動画視聴はもちろん、FF14クラスのPCゲームまで動作するパフォーマンスを実現しており、幅広い用途の利用に適しています。
充実したインターフェースを備えたデザインとなっており、通常のタワー型デスクトップPCと遜色ない利用方法が可能。満足度の高いストレージ容量を内蔵しているため、持ち運び用ストレージを兼ねたデバイスとしても重宝するでしょう。
これだけの性能を、5万円台の価格帯で実現している点は実に見事であると言えます。
持ち運びもできるコンパクトなサイズで、実用的な性能のミニPCを求めている方であれば、間違いなくオススメの1モデルです!
▼こちらの記事もオススメ!
-
『Beelink U59』レビュー!Celeron N5105搭載でコスパに優れたミニデスクトップPC
新型コロナウイルスの影響により、最近では在宅ワーク(テレワーク)やオンライン授業などの機会が増え、自宅でPCを使用する方が増えてきましたね! 安定したパフォーマンスで作業したい場合は "デスクトップP ...
続きを見る
-
『Beelink MINI S』レビュー!優れた静音性で実用的な性能の小型PC
在宅ワークやオンライン授業用のPCが欲しい! 実用的なスペックのモデルがいい でも場所をとる大きさはイヤ... PC選びの際、上記のように考えている方も多いのではないでしょうか? 新型コロナウイルスの ...
続きを見る