2022年8月、ウェブカメラやマイクスピーカーなど人気リモートワーク関連製品を数多く手掛けるCOOLPO社は、最新のウェブカメラである『COOLPO AI HUDDLE MINI』を発売しました。
水平110度、垂直75度の広視野を撮影可能なカメラに加え、計6基のマイク、スピーカーを内蔵。これ一台であっという間にウェブ会議の環境を整えることが出来ます。
発言者を認識してフォーカスする自動追跡機能に加えて、強力なノイズキャンセリング機能を擁するマイクを搭載。快適なオンライン通話を実現するためにはうってつけのツールです。
今回はこの『COOLPO AI HUDDLE MINI』について、提携先より本製品を提供していただいたので、実際に使用した感想を基にレビューしていきたいと思います。
ブランド | COOLPO |
モデル名 | AI HUDDLE MINI |
ビデオキャプチャ解像度 | 最高4K |
画質出力 | 1080P/720P/640P/480P/360P(受信設備により制限あり) |
レンズ構成 | 広角 |
搭載マイク | 6マイクアレイシステム |
収音範囲 | 半径6m |
視野角 | 水平:110° 垂直:75° |
対応OS | Win7/8/10以降 MacOS 10.15.4以降 |
筐体サイズ | 29 x 11 x 10 cm (長さx幅x高さ) |
筐体重量 | 約800 g |
今回紹介する『COOLPO AI HUDDLE MINI』は、高性能カメラに加え、6マイクアレイシステムを内蔵した、一台二役のウェブカメラです。
スピーカーは内蔵していないものの、背面の3.5mmオーディオジャックで外部スピーカーと接続することで、音声出力が可能となっています。
カメラは最高4Kの解像度と水平110度、垂直75度の広視野撮影に対応しており、会議の参加者全員の顔を鮮明に映し出すことができます。また、公式の配布する無料ツール『Coolpo Tools』を利用して、会議室の環境によって画面の輝度や彩度も調整できます。
▼広視野角の撮影に対応。多人数の参加するウェブ会議やオンライン授業にも活躍します。
そしてAI自動追跡技術により、会議参加者が出入りすることを自動的に識別し、常に全員を自動でフレーム内に収めます。またジェスチャー認識機能も搭載しており、特定のジャスチャーを2秒間とることで、強調表示のON/OFFを切り替えることも可能。
カメラ背部のボタンを1回クリックすることで、分割画面や広角撮影など撮影モードを切り替える機能も用意されており、場面や用途に応じて柔軟に使い分けることが出来ます。
▼多人数会議に便利な画面分割撮影モード。
Windows、Mac OSをはじめ幅広いソフトとの互換性を擁しており、プラグアンドプレイ対応のため、複雑な初期設定やドライバをダンロードする必要がなく、電源とUSBケーブルを繋ぐだけで手間取らず瞬時にオンライン会議を開始できます。
このように、快適なウェブ会議をあっという間に実現できる高性能ウェブカメラとなっています。
製品本体および付属品
製品本体および付属品について紹介していきます。
▼製品外箱の様子
▼内容物をすべて取り出した様子
内容物一覧
- ウェブカメラ本体
- ユーザーマニュアル一式
- USBケーブル
- レンズカバー
▼マニュアルは日本語に完全対応しています。
ウェブカメラ本体の外観
▼29 x 11 x 10 cmの細長なデザイン。
▼本体重量は約800g。持ち運びにも適しています。
▼正面中央には広視野カメラが搭載。
▼正面左右には6マイクアレイシステムが内蔵。
▼底部には別売りのスタンドを装着できるポートが用意。
▼背面の様子
▼背面には撮影モード切替用のボタンが搭載。
▼側面には3.5mmオーディオジャック、Type-Cポートが用意。
▼底部を展開すると、モニター上部へ設置するためのアーム状となります。
レンズカバーが付属
本製品にはレンズカバーが付属しており、カメラ上部に取り付けることで、カメラ不使用時にレンズ部分を覆ってプライバシーを保護することが出来ます。
▼レンズカバー
▼装着した様子
このように、必要最低限のポート類のみが搭載された、比較的シンプルなデザインとなっています。
プラグアンドプレイですぐに使用開始
本製品はプラグアンドプレイに対応しているため、PCとUSB接続するだけですぐに利用を開始することができます。
使用を開始する際は、付属の二股ケーブルを接続します。
まず二股ケーブルの根本部分を、PCのUSBポートに接続します。
続いてType-Cケーブルをカメラ背面のポートに接続。
そして残りのUSBケーブルを、アダプタを使用してコンセントに接続します。
するとカメラ正面のLEDライトが点灯し、カメラの使用準備が完了します。
▼実際に設置した様子
▼モニター上に設置する場合、底部スタンドのツメを引っ掛けるカタチで固定します。
実際に設置した感じではかなりシッカリと安定しており、ケーブルを引っ張っても落下することはありませんでした。
これだけの手順でウェブカメラが使用可能となるため、PCや周辺機器に詳しくない方でも安心して扱えると思います!
高性能な一方で、PC初心者にも優しいデバイスですね。
公式の無料ソフトウェア『CoolpoTools』で各種調整が可能
本製品の開発元であるCoolpo社は、製品の調節を行うことができる公式無料ソフトウェア『CoolpoTools』を提供しています。
本ソフトウェアを使用することで、ウェブカメラの各種パラメータを調節することが可能です。
▼『CoolpoTools』を起動すると、接続中のCoolpo製品が認識されます。
ソフトウェア上ではデバイスのアップデートに加え、各種パラメータの調節、撮影モードの変更などを行うことが出来ます。
▼撮影モードの変更。記事執筆時点で3種類のモードが用意。
▼モードを切り替えることで、場面や用途に応じて映像を最適な状態に調節できる点は嬉しいですね。
▼もしくは背面のボタンを押すことでも、撮影モードを切り替えることが出来ます。
▼そして輝度やコントラスト、HDRのON/OFF切替など、映像品質に関する各種パラメータについても、映像を直接確認しながら調節することが可能です。
『COOLPO AI HUDDLE MINI』の本格的な使用を開始する前に、ソフトをインストールして自分好みに調整を行っておくことをオススメします。
実際に使用した感想
それでは、『COOLPO AI HUDDLE MINI』を実際に使用した感想について紹介していきます。
今回は機能テストとして、Google Meetsにおけるオンライン通話に使用してみました。
鮮明で滑らかな映像
実際にオンライン通話で本製品を使用してみたところ、実に鮮明でクリアな映像が映し出されました。
▼ヒトの輪郭から表情、背景の様子にいたるまで、実にクリアに映し出されます。
広範な視野角をカバーする一方で、映像が変に魚眼レンズ的な歪みを生じることもありません。オートフォーカス機能により、被写体との距離に関係なく、常に鮮明な輪郭で捉えることが出来ていました。
発色も良好で、肉眼で見た場合と近い自然な色合いを実現しています。
体を激しく動かしたりしても、気になるレベルの残像は生じませんでした。
▼実際に撮影した映像
▼腕などを激しく動かしても、気になる残像等は発生しませんでした。
またAI自動追跡機能により、被写体を認識して、常にレンズ内に収めるように追跡してくれます。
▼実際に自動追跡している様子。
これだけのクオリティであれば、ウェブ会議やオンライン授業はもちろん、YouTuberなど配信者の方々でも、配信用カメラとして十分に利用できると思います!
ジェスチャー操作に対応
また本製品はジェスチャー操作に対応しており、カメラ前で手を2秒以上挙げることで、自動追跡のON/OFFを切り替えることが出来ます。
▼ジェスチャー操作時の様子。画面下部において、追跡対象の表示ON/OFFが切り替わっていることが分かります。
実用的なノイズキャンセリング対応マイク
本製品に搭載されているマイクは、周囲の雑音を除去する "ノイズキャンセリング" 機能に対応しています。
そのため、空調音や外からの環境音がウルサイ状況においても、私の声だけをしっかりと捉えて相手側に伝えることができていました。
集音性能も高く、小さな声や、離れた場所からの発言でも問題なく拾うことが可能です。
個人的には、十分に実用性の高いマイク性能を実現できていると感じました。
やや貧弱なプライバシー保護機能
本製品に付属するレンズカバーを装着することで、カメラ映像を確実に遮ることが出来ます。
これにより、カメラの切り忘れ等によるプライバシー流出、クラッキング等によるプライバシー侵害などの被害を防ぐことが出来るでしょう。
ただし、映像を機能的にOFFにするわけではなく、あくまでレンズを覆うのみとなっています。また、映像を遮ってもマイク機能はOFFにならないため、プライバシー流出を完全に防ぐことはできません。
この価格帯のウェブカメラとしては、やや貧弱なプライバシー保護機能であると言わざるを得ないと思います。
幅広い用途に活用できる高性能ウェブカメラ
【個人的な評価】
- 性能:(☆4)
- デザイン:(☆4.5)
- 扱いやすさ:(☆5)
- 価格(コスパ):(☆4)
- 総合評価:(☆4.5)
今回紹介した『COOLPO AI HUDDLE MINI』について、特長をまとめると以下の通りです。
良かった点
- 必要最低限のボタンが搭載されたシンプルなデザイン
- プラグアンドプレイで使用が簡単
- 柔軟な調節が出来る公式無料ツールが配布
- 高品質なカメラ&マイク搭載
- オート追尾・オートフォーカス対応のAI搭載
- 用途・場面に応じて使い分けられる撮影モード
悪かった点
- プライバシー保護機能はイマイチ
以上の通り、これ1台だけで高品質なウェブ会議の準備が整う高性能ウェブカメラとなっています。
プラグアンドプレイ対応のため、ドライバ等のインストールが不要な点も、ビジネス用途において実用的だと言えるでしょう。
高画質カメラは言うまでもなく、マイクも高いレベルで設計されており、円滑なウェブ会議を実現出来ます。何より、場面・用途に応じて撮影モードを切り替えることで、最適な配信環境をスムーズに用意出来る点が優れています。
一方で、この価格帯のウェブカメラであれば、バッテリー内蔵&Bluetooth接続によるワイヤレス使用も可能であればより良かったですね。電源とType-Cケーブルを有線で繋ぐ必要があるため、設置場所にある程度の制約が課される点は課題だと言えるでしょう。
また、プライバシー保護機能に関しても、レンズ部分を覆うことで物理的にではなく、機能的にカメラ&マイクをOFFにしてほしかったところです。
何はともあれ、特に多人数の参加するウェブ会議を予定されている方には、オススメしたいモデルの1つです。
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